2020年07月25日
藤井七段最年少で棋聖位タイトル獲得。30年振り記録塗り替える。
最近は藤井7段(現棋聖)の話を聞かない日がない位毎日話題になっていますね。
以前、藤井四段の時までは何度かブログにしてきましたが、(ある都合で)ちょっと離れているうちに
五、六、七段と昇進し随分過去の話になっていてブログを書くタイミングを失していました。
今回は初タイトル獲得のチャンスを捉えて、いまでの経緯や図表等を見ながらコメントを書きました。
データは、主催者の産経新聞の記事(THE SANKEI NEWS)を全面的に使用させて頂きました。
1.藤井聡太新棋聖の歩み
(図表の出所:THE SANKEI NEWS)(以下同様)
この表の項目の一つ一つが偉業といえる記録ですね。
中でも平成29年の29連勝は30年振りの単独トップだったのですね。止めたのは佐々木勇気五段でしたが、その後の対局では2連勝しています。
つまり、もしもあの時佐々木五段に負けなかったらひょっとして35連勝いや40連勝かそれ以上していたかもしれませんね。
それともう一言。藤井四段の29連勝は「デビューしてからの」の語句を常に頭につけるべきで、通常の何歳で達成してもいい連勝とは全く違うものです。そうしないとその凄さが曖昧になってしまいます。
2.中学生デビュー棋士の昇段(プロ入りから7段まで)の期間
各棋士のプロ入時四段の年齢及び五段位は約1年くらいしか違いませんが(それでも若い時の1年は大きい!)、五段から七段になる期間(速度)は他のトップ棋士が2年から2年半(24ヶ月から30ヶ月)かかったのに(それでも一般他の棋士より圧倒的に速いのだが)、僅か3ヶ月!!!。平均一月に一段アップ。
まさに「驚愕の速さ」です。
このため各種の”不具合”が生じましたね。昇段に伴う祝賀会・表彰式等の各種の準備が間に合わない、新人賞の対局は六段までなのでその資格が無くなりそう等々。
3.主な年少棋士5人のタイトル初挑戦時の年齢
初タイトル挑戦の年齢は屋敷四段も17歳10ケ月でたった4日の差で辛うじて最年少だったわけですが・・・。
4.年少棋士の初タイトル挑戦の結果(羽生善治九段を上回る歴史的快挙)
羽生善治と谷川浩司の二人以外はタイトルを奮取する事は出来ませんでした。
それほど「初挑戦で初タイトル獲得」が難しいということでしょう。
しかし藤井七段は今年2020年の棋聖戦で、強豪相手の決勝トーナメントを勝ち抜き、渡辺棋聖(この時三冠)に挑戦し、3勝1敗で勝利し、17歳11ヶ月で初タイトルを獲得しました。
これまで初タイトル獲得の最年少記録は屋敷九段の18歳6ヶ月だったのを30年ぶりに上回る記録となりました。
ところで
藤井棋聖はデビュー以来終盤に強いと言われて来続けました。(最近はAIで勉強し序盤も強くなったとそうですが)
この他の棋士を圧倒する終盤の強さ(読みの正確さ、寄せの速さ)は詰将棋の力からきていると言われています。それを如実に物語るのが毎年行われてる詰将棋解答選手権の成績です。
今年は残念ながら中止されましたが、下表の様に昨年までなんと5連覇です。
某棋士は「この先も優勝は彼で、誰が2位になるかだ」と公言しています。
(筆者がwikipediaを元に作成)
点数が同じでも圧倒的に所要時間が少ないですね。
来年の詰将棋解答選手権は2位とどれくらいの大差で優勝するかというところが見どころですね。
尚
他のタイトルについては、
王座戦、6月10日対大橋6段決勝トーナメント敗退
竜王戦、7月24日対丸山九段に敗退
となり、これらのタイトルについては今後に期待しましょう。
しかし
現在進行中の木村王位への王位戦7番勝負は、最年少対最年長の戦いとして注目を集めていて、現在第2回戦を終え藤井棋聖の2勝です。
後2勝すると、17歳にして2つのタイトル獲得という偉業を達成することになります。
そうなると2018年6月に改正された八段昇段の規定「タイトル2期獲得」を満たし八段となり、加藤一二三九段(80)の最年少記録を更新することになります。
コロナ禍で6月以降対局が立て込んでおり、更にタイトル戦は場所を変えて行われます。
現在高校生ですから他の棋士と違い”高校の勉強も”しなくてはいけないことを考えるとほんと大変だとおもいますね。(苦手な学科もあることでしょうから)
今後共天才高校生棋士を応援しながらその動向についてもおおいに注目していきましょう。
<参考サイト>
・藤井四段の29連勝
・「藤井聡太」に関連する記事一覧
・詰将棋解答選手権大会
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