2020年07月10日
親子で実験して楽しみながら科学を学ぼう
この頃テレビでサイエンスショー番組をよく見ますね。私も好きでよく見ます。
テレビはどうしてもショー的な要素が強くどちらかといえば大人向けなので
あまり地味な現象や実験は取り上げませんし、真似すると危険なものも見受けられます。
しかし家庭でできる面白い実験はいくらでもあります。
子供時代は見るもの・聞くものが新しいことの連続だと思います。
この時楽しかったり驚いたりしたことは一生忘れ難いこと柄も多いでしょう。
(「三つ子の魂百まで」という諺もあります)
最近はパソコンやスマホで動画がいくらでも見れます。しかし動画はすぐ消えてなくなります。
その点本は、いつも手元に置いておいておけ、いつでも何度でもすぐ見ることができます。
またなぜそうなるのかの原理や説明をきちんと書いてあるので理解し易く考え方の芯(目次)になります。
この度(2019年12月20日)、講談社からブルーバックスとして「子どもにウケる科学手品ベスト版」が発売されました。
この本は過去出版されていた家庭でできる実験を紹介した2冊の本の「子どもにウケる科学手品77」と続編「もっと子どもにウケる科学手品77」を再編集し、改めて77を厳選し出版されました。
前の2冊は国内累計85万部というベストセラーシリーズになったそうです。
また1冊目は海外(主に中国)でも注目され100万部を超えたそうです。
そこで今回のブログは、今回出版されたこの本の中から私がいいと思った(好きな)数個を各テーマに沿って実験内容をかいつまんでご紹介したいと思います。
前置きが長くなりましたが、目次の概要から紹介します。
全体で9章あります。目次は第1章から順に
1.台所で科学手品(以下後半同じ)、2.お金で体を使って、3.体を使って、4.ごはんの前に、5.ごはんの後に、6.太陽の下で、7・お風呂で、8.リビングで、9.お休み前の・・
です。それと各章の最後にコラムとして歴代の偉大な科学者の子供時代や青年時代のエピソードが紹介されています。(4、6、9章は無い)
ただし各章の中の科学テーマはかなりバラバラですので、実験のテーマを付記した目次の方を付けています。
各実験の手順と内容はわかり易い図で描かれており、最後になぜそうなのかを「なぜなの?」のコーナーで紹介しています。(以下2つ例示します)
それではいくつかのテーマで実験を簡単に紹介します。
<力の釣り合い、重心>
●千円札(1万円でも)の厚みの上にコインを乗せる。(bP3)
2つに折ったお札を直角にして水平な場所において、折部にコインの中心部を乗せます。
そしてゆっくり両端を引っ張り開いて行きます。うまくやればお札が180度の直線になっても
そのままコインが乗った状態になります。
私も最初にこれが成功した時はちょっと感動しました。
●他はいろいろなヤジロベーですね。これは作って楽しむしかありません。
<表面聴力>
●進め!楊枝の丸木舟(bT3)
楊枝の尖っていない方にシャンプーを塗りお風呂に静かに置くとスーと走り出す。
小さな子どもには面白いと思います。
その他bT1に水道の蛇口で水団子を作る実験は、できるだけ細い流れにして下から指を当てて上に
挙げてゆくとできる団子の数と大きさが変わるというものです。ですが地味過ぎて面白く無いかも。
それで提案ですが、蛇口から20cm位下の方で水玉ができるくらいに水流を細くしておいて、
蛇口を軽くトントンと叩いてやると水玉がたくさん出来てきます。
実はこれは昔確かロゲルギストという人が書いた本の中にあった方法で、信号の増幅に応用できるという
記述がありました。その後応用の話は知りません。
しかし表面張力の一番の基本実験は、水を容器いっぱいに入れても溢れず山盛りになることでしょうか。
(手品としてはbV4)
2番めは水より重いアルミの一円玉(比重2.7)を水面に浮かせることでしょう。
そしてその後洗剤を垂らすと(その表面張力が小さくなり)一円玉が沈んでしまうことでしょうか。
また多数(例えば3枚)の一円玉を水面に浮かべる場合通常はお互い引き会いますが、
離れ合う様にすることも出来ます。
その方法とは?(水を山盛りにしてみてください)
その他の現象では
空中でシャボン玉や水滴が球形になるのも表面張力によるものですね。
表面張力に関しては後日、より面白く、高度な実験(遊び)を紹介したいと思います。
<静電気>
小学生の頃下敷きをこすって女の子の髪を持ち上げた経験のある人は多いのでは?
また冬の服を脱ぐ時のパチパチやまたドアのノブに触る時のバチッと痛いくらいの衝撃は誰も経験しているでしょう。
しかし以下の現象はあまり経験が無いのでは?
●ストローで水を曲げる(bQ)
水道の蛇口から細く流れ落ちる水が、ティッシュペーパーでこすったストローを近づけると曲がる
ストローには高いマイナスの静電気が溜まっており、一方水分子は酸素がマイナス、水素がプラスに
分極していて水素のプラスが引き寄せられえているせいです。水の分子と分極を考える実験です。
いろいろなプラスチック(スプーンや棒等)で試してみたらいいと思います。
その他アルミ缶がポリ袋に惹きつけられる(bR9)等
<化学反応>
●発泡スチロールを溶かす(bS2)
食品トレイや電化製品の梱包に発泡スチロール(最近柔らかい発泡ポリエチレンが広まっているので
ご注意。白くて硬い方です。)がたくさん使われていますね。
これにレモンの皮(実ではない)の絞り汁をかけると溶けてしまいます。
これはレモンの皮にリモネンという物質があり、これが発泡スチロールを溶かして
いるのです。
昔あのソニー(の子会社?)がこのリモネンで発泡スチロールの産廃処理を手掛けていました。
このやり方は今でも産業として残っているのかな?(要調査)
本書で紹介されているのはこの1件だけですが家庭内での化学実験は他にも色々あります。
後日ブログで紹介したいと思います
<磁石・磁気>
●砂鉄が並ぶ(bS8)
この頃川では遊ぶことが出来なくなり川砂から砂鉄を取ることが出来なくなりましたが、
砂場や海辺で砂鉄を取ることが出来ます。
集めた砂鉄で色々遊んでみましょう。また東急ハンズでも買うことができます。
最近は従来からあるフェライト磁石(鉄磁石)に加え超強力なネオジム磁石が安く変えるようになって
いろいろ便利に使えるようになりました。
(百円ショップでぜひ両方共買って置かれることをおすすめします)
磁石を使った遊びも色々ありますが、本書では、一万円札が磁石で大回転(bQ1)やスプーンが磁化
すること(bR4)が紹介されています。
磁石の原理や応用は非常に奥が深いのでこれを機に色々遊び、学んで行きましょう。
脱線ですが
先日テレビで磁石に引きつけられる野菜は?という問題で答えはミニトマトというのが
あってましたね。(ミニトマト→水分大→水→酸素→磁性を持つ→磁石に引かれる)
<空気や水の流れ>
このテーマに関するすべての実験は192から200ページの竹内淳氏の解説をしっかり読めば内容を
よく理解できると思います。(要はベルヌーイの定理の説明です)
重い飛行機が飛ぶ理由はこれで理解できる様になります。
●ドライヤーでピンポン玉の空中浮遊(bV1)
その他、bU3やbU4等。同様の現象は水道水を流し、その下にピンポン玉やビールの空き缶を置いても得られます。ビール缶の場合は絵柄がくるくる回って更に面白いと思います。何かに使えないかな。
テーマはその他光や音やいろいろありますが、省略します。(書ききれません)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<最後に>
77x2から77のセレクトにはブルーバックス編集部(井上さん?)のご趣向でしょうか。
ピックアップに迷われたテーマ(手品)も多かったことと思われます。
忙しい現代人にまずは手軽にベスト版のこの一冊を手にしやすくなったこととおもいます。
ただベスト版でただ一箇所気になったところがあります。
それはbT2で、「永久機関」(カッコはついていますが)という言葉の使用です。
(例え原書にあったとしても)安易に使用すべきではなかったと思います。
この例の場合はサイホンの説明で十分と思います。
本書は下記より入手出来ます。
入手先:「子供にウケる科学手品ベスト版」
ぜひ子供と一緒になって実験し、遊びながら科学の面白さと本質を共有されてはいかがと思います。
そして子供は
「目指せ将来の科学者!」
最近はYoutubeをはじめとした動画はまさに百花繚乱の状態ですね。
しかし動画は見て面白いですがあまり原理の学習は出来ないようです。
やはり「なぜそうなのか」をはっきり解説している本を手元に置いて置くことは必要だとおもいます。
今回動画サイトの紹介はあえて省略します。
今後のテーマを絞っての記事にご期待下さい。
テレビはどうしてもショー的な要素が強くどちらかといえば大人向けなので
あまり地味な現象や実験は取り上げませんし、真似すると危険なものも見受けられます。
しかし家庭でできる面白い実験はいくらでもあります。
子供時代は見るもの・聞くものが新しいことの連続だと思います。
この時楽しかったり驚いたりしたことは一生忘れ難いこと柄も多いでしょう。
(「三つ子の魂百まで」という諺もあります)
最近はパソコンやスマホで動画がいくらでも見れます。しかし動画はすぐ消えてなくなります。
その点本は、いつも手元に置いておいておけ、いつでも何度でもすぐ見ることができます。
またなぜそうなるのかの原理や説明をきちんと書いてあるので理解し易く考え方の芯(目次)になります。
この度(2019年12月20日)、講談社からブルーバックスとして「子どもにウケる科学手品ベスト版」が発売されました。
この本は過去出版されていた家庭でできる実験を紹介した2冊の本の「子どもにウケる科学手品77」と続編「もっと子どもにウケる科学手品77」を再編集し、改めて77を厳選し出版されました。
前の2冊は国内累計85万部というベストセラーシリーズになったそうです。
また1冊目は海外(主に中国)でも注目され100万部を超えたそうです。
そこで今回のブログは、今回出版されたこの本の中から私がいいと思った(好きな)数個を各テーマに沿って実験内容をかいつまんでご紹介したいと思います。
前置きが長くなりましたが、目次の概要から紹介します。
全体で9章あります。目次は第1章から順に
1.台所で科学手品(以下後半同じ)、2.お金で体を使って、3.体を使って、4.ごはんの前に、5.ごはんの後に、6.太陽の下で、7・お風呂で、8.リビングで、9.お休み前の・・
です。それと各章の最後にコラムとして歴代の偉大な科学者の子供時代や青年時代のエピソードが紹介されています。(4、6、9章は無い)
ただし各章の中の科学テーマはかなりバラバラですので、実験のテーマを付記した目次の方を付けています。
各実験の手順と内容はわかり易い図で描かれており、最後になぜそうなのかを「なぜなの?」のコーナーで紹介しています。(以下2つ例示します)
それではいくつかのテーマで実験を簡単に紹介します。
<力の釣り合い、重心>
●千円札(1万円でも)の厚みの上にコインを乗せる。(bP3)
2つに折ったお札を直角にして水平な場所において、折部にコインの中心部を乗せます。
そしてゆっくり両端を引っ張り開いて行きます。うまくやればお札が180度の直線になっても
そのままコインが乗った状態になります。
私も最初にこれが成功した時はちょっと感動しました。
●他はいろいろなヤジロベーですね。これは作って楽しむしかありません。
<表面聴力>
●進め!楊枝の丸木舟(bT3)
楊枝の尖っていない方にシャンプーを塗りお風呂に静かに置くとスーと走り出す。
小さな子どもには面白いと思います。
その他bT1に水道の蛇口で水団子を作る実験は、できるだけ細い流れにして下から指を当てて上に
挙げてゆくとできる団子の数と大きさが変わるというものです。ですが地味過ぎて面白く無いかも。
それで提案ですが、蛇口から20cm位下の方で水玉ができるくらいに水流を細くしておいて、
蛇口を軽くトントンと叩いてやると水玉がたくさん出来てきます。
実はこれは昔確かロゲルギストという人が書いた本の中にあった方法で、信号の増幅に応用できるという
記述がありました。その後応用の話は知りません。
しかし表面張力の一番の基本実験は、水を容器いっぱいに入れても溢れず山盛りになることでしょうか。
(手品としてはbV4)
2番めは水より重いアルミの一円玉(比重2.7)を水面に浮かせることでしょう。
そしてその後洗剤を垂らすと(その表面張力が小さくなり)一円玉が沈んでしまうことでしょうか。
また多数(例えば3枚)の一円玉を水面に浮かべる場合通常はお互い引き会いますが、
離れ合う様にすることも出来ます。
その方法とは?(水を山盛りにしてみてください)
その他の現象では
空中でシャボン玉や水滴が球形になるのも表面張力によるものですね。
表面張力に関しては後日、より面白く、高度な実験(遊び)を紹介したいと思います。
<静電気>
小学生の頃下敷きをこすって女の子の髪を持ち上げた経験のある人は多いのでは?
また冬の服を脱ぐ時のパチパチやまたドアのノブに触る時のバチッと痛いくらいの衝撃は誰も経験しているでしょう。
しかし以下の現象はあまり経験が無いのでは?
●ストローで水を曲げる(bQ)
水道の蛇口から細く流れ落ちる水が、ティッシュペーパーでこすったストローを近づけると曲がる
ストローには高いマイナスの静電気が溜まっており、一方水分子は酸素がマイナス、水素がプラスに
分極していて水素のプラスが引き寄せられえているせいです。水の分子と分極を考える実験です。
いろいろなプラスチック(スプーンや棒等)で試してみたらいいと思います。
その他アルミ缶がポリ袋に惹きつけられる(bR9)等
<化学反応>
●発泡スチロールを溶かす(bS2)
食品トレイや電化製品の梱包に発泡スチロール(最近柔らかい発泡ポリエチレンが広まっているので
ご注意。白くて硬い方です。)がたくさん使われていますね。
これにレモンの皮(実ではない)の絞り汁をかけると溶けてしまいます。
これはレモンの皮にリモネンという物質があり、これが発泡スチロールを溶かして
いるのです。
昔あのソニー(の子会社?)がこのリモネンで発泡スチロールの産廃処理を手掛けていました。
このやり方は今でも産業として残っているのかな?(要調査)
本書で紹介されているのはこの1件だけですが家庭内での化学実験は他にも色々あります。
後日ブログで紹介したいと思います
<磁石・磁気>
●砂鉄が並ぶ(bS8)
この頃川では遊ぶことが出来なくなり川砂から砂鉄を取ることが出来なくなりましたが、
砂場や海辺で砂鉄を取ることが出来ます。
集めた砂鉄で色々遊んでみましょう。また東急ハンズでも買うことができます。
最近は従来からあるフェライト磁石(鉄磁石)に加え超強力なネオジム磁石が安く変えるようになって
いろいろ便利に使えるようになりました。
(百円ショップでぜひ両方共買って置かれることをおすすめします)
磁石を使った遊びも色々ありますが、本書では、一万円札が磁石で大回転(bQ1)やスプーンが磁化
すること(bR4)が紹介されています。
磁石の原理や応用は非常に奥が深いのでこれを機に色々遊び、学んで行きましょう。
脱線ですが
先日テレビで磁石に引きつけられる野菜は?という問題で答えはミニトマトというのが
あってましたね。(ミニトマト→水分大→水→酸素→磁性を持つ→磁石に引かれる)
<空気や水の流れ>
このテーマに関するすべての実験は192から200ページの竹内淳氏の解説をしっかり読めば内容を
よく理解できると思います。(要はベルヌーイの定理の説明です)
重い飛行機が飛ぶ理由はこれで理解できる様になります。
●ドライヤーでピンポン玉の空中浮遊(bV1)
その他、bU3やbU4等。同様の現象は水道水を流し、その下にピンポン玉やビールの空き缶を置いても得られます。ビール缶の場合は絵柄がくるくる回って更に面白いと思います。何かに使えないかな。
テーマはその他光や音やいろいろありますが、省略します。(書ききれません)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<最後に>
77x2から77のセレクトにはブルーバックス編集部(井上さん?)のご趣向でしょうか。
ピックアップに迷われたテーマ(手品)も多かったことと思われます。
忙しい現代人にまずは手軽にベスト版のこの一冊を手にしやすくなったこととおもいます。
ただベスト版でただ一箇所気になったところがあります。
それはbT2で、「永久機関」(カッコはついていますが)という言葉の使用です。
(例え原書にあったとしても)安易に使用すべきではなかったと思います。
この例の場合はサイホンの説明で十分と思います。
本書は下記より入手出来ます。
入手先:「子供にウケる科学手品ベスト版」
ぜひ子供と一緒になって実験し、遊びながら科学の面白さと本質を共有されてはいかがと思います。
そして子供は
「目指せ将来の科学者!」
最近はYoutubeをはじめとした動画はまさに百花繚乱の状態ですね。
しかし動画は見て面白いですがあまり原理の学習は出来ないようです。
やはり「なぜそうなのか」をはっきり解説している本を手元に置いて置くことは必要だとおもいます。
今回動画サイトの紹介はあえて省略します。
今後のテーマを絞っての記事にご期待下さい。
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