2020年01月22日
トイレ水タンクの給水が故障。しかし部品交換で簡単に修理出来た。原因は弁の亀裂穴だった。
これまで10年以上使い続けてきた我が家のトイレ(TOTOSH381BA)がついに故障した。
用足し後、水洗レバーを回すと便器に水が出て処理出来たが、手洗い水が出てこない。
少し待ってまた回してみると今度は便器の方にも出てこない。水がタンクに溜まってないのだ。
そこで
タンクの上部の蓋(結構重い)を慎重にとり外し、更に内部のプラスチックの蓋を取って
内部をよく見るとお椀型のカップ(浮き球)の根本部分(ダイヤフラム収納部)から水が若干漏れていた。
十分時間が経つと満タンになり便器には流せるが、手洗いが出来ず、またすぐ続いて家族が使えない。
毎日使うものであり、早急に修理する必要がある。
自分で無理そうなら最初から修理を頼むが、出来そうなのでこれも自分でやることにした。
結果論的には、始める前に、TOTOのホームページや他のサイトを調べればより短時間に終わったであろうが、サイト等何も見ずに直接現物を見ていろいろ確認しながら余分なことも色々やったので遠回りし時間が掛かった。しかし色々分かり得ることはあった。
結局
修理の内容は、部品をホームセンターで買ってきて、取り替えただけ。
正味の交換時間だけでいうと5分以内であった。
技術や特殊な工具も不要だったので、原因が分かり交換部品があれば簡単で誰でも短時間で出来る作業だった。近頃はどんな部品も通販で入手出来るが、2、3日かかるだろう。ホームセンターなら即入手?
ここでは私が実施した写真の一部を添付します。
この後、購入したHH1113のダイヤフラム(下の方の写真ご参照)を取り出して以下の様に装着する。
修理の詳しい手順は最後に添付したTOTOのサイト及び関連サイトご参照ください。
修理の報告だけなら「部品を交換したら直りました」だけなので、本ブログでは修理の記録だけでなく、関連情報も少し追加しておきたいと思いました。
この水洗トイレの便器と手洗い水の基本の流れがどうなのかについて、
再確認しておきます。
(ただしウオッシュレット部及びフィルター部は今回の故障ではないので省略)
タンクが満水状態から
@まずタンクの側面にあるレバーを大、小どちらかに動かす。
Aすると玉鎖に繋がれたゴムカップの片側が引き上げられて水が流れる。
・大の時は一番下のカップを引き上げるので、全体が勢いよく流れる。素早くやめると途中ストップも
出来る。
・小の時は反対側の玉鎖が大のときのゴムカップ上に乗ったカップを引き上げるので水深が浅い分
流量が少なく、また浮き玉が一緒になっているのでゆっくり戻る。
B便器に水が流れるとタンク内の水位が一気に下がり、浮き球(半カップ)が下がる。
C浮き球が下がると今まで浮き球の柄がテコになっている支点の先の作用点で抑えていた最上部の
ダイヤフラム内の止水弁が緩み、水道水の圧力で水が勢いよく流れるようになる。
Dダイヤフラムから出た水は約3:7に別れて手洗い用と便器用に分流するが、両方タンクに溜まっていく。
E水位の上昇とともに浮き球(半カップ)が上がり、満タンになると作用点がダイヤフラムを押さえ止水する。
この止水のメカニズムと流水の再開がこのダイヤフラムのキモである。
旧タイプの止水部はボールが上がり水の吐出口を押さえていたのが見え止水状況がよくわかったが、
ダイヤフラムとなり止水のメカニズムが一寸分かり難い。
この止水のメカニズムは、浮き玉(半カップ)の柄の支点の先の作用点がダイヤフラムの頂上部の小さな穴を押さえて(穴を詰めて)ダイヤフラムを密閉空間とし、
ピンが通っている黒ゴムの穴から水が上部の空間に入ると、
パスカルの原理により水圧で上から下のゴム弁を押さえて水の流れを止める。
(小さな穴で通じた水圧は同じで上部空間の面積分の圧力になる)
そして
F次にトイレを使用すると@からの動作に戻る。
この丸い蓋を回して取り外し中を見ると、白いプラスチック部品と一体になった黒いゴムパッキンがある。
この一式がダイヤフラムと呼ばれるものでトイレの水の制御の要の部品だ。これが壊れている。
一日も早く復旧させたかったので、東急ハンズに確認すると在庫があるということで早速買いに行った。
現物を持参し同等製品を探すと
" target="_blank">HH11113という品番の部品があったので2個買った。
(壊れたのは2階のトイレだが、1階にも10年以上使用中のトイレがあるので)
早速この部品を交換すると無事これまでと同じ働きを取り戻すことができた。
不良の原因究明の為、交換したダイヤフラムと新品を比べたが外観的には全くわからなかった。
しかしパッキンを取り外して広げてみると亀裂があった。これが根本原因だったのだ。
考えてみればこの”小さなゴム”が毎日数回365日10年以上もよく働いてくれた訳だ。お疲れ様でしたと言いたい。
このゴムは取り外すときに手が真っ黒になった。練り込まれた炭素だろう。TOTOによると材質がフッ素ゴムだそうだ。
一方
筐体の方のプラスチックにはPOM、K31と印字されていた。(取り外した方はK24であった。K数の内容は不明)
左:新 右:旧
POMというのはポリオキシメチレンというエンジニアリングプラスチックで別名ポリアセタール樹脂とも言う。
このPOMは寸法安定性がよく水道水で劣化するようなものではない。(交換品は少し着色しているだけ)
だとすればダイヤフラムのゴムパッキンだけ買えばよかったのかも。
ダイヤフラム部品には通販サイトや動画をみるとHS504という品番もある。
これはHH11113とものは同じで取説は無し。(取説は両面印刷で図がわかり易い)
最後に
もしあなたの家のトイレの水が出なくなり、自分で修理される場合の参考になれば幸いです。
作業にあたっての注意点は
床に水漏れさせないように、
@元栓を締めてから作業し、確認のための水出しは少量づつ行うこと。
A電源コンセントがあれば抜いておく。
Bテストする時は手洗い水が飛び出さないように後ろにスクリーン等を立て、またタンクの内筒と外筒の隙間内に入らないようにすることが必要です。(隙間に入ったら床に漏れる)
尚
次回の修理の時用に、念の為ダイヤフラムの交換手順(含注意点)をメモしておこう。
@マイナスドライバーで止水栓を回し水を止める。
Aタンクの蓋(陶器製で重い)を持ち上げ、中のプラスチックのカバー大小を外す。
B浮き玉(半カップ)を取り付けているレバーを外す。ちょっと硬い(ラジオペンチが楽)
Cダイヤフラムを固定しているプラスチックの蓋(ナット)を左に回して取り外す。
この時下部の水が上がってくるパイプ(ボールタップ)を左手でしっかり固定し手作業する。
D中のダイヤフラム部品を取り外す。
E新しいダイヤフラム部品に交換する。(HS504かHH11113)
・この時ゴムを押さえて金属ピンが出ることを確かめる。
・黒ゴムが外れた時はゴムの小穴とピンを合わせてセットする。
・ダイヤフラムのセットは、取付部の左右の2つの大きさの違う切り欠きに合うようにセットする。
F先程外したプラスチック蓋(ナット)、浮き球(半カップ)レバー等を確実に取り付ける。
・蓋を右に回して固定する時は下部をしっかり固定して回して締め付ける。
G先程外したプラスチックカバー類を取り付け、タンクの蓋を手洗い水の出口部に合わせて取り付ける。
H水栓を開ける。
以上
<参考サイト>
1.TOTOのサイト
@先ずTOTOの
ダイヤフラム交換動画1を見てみよう。
A次に写真と文章による全体説明で理解しよう。
手洗い管から水がでない・タンクに給水されない
2.その他参考サイト
ダイヤフラムの交換が主体だが、それ以外が原因の時に参考になるサイト
@トイレの水が出ない時の原因とその対処法(文と写真で説明)
Aダイヤフラム部取替動画2
<ダイヤフラム構成材料について>
1.ポリアセタール樹脂(ポリオキシメチレン:POM)
2.パッキン:フッ素ゴムFKM
(FKMがなんの頭文字か調べてもよくわからなかった)
3.金属ピン
(金属ピンは取説にはクリーニングピンとなっており穴を掃除する、つまり穴詰まりを防ぐためと思われるのだが、本当の機能は真ん中の樹脂部品とパッキンがズレず、ダイヤフラムが確実に機能するためのものであるようだ。)
今度他の製品が故障してもやはり先ずサイトを調べDIYで最短で修理をやるようにしよう。
HH11113の入手はここから。
用足し後、水洗レバーを回すと便器に水が出て処理出来たが、手洗い水が出てこない。
少し待ってまた回してみると今度は便器の方にも出てこない。水がタンクに溜まってないのだ。
そこで
タンクの上部の蓋(結構重い)を慎重にとり外し、更に内部のプラスチックの蓋を取って
内部をよく見るとお椀型のカップ(浮き球)の根本部分(ダイヤフラム収納部)から水が若干漏れていた。
十分時間が経つと満タンになり便器には流せるが、手洗いが出来ず、またすぐ続いて家族が使えない。
毎日使うものであり、早急に修理する必要がある。
自分で無理そうなら最初から修理を頼むが、出来そうなのでこれも自分でやることにした。
結果論的には、始める前に、TOTOのホームページや他のサイトを調べればより短時間に終わったであろうが、サイト等何も見ずに直接現物を見ていろいろ確認しながら余分なことも色々やったので遠回りし時間が掛かった。しかし色々分かり得ることはあった。
結局
修理の内容は、部品をホームセンターで買ってきて、取り替えただけ。
正味の交換時間だけでいうと5分以内であった。
技術や特殊な工具も不要だったので、原因が分かり交換部品があれば簡単で誰でも短時間で出来る作業だった。近頃はどんな部品も通販で入手出来るが、2、3日かかるだろう。ホームセンターなら即入手?
ここでは私が実施した写真の一部を添付します。
我が家のトイレ | 修理開始前に止水する |
全体をカバーする蓋を取った内部 | 浮き球とダイヤフラムを取る |
この後、購入したHH1113のダイヤフラム(下の方の写真ご参照)を取り出して以下の様に装着する。
ダイヤフラム部品装着 | 蓋で固定 |
浮き球取り付け | テスト満水で浮き球が上昇し水が止まった。 |
プラスチックのカバーをする | 最初に外した重い蓋を被せ最終テストOK |
修理の詳しい手順は最後に添付したTOTOのサイト及び関連サイトご参照ください。
修理の報告だけなら「部品を交換したら直りました」だけなので、本ブログでは修理の記録だけでなく、関連情報も少し追加しておきたいと思いました。
この水洗トイレの便器と手洗い水の基本の流れがどうなのかについて、
再確認しておきます。
(ただしウオッシュレット部及びフィルター部は今回の故障ではないので省略)
タンクが満水状態から
@まずタンクの側面にあるレバーを大、小どちらかに動かす。
Aすると玉鎖に繋がれたゴムカップの片側が引き上げられて水が流れる。
・大の時は一番下のカップを引き上げるので、全体が勢いよく流れる。素早くやめると途中ストップも
出来る。
・小の時は反対側の玉鎖が大のときのゴムカップ上に乗ったカップを引き上げるので水深が浅い分
流量が少なく、また浮き玉が一緒になっているのでゆっくり戻る。
B便器に水が流れるとタンク内の水位が一気に下がり、浮き球(半カップ)が下がる。
C浮き球が下がると今まで浮き球の柄がテコになっている支点の先の作用点で抑えていた最上部の
ダイヤフラム内の止水弁が緩み、水道水の圧力で水が勢いよく流れるようになる。
Dダイヤフラムから出た水は約3:7に別れて手洗い用と便器用に分流するが、両方タンクに溜まっていく。
E水位の上昇とともに浮き球(半カップ)が上がり、満タンになると作用点がダイヤフラムを押さえ止水する。
この止水のメカニズムと流水の再開がこのダイヤフラムのキモである。
旧タイプの止水部はボールが上がり水の吐出口を押さえていたのが見え止水状況がよくわかったが、
ダイヤフラムとなり止水のメカニズムが一寸分かり難い。
この止水のメカニズムは、浮き玉(半カップ)の柄の支点の先の作用点がダイヤフラムの頂上部の小さな穴を押さえて(穴を詰めて)ダイヤフラムを密閉空間とし、
ピンが通っている黒ゴムの穴から水が上部の空間に入ると、
パスカルの原理により水圧で上から下のゴム弁を押さえて水の流れを止める。
(小さな穴で通じた水圧は同じで上部空間の面積分の圧力になる)
そして
F次にトイレを使用すると@からの動作に戻る。
この丸い蓋を回して取り外し中を見ると、白いプラスチック部品と一体になった黒いゴムパッキンがある。
この一式がダイヤフラムと呼ばれるものでトイレの水の制御の要の部品だ。これが壊れている。
一日も早く復旧させたかったので、東急ハンズに確認すると在庫があるということで早速買いに行った。
現物を持参し同等製品を探すと
" target="_blank">HH11113という品番の部品があったので2個買った。
(壊れたのは2階のトイレだが、1階にも10年以上使用中のトイレがあるので)
購入部品(取説同封) | 説明は裏面に続く |
早速この部品を交換すると無事これまでと同じ働きを取り戻すことができた。
不良の原因究明の為、交換したダイヤフラムと新品を比べたが外観的には全くわからなかった。
ダイヤフラムセット部品(左:旧、右:新) |
しかしパッキンを取り外して広げてみると亀裂があった。これが根本原因だったのだ。
更に分離しても不明 | 発見!原因の亀裂(上の穴はピン用の穴)(下から照明) |
考えてみればこの”小さなゴム”が毎日数回365日10年以上もよく働いてくれた訳だ。お疲れ様でしたと言いたい。
このゴムは取り外すときに手が真っ黒になった。練り込まれた炭素だろう。TOTOによると材質がフッ素ゴムだそうだ。
一方
筐体の方のプラスチックにはPOM、K31と印字されていた。(取り外した方はK24であった。K数の内容は不明)
左:新 右:旧
POMというのはポリオキシメチレンというエンジニアリングプラスチックで別名ポリアセタール樹脂とも言う。
このPOMは寸法安定性がよく水道水で劣化するようなものではない。(交換品は少し着色しているだけ)
だとすればダイヤフラムのゴムパッキンだけ買えばよかったのかも。
ダイヤフラム部品には通販サイトや動画をみるとHS504という品番もある。
これはHH11113とものは同じで取説は無し。(取説は両面印刷で図がわかり易い)
最後に
もしあなたの家のトイレの水が出なくなり、自分で修理される場合の参考になれば幸いです。
作業にあたっての注意点は
床に水漏れさせないように、
@元栓を締めてから作業し、確認のための水出しは少量づつ行うこと。
A電源コンセントがあれば抜いておく。
Bテストする時は手洗い水が飛び出さないように後ろにスクリーン等を立て、またタンクの内筒と外筒の隙間内に入らないようにすることが必要です。(隙間に入ったら床に漏れる)
尚
次回の修理の時用に、念の為ダイヤフラムの交換手順(含注意点)をメモしておこう。
@マイナスドライバーで止水栓を回し水を止める。
Aタンクの蓋(陶器製で重い)を持ち上げ、中のプラスチックのカバー大小を外す。
B浮き玉(半カップ)を取り付けているレバーを外す。ちょっと硬い(ラジオペンチが楽)
Cダイヤフラムを固定しているプラスチックの蓋(ナット)を左に回して取り外す。
この時下部の水が上がってくるパイプ(ボールタップ)を左手でしっかり固定し手作業する。
D中のダイヤフラム部品を取り外す。
E新しいダイヤフラム部品に交換する。(HS504かHH11113)
・この時ゴムを押さえて金属ピンが出ることを確かめる。
・黒ゴムが外れた時はゴムの小穴とピンを合わせてセットする。
・ダイヤフラムのセットは、取付部の左右の2つの大きさの違う切り欠きに合うようにセットする。
F先程外したプラスチック蓋(ナット)、浮き球(半カップ)レバー等を確実に取り付ける。
・蓋を右に回して固定する時は下部をしっかり固定して回して締め付ける。
G先程外したプラスチックカバー類を取り付け、タンクの蓋を手洗い水の出口部に合わせて取り付ける。
H水栓を開ける。
以上
<参考サイト>
1.TOTOのサイト
@先ずTOTOの
ダイヤフラム交換動画1を見てみよう。
A次に写真と文章による全体説明で理解しよう。
手洗い管から水がでない・タンクに給水されない
2.その他参考サイト
ダイヤフラムの交換が主体だが、それ以外が原因の時に参考になるサイト
@トイレの水が出ない時の原因とその対処法(文と写真で説明)
Aダイヤフラム部取替動画2
<ダイヤフラム構成材料について>
1.ポリアセタール樹脂(ポリオキシメチレン:POM)
2.パッキン:フッ素ゴムFKM
(FKMがなんの頭文字か調べてもよくわからなかった)
3.金属ピン
(金属ピンは取説にはクリーニングピンとなっており穴を掃除する、つまり穴詰まりを防ぐためと思われるのだが、本当の機能は真ん中の樹脂部品とパッキンがズレず、ダイヤフラムが確実に機能するためのものであるようだ。)
今度他の製品が故障してもやはり先ずサイトを調べDIYで最短で修理をやるようにしよう。
HH11113の入手はここから。
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