2017年04月14日
首都圏外郭放水路(「地下神殿」)見学
数年前から新聞などに時々紹介されており、以前から行きたいと思っていた「地下神殿」に行ってきた。
実は一ヶ月前に予約していたのだ。
電車・バスでのアクセス(車は最後の方の公式サイトご参照)
まずJRで大宮まで行き、ここで東武野田線(東武アーバンパークライン)に乗り変える。
約20分で南桜井駅に着き、駅北口からバス(春日部市コミュニティバス「春バス」)で
放水路管理施設の「龍Q館」に到着。
(龍Q館の由来は地元伝説の龍と持つ球と水AQUAと永久にとの思いからだそうだ)
龍Q館にて
1.2階で受付を済ませると、首に掛ける入館証番号カードを渡される。
(この時受付横に於いてあるA4サイズの10頁のパンフレットを貰っておくべし)
3.案内開始の時間が来るまで室内の展示やビデオを色々見る。
4.スタート時間になると説明スタッフ(女性)が部屋の中の展示設備を説明してくれる。
@まず床の大きな地図を使ってこの河川の地理的状況と大規模放水路関係の説明。
A全体の集水、放水メカニズムの写真による説明
B実際に水が動く小型模型を使って大雨の時の集水と排水の状況の説明。
C暗室ホールで3面スクリーンを使って映像による説明で、室内の説明は終わり。
D全員玄関に集まってから事前説明等があり、さあ神殿にむけて出発。
(ただし階段100段が無理な人はここで待機とのこと)
「地下神殿」へ
E外に出るとサッカー場みたいな広場(その地下に神殿)がありスタッフに引率されその横道を
ずっと進む。
(広い敷地の周りはヤブが茂っており晴天の空の下、鶯がしきりに鳴いていて気持ちよかった)
Fしばらく歩くと、地面に一寸頭を出したという感じの簡素な入り口に到着。
Gここから地下に潜入し、階段をジグザグで100?段降りる。
(途中は危険なので撮影禁止)
H地下に到着。異空間の世界。「今念願の地下神殿の中に自分がいる」という高揚感を感じる。
気温は地上より約10℃位低く肌寒い。
案内の女性スタッフから色々説明を受ける。(2階で知った情報も付記)
・正式名称は調圧水槽というもので、ポンプ運転を安定して行う為の役割と緊急停止時に発生する急激な圧力変化の調整と行う役割を持つ。
・神殿は地下22mの位置にあり全体の大きさは長さ177m,幅78m、高さ18mの巨大水槽。
・巨大な柱は幅2m,長さ7m、高さ18m、重量500トンの柱が全部で59本もある。
・この柱は天井(4m厚みの土?)の重量を支えるだけでなく、巨大水槽が押しのけている土(水)
から受ける浮力で浮き上がらない様にするためのもの。
・着いた直後、床に泥がなく綺麗なのが不思議だったのだが、キチンと掃除した後とのことで納得。
溜まった泥は天井からブルドーザーを下ろし集めて天井から回収するとのこと。
水のコントロールは機械がやるのだろうがこれは大変な作業だ。
将来はロボットがする様になるのかな。
しばし神殿内を見て回り、神殿の雰囲気を堪能。
H階段を登り地上へ出る。”サッカー場”の横を戻り龍Q館2Fに到着。ケースを返却し(葉書は貰える)、
残りの質問等した後解散。
尚、1階の他見学出来るところがあるので見られることをお勧めします。
説明部屋
放水路全体の構成
動く水路模型
コントロールセンター(通常は無人)
遠くの白い建物が神殿入り口
神殿入り口(意外と簡素)
神殿
神殿
神殿
第一立坑(近づけない)
龍Q館遠望
トンネル掘削シールドマシンの刃
あとがき
神殿見たさに何も事前学習せずに行ったが、今回の見学で首都圏外郭放水路についてよく分かった。
上記の文は神殿主体の記事なので、この放水路全体の特徴をまとめておこう。
そもそもこの首都圏外郭放水路とは何か?
荒川、利根川に挟まれる中川、綾瀬川流域は凹み地形で、大雨のたびに浸水被害を繰り返してきた。
そこでこの事態を防止するために、地下50mに内径10m,長さ6.3kmにもおよぶトンネルを通し、第2から5の立坑から5つの河川から溢れた水(越流)を第一竪坑と調圧水槽(神殿)に集め、ここから江戸川に放水するシステムで世界最大級の地下放水路の首都圏外郭放水路。
今回見学した「神殿」は、5つの川から集めた水を、江戸川に流し込む役割の「調圧水槽」と第一立坑からなる。
龍Q館・庄和排水機場のポンプ場の排水能力は4台のポンプで最大1秒間に200㎥(25mプール1個分)揚程14m.動力は航空機用を転用したガスタ−ビン。燃料重油。
首都圏外郭放水路の見学について
個人はこれまで平日のみ1日3回定員25名(団体は月曜のみ)だったが
今年4月から毎月2回土曜日も見学出来る様になった。
申込み事前予約が必要。
詳しくは公式サイトからどうぞ
海外メディアも注目
earthrise - Tokyo's Flood Tunnels
Tokyo’s Incredible Underground Flood Defence Systems
尚
受付証として貰った葉書に記載の「防災サイトのご案内」
1.川の防災サイト
2.ハザードマップポータルサイト
最後に
非日常の異空間の体験と浸水被害を防ぐ放水路のシステムの学習が出来るので、
大人だけでも面白いですが、子供さん(小学生以上)がいらっしゃるご家庭は是非一緒に行かれることをお勧めします。(安全上小学生以下は同伴でも不可)(要確認)
ただし通常は一ヶ月前の事前予約が必要です。
”地下神殿”を見学した人は、”都市神殿”はいかが。
写真は昨年竣工なった住友グランドタワーに出来た都市空間(都市神殿)です。
地下神殿に比べ近代的な雰囲気に満ちています。
東京の他にもあるのか知りませんが、一度見ておくのもいいかもです。
六本木ヒルズ、ミッドタウン、アークヒルズ、サントリーホール、国立美術館等に
来られた時についでに見ておくとか。
アクセスは地下鉄南北線の六本木一丁目で下車。中央改札を出てすぐ右のエレベーターで
1基だけで降りすぐ右に行けばOKです。
疲れたりお腹が空いたら、近くに喫茶店や食事処が沢山あります。
尚六本木一丁目近辺は、六本木ヒルズ(6丁目)と違い閑静な場所が多く、
泉ガーデン周りも色々いいところが沢山あります。
またアークヒルズサウスタワーの地下も覗かれたらいいと思います。
実は一ヶ月前に予約していたのだ。
電車・バスでのアクセス(車は最後の方の公式サイトご参照)
まずJRで大宮まで行き、ここで東武野田線(東武アーバンパークライン)に乗り変える。
約20分で南桜井駅に着き、駅北口からバス(春日部市コミュニティバス「春バス」)で
放水路管理施設の「龍Q館」に到着。
(龍Q館の由来は地元伝説の龍と持つ球と水AQUAと永久にとの思いからだそうだ)
龍Q館にて
1.2階で受付を済ませると、首に掛ける入館証番号カードを渡される。
(この時受付横に於いてあるA4サイズの10頁のパンフレットを貰っておくべし)
3.案内開始の時間が来るまで室内の展示やビデオを色々見る。
4.スタート時間になると説明スタッフ(女性)が部屋の中の展示設備を説明してくれる。
@まず床の大きな地図を使ってこの河川の地理的状況と大規模放水路関係の説明。
A全体の集水、放水メカニズムの写真による説明
B実際に水が動く小型模型を使って大雨の時の集水と排水の状況の説明。
C暗室ホールで3面スクリーンを使って映像による説明で、室内の説明は終わり。
D全員玄関に集まってから事前説明等があり、さあ神殿にむけて出発。
(ただし階段100段が無理な人はここで待機とのこと)
「地下神殿」へ
E外に出るとサッカー場みたいな広場(その地下に神殿)がありスタッフに引率されその横道を
ずっと進む。
(広い敷地の周りはヤブが茂っており晴天の空の下、鶯がしきりに鳴いていて気持ちよかった)
Fしばらく歩くと、地面に一寸頭を出したという感じの簡素な入り口に到着。
Gここから地下に潜入し、階段をジグザグで100?段降りる。
(途中は危険なので撮影禁止)
H地下に到着。異空間の世界。「今念願の地下神殿の中に自分がいる」という高揚感を感じる。
気温は地上より約10℃位低く肌寒い。
案内の女性スタッフから色々説明を受ける。(2階で知った情報も付記)
・正式名称は調圧水槽というもので、ポンプ運転を安定して行う為の役割と緊急停止時に発生する急激な圧力変化の調整と行う役割を持つ。
・神殿は地下22mの位置にあり全体の大きさは長さ177m,幅78m、高さ18mの巨大水槽。
・巨大な柱は幅2m,長さ7m、高さ18m、重量500トンの柱が全部で59本もある。
・この柱は天井(4m厚みの土?)の重量を支えるだけでなく、巨大水槽が押しのけている土(水)
から受ける浮力で浮き上がらない様にするためのもの。
・着いた直後、床に泥がなく綺麗なのが不思議だったのだが、キチンと掃除した後とのことで納得。
溜まった泥は天井からブルドーザーを下ろし集めて天井から回収するとのこと。
水のコントロールは機械がやるのだろうがこれは大変な作業だ。
将来はロボットがする様になるのかな。
しばし神殿内を見て回り、神殿の雰囲気を堪能。
H階段を登り地上へ出る。”サッカー場”の横を戻り龍Q館2Fに到着。ケースを返却し(葉書は貰える)、
残りの質問等した後解散。
尚、1階の他見学出来るところがあるので見られることをお勧めします。
説明部屋
放水路全体の構成
動く水路模型
コントロールセンター(通常は無人)
遠くの白い建物が神殿入り口
神殿入り口(意外と簡素)
神殿
神殿
神殿
第一立坑(近づけない)
龍Q館遠望
トンネル掘削シールドマシンの刃
あとがき
神殿見たさに何も事前学習せずに行ったが、今回の見学で首都圏外郭放水路についてよく分かった。
上記の文は神殿主体の記事なので、この放水路全体の特徴をまとめておこう。
そもそもこの首都圏外郭放水路とは何か?
荒川、利根川に挟まれる中川、綾瀬川流域は凹み地形で、大雨のたびに浸水被害を繰り返してきた。
そこでこの事態を防止するために、地下50mに内径10m,長さ6.3kmにもおよぶトンネルを通し、第2から5の立坑から5つの河川から溢れた水(越流)を第一竪坑と調圧水槽(神殿)に集め、ここから江戸川に放水するシステムで世界最大級の地下放水路の首都圏外郭放水路。
今回見学した「神殿」は、5つの川から集めた水を、江戸川に流し込む役割の「調圧水槽」と第一立坑からなる。
龍Q館・庄和排水機場のポンプ場の排水能力は4台のポンプで最大1秒間に200㎥(25mプール1個分)揚程14m.動力は航空機用を転用したガスタ−ビン。燃料重油。
首都圏外郭放水路の見学について
個人はこれまで平日のみ1日3回定員25名(団体は月曜のみ)だったが
今年4月から毎月2回土曜日も見学出来る様になった。
申込み事前予約が必要。
詳しくは公式サイトからどうぞ
海外メディアも注目
earthrise - Tokyo's Flood Tunnels
Tokyo’s Incredible Underground Flood Defence Systems
尚
受付証として貰った葉書に記載の「防災サイトのご案内」
1.川の防災サイト
2.ハザードマップポータルサイト
最後に
非日常の異空間の体験と浸水被害を防ぐ放水路のシステムの学習が出来るので、
大人だけでも面白いですが、子供さん(小学生以上)がいらっしゃるご家庭は是非一緒に行かれることをお勧めします。(安全上小学生以下は同伴でも不可)(要確認)
ただし通常は一ヶ月前の事前予約が必要です。
”地下神殿”を見学した人は、”都市神殿”はいかが。
写真は昨年竣工なった住友グランドタワーに出来た都市空間(都市神殿)です。
地下神殿に比べ近代的な雰囲気に満ちています。
東京の他にもあるのか知りませんが、一度見ておくのもいいかもです。
六本木ヒルズ、ミッドタウン、アークヒルズ、サントリーホール、国立美術館等に
来られた時についでに見ておくとか。
アクセスは地下鉄南北線の六本木一丁目で下車。中央改札を出てすぐ右のエレベーターで
1基だけで降りすぐ右に行けばOKです。
疲れたりお腹が空いたら、近くに喫茶店や食事処が沢山あります。
尚六本木一丁目近辺は、六本木ヒルズ(6丁目)と違い閑静な場所が多く、
泉ガーデン周りも色々いいところが沢山あります。
またアークヒルズサウスタワーの地下も覗かれたらいいと思います。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6170536
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック