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2017年03月22日

折り紙(1)近年オリガミが大進化

三谷氏の作品1.PNG

オリガミ進化.PNG

最近折り紙に関する話題やニュースがよく耳に入る様な気がします。
特にミウラ折りが有名で簡単に広げたり折り畳める地図や人工衛星の太陽電池パネル、飲料缶にも応用されている等です。

折り紙についてインターネットで関連語で検索してみるとあまりにも色々と沢山出てきて、バラバラで見ていてはそれはそれでたのしいのですが、時間がいくらあってもたりませんし頭の中が混乱してしましそうです。

そこで理解の為の区分・整理の方法としては色々あると思いますが、私は次の様な区分で見てみることにした。(未だにいい区分法を模索中ではありますが)

1.折り紙の歴史的なこと
 日本や外国の折り紙の歴史、世界との関わり合い等。
 特に折り紙は昔から世界中で行われて来たのになぜ「Origami」という国際語に
 なったのか等が小さな疑問でした。
 スシやサムライ等は日本発祥だからそのまま英語になっても疑問はありませんが。

2.現在の折り紙の状況
 コンピューターの性能とソフト向上による計算折り紙の世界の進歩の現状。
 遊びと産業への応用。

3.芸術への領域
 人間が多大の時間心を込めて作ったものには感動します。

4.折り紙の未来の姿


早速本論に入ります。
資料型(非動画)参考サイトで良さそうなのは現時点での調査では以下の2つです。(今後追加予定)
サイトA:三谷純氏の「Jun MITANI
サイトB:羽鳥公志郎氏の「K's折り紙


以下上記サイト中の資料の一部と関連動画をご紹介。

1.折り紙の歴史的なこと
 これに就いてはサイトBの3項目目の歴史、数学などの読み物(Fractional Library)の「折り紙の歴史」に
 かなり詳しく記述されています。
 江戸時代前から「畳紙」や「熨斗(のし)」のような「礼法折り紙」の文化はあったようだが、
「鶴」や「舟」を折る遊戯的な折り紙が普及したのは、江戸時代初期からと考えられている。

 折り紙の作品を芸術の域まで高め、また新しい折り紙の基礎を築き上げた人物として、
 吉澤章氏の功績は国内外で高く評価されている。
 
 同氏らの手によって、各国に折り紙団体が設立され、オッペンハイマーの呼びかけで「Origami」という言葉が国際語になった。
また同氏が使用していた折り図の表記法が国際的な標準となった。

 1980年前後から折り紙に「設計」の概念が導入されさまざまに新しい折りの技法が考案されるようになり
 近年では昆虫をはじめとする複雑な構造を持った作品が折り出されるようになった。

 1989年には折り紙の国際会議が開催され、学術的な観点からの研究も進展した。

 2000年以降はコンピュータの普及とともに、折り紙の設計を支援するソフトウェアや、折りによる紙の
 変形をシミュレーションするソフトウェアなどが多く登場するようになった。

2.現在の折り紙の状況
 A)国内
 1)前述したミウラ折りについてはこのサイトをご参照下さい。
   尚アカデミックではあるが分かり易いサイトはここから

 2)サイトAで紹介した筑波大学の三谷純教授のサイトは膨大なので、
その幾つかの項目だけを紹介します。
   尚全体を見渡す時迷わない様に、出来たらトップページは印刷して左欄の項目に1〜28のb付けて
   手元に置いておくとよいと思います。
  @先ずは18番目の写真集(Flickr)が楽しめます。中に点在する動画はお勧めです。ここから
  A次は17番目の、今見た折り紙の展開図が乗っているのでプリントして自分でも作れます。ここから
  Bその次は20,21番めの折り紙研究ノート1,2です。
   ここには折り紙に対する実に様々な内容について述べられています。ここから
  C更に興味のある人は、19番目の公開ソフトウエアからソフトをダウンロードして、
   実際に図を動かして見てはいかが。ここから
  D三谷教授のこれまでの取り組みを知りたい人は8番目のこれまでの主な取り組みを。ここから
  E最後に立体折り紙の基礎になっている多面体のデータは㉗番目のサイトここから。

 3)3人目は現明治大学(元東工大)教授の萩原一郎氏らの研究
  萩原教授を突き動かすのは「日本のお家芸である折り紙をなかなか実用的な産業技術に生かせないのは
  日本の技術者として恥ずべきことだ」という強い思いで、「折り紙工学研究会」を立ち上げた。
   ここから 現在の研究の一つに折り紙工学で車の防振装置の開発がある。

B) 国外
 国外でも盛んに研究されていることは、サイトAやサイトBの中でも多数記載されているが、
 ここでは身近な?NASAの研究について紹介します。
@NASAで現在折り紙で宇宙での応用を研究しているブライアン・トゥリーズさんは、
 20年前、高校の交換留学生として日本に滞在しそこで折り紙と出合った。ここから

A「Origami」が宇宙へ、折り紙の技法を宇宙パネルに応用する研究が進行中。ここから

補足です。
NASAの宇宙開発に折り紙が注目されているのはやはり日本の宇宙ヨットイカロスの成功が大きく影響しているとおもいます。
そこで国内の話でやや古い話ではありますが、折り紙が偉大な成功の元になった宇宙ヨットイカロスのサイトを載せないわけには行けません。ここから

3.芸術の領域へ
 人間が多大の時間心を込めて作ったものには感動します。
 折り紙で昆虫や動物などを作るのは凄いとおもいますね。

 それらの中でも折り紙会のカリスマ神谷哲史氏が作った作品は
 もはや折り紙の次元を超えています。
 折角の機会ですから改めてその作品を映した動画の幾つかを紹介します。
@「神の芸術」
AGreatest modern origami artists Ep 1
 圧巻はやはり「竜神」ですね。驚きを通り越して驚愕の世界です。

 まず紙を選んで事前に頭の中で組み立てるそうですから天才ですね。
 外見は若い普通のナイスガイですが、どうしてこんな凄い頭脳と神業を持ってしまったのでしょうね。

 すごい人は神谷氏だけかと思ったら他にもいました。
 鶴田芳理氏です。彼と作品を紹介したTV動画はここから

 日本人は手先が器用といわれているから神谷氏に続く人がまだまだ出てきそうです。

4.折り紙の未来の姿
 人間が折ってこそ折り紙ですが、「人間を超える折り紙」というテーマで進むとどうなるのでしょうか。

 「人間のアイデア・要望でAIが設計し、超精密人型ロボットが折り立てる。」
  これでは芸術性はなくなりますがAIの発展とロボットの進化につながるので大いに研究して
  貰いたいものです。

  そしてその成果は、生活用具に、生産現場に、そして宇宙でそれぞれ役割を発揮し
  大いに活躍してほしいものです。



 今後も折り紙のニュースに注目し、これはと思ったら紹介してゆきます。乞うご期待。







尚オリガミに関する本は沢山でていますが、三谷純氏、神谷哲史氏著作本は以下の通りです。

三谷純氏。
・「立体オリガミアート」(日本評論社)本体2000円
 コンピュータグラフィックスにおける形状設計を専門とする著者が、子ども時代から大好きだった
 紙工作に、その技術を投入して生み出された新しい折り紙作品群。その美しい作品の数々と設計のための
 理論を、惜しみもなく一挙公開。
 アマゾンから

・「Java 第2版 入門編 ゼロからはじめるプログラミング」【入門編】及び【実践編】
 著者:三谷純
 出版社: 翔泳社
 発売日:2017/4/3
 ISBN:9784798151847

神谷哲史氏
 @「神谷流創作折り紙に挑戦!―創作アイデアの玉手箱」

 A神谷哲史作品集 (おりがみはうすの本)



2021.02.07追加です。
外国人にもすごい折り紙の達人がいました。
スイスの折り紙達人


















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posted by taiga at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | オリガミ
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大手化学系メーカーで各種の研究、製造現場、技術営業等種々経験。 特に各種素材に携わった事が財産。退職後現在某大手不動産系列で勤務の傍ら、朝日、読売新聞、日経産業新聞、日刊工業その他季刊誌、雑誌、折り込み等からの情報収集、及び面白そうなイベントには極力顔を出し、自分自身体験しながら、面白情報、お役立ち情報を仕入れています。 これまで取り溜めた膨大な情報は残念ながら殆ど発信しなかったので今後は新規入手情報は逐一小出しに発信して行こうと思っています。乞うご期待。
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