2015年08月26日
「舌先は甘味を感じる」等の味覚分布地図はウソ?
苦味は舌の横で感じるので、口の薬は奥のほうに入れないほうがいい等と言われたことはありませんか?でもこれ、実は根拠がないようです。
■味覚分布地図とは?
舌先:甘味
舌横:酸味
舌中央:塩味
舌奥:苦味
舌の味覚は位置よって感じやすい味の種類があるというもの。学校の教科書などで見たことがある人も多いはずです。
■1990年頃に既に否定されている
フロリダ州立大学、味覚嗅覚センターのスティーブンミュンガー教授によると、「舌の味覚分布地図は20世紀初期の間違い」だとのこと。
味のセンサー役である味蕾(みらい)は、どの部分にあってもまんべんなく味を感じられる作りになっているため、部位によって甘みを感じやすかったり、苦味を感じやすかったりすることはないそうです。
■じゃあ、グラスの形による味の違いは?
ワイングラスやコーヒーカップなど、同じ飲み物でもグラスの形を変えるだけで味が変わった!という経験をしたことがある方もいるはず。しかしこれは、液体が舌に落ちる位置が変わるからではなく、香りの立ち方や唇にあたるグラスの厚み素材などによる影響だと言われています。
嘘だと思うのなら、実験をしてみましょう。味覚分布地図によると甘味を感じる舌先に、苦い薬を置いてみてください。
…百聞は一見に如かず。
http://nymag.com/scienceofus/2015/04/scientific-basis-for-the-tongue-map-of-tastes.html