第1回中央アジア食文化講座「シルクロードのオアシスの食文化」
2017年5月7日は「中央アジア食文化講座」を開催した。facebookグループ「中央アジアの料理が好きじゃー!」と早稲田大学調布稲門会「語ろうアースカフェ」とのはじめての共催イベントだ。
お食事会でもなく、料理教室でもなく、今回ははじめての講演会。料理が食べられないため、参加者は少ないだろうと予想していたが、当日は80名の方にお越し頂き、会場はほぼ満席状態となった。
講師は中央アジア食文化研究家である先崎将弘さん。講座は3回シリーズになっており、今回は中央アジアの農耕民族の食文化についての講座だった。
(先崎さんのプロフィールや著書については、こちらの記事を参照)
中央アジアにおける農耕民族の食文化を下記の5つのカテゴリーに分け、それぞれの料理の紹介がされた。
- @ ペルシア文化と食
プロフ、スマラクなど
- A イスラーム文化と食
ケバブ(シャシルィク)、バクラヴァなど
- B 中国文化と食
ラグマン(うどん)、マンティ(餃子)
- C ロシア・ソヴィエト文化と食
ボルシチ、ビーツのサラダなど
- D 朝鮮文化と食
キムチ、ククシ(麺料理)など
このように中央アジア料理は様々な文化の影響を受けているのだが、先崎さんはそれらの料理紹介だけでなく、文化や歴史も解説して頂いたため、参加者からは興味深い講座だったとご好評頂いた。ここで参加者から頂いた感想をいくつかご紹介しよう。
ご講演おつかれさまでした。すごくおもしろく、ごはん食べたばかりなのにもかかわらず、すぐにお腹がすいてしまいました…。ご著書東洋書店から出されていましたが、その続編が発売されることも大変楽しみにしております。
友達がキルギスに赴任になり、4月から行っています。キルギスに行ってみたくなりました。今日はおいしそうな中央アジアの料理にふれてお腹をならしながら聞いてました。先崎先生ありがとうございました。
お仕事の傍ら、学者が扱わないニッチな分野について、足で調べ、アカデミックにまとめるところはとても共感&参考になりました。
中央アジアという地域、そして食文化というのに興味をひかれ参加しました。食べ物のスライドだけでなく、文化や歴史にもふれていただき、それもよかったです。中央アジアも今ではたくさんの国に分かれて、もともと広い地域ですから、様々な文化の影響があるのですね。わかりやすくてよかったです。
第2回中央アジア食文化講座では、今回の講座では触れなれなかった遊牧民の食文化について紹介予定。遊牧民はたえず移動する生活様式だったため、大がかりな調理器具を持たず、長期保存に適した肉の腸詰めや乳製品などの発酵食が発達した。したがって、私たち日本人のような農耕民族には想像しがたい料理が存在する。
例えばこの白い物体。何かお分かりだろうか?これはクルトと呼ばれるチーズで、ヨーグルトに塩を加えて水切りし、成形して天日干しにしたものだ。チョークに見えるこのクルトはものすごくしょっぱく、お酒がないととてもじゃないけど食べれないほど、強烈な塩味なので、好きな人と嫌いな人が二分される。
第2回講座では羊の解体も紹介する。お祝いの時や特別な行事などに羊を解体し、羊を余すことなく調理する様子や、出来上がった料理の数々をご紹介する予定。グロい写真はないので、ご安心頂きたい。
日時:2017年6月18日(日)14:00-16:00
場所:調布市文化会館たづくり 8階 映像シアター
京王線調布駅から徒歩4分
https://goo.gl/maps/btuhx4BMtrB2
講師:先崎将弘 (中央アジア食文化研究家)
費用:1,000円/人 (学生無料)
定員:100名+車椅子4台
特典:事前予約で中央アジアのお土産プレゼント!
講座の詳細と申込みはこちら↓
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