2015年外語祭料理店からあのメニューがなくなる!?
昨日は家に東京外大の後輩たちを招き、マンティ(蒸し餃子)とディムラマ(肉じゃが)の作り方を教えた。なぜ教えたかって?それは11月に外大で外語祭という学園祭があるからだ。
外語祭では、毎年1年生が自分の専攻語地域の料理を作り、料理店で販売をする。二十数カ国の料理店が並び、訪問者にとってはとても楽しいイベントなのだが、料理を作る方にとっては悪夢である。私も昔、外語祭でロシア料理店の副料理長を務め、苦労した。1年生だと自分の専攻語地域にどんな料理があるのか、そもそも知らない学生が多いし、ましてやどうやって作るのかも分からない場合がほとんどだ。
ある日、私のブログにディムラマの作り方を教えてほしいというコメントがきたので、これは外大の中央アジア語科の学生に違いないなとすぐにピンときた。材料と作り方をメールで教えても良かったのだが、マンティも作りたいようだったし、文字だけの説明よりも、実際に一緒に作って見せた方が分かりやすいだろうと思い、家に来て一緒に作らないか誘ってみた。相手にとっては私は会ったこともない得体のしれない人物だから、断られるかもしれないと思ったが、宜しくお願いしますとの返事がきた。外大の後輩が3人やってきた。
後輩はとても礼儀正しい、まじめな子たちだった。食材の買い物の途中でビールを買って帰らないかと提案したら、昼からは飲みませんと断られた。私だけハイボールを買った。あとで気付いたが、大学1年生は未成年だ。
猫のミーシャ。お客さんが家に来ると逃げて隠れる。
外語祭について後輩から話を聞いていたら、信じられないことを耳にした。今年から「米・パスタは使ってはいけない」という新しいルールが出来たというのだ。去年外語祭を訪れたある家族が食中毒の症状を訴えたため、今年の外語祭委員会が米とパスタを使用することを禁止したらしい。なぜ米とパスタが禁止なのか?むしろ肉に問題があるのではないか。米とパスタの他に生菓子が禁止となった。そのため生クリームを使ったフランス語科のケーキや日本語科の和菓子が今年はなくなるそうだ。生菓子は理解できるが、米とパスタ禁止は理解しがたい。さらにもっと意味不明なことに、サトウのごはんのような調理済みのご飯なら使ってよいらしい。外語祭委員会のメンバーはきっと頭の良い人たちばかりなのだろう。
この素晴らしい新ルールによって、中央アジア語科はプロフを作れなくなってしまった。中央アジア料理といったらプロフなのに、とても残念だ。そこで新メニューの考案に後輩たちは苦労しているそうだ。それならばと私も真面目に後輩たちを指導した。
マンティはブログで紹介しているレシピだと生地が固く初心者には扱いにくいので、今回は卵も加えた柔らかい生地の作り方を教えた。以前タジキスタン料理教室で習った方法だ。
ディムラマはブログでは串に肉を刺した方法を紹介しているが、外語祭でその方法で作るには仕込みに時間がかかりすぎてしまうので、切った肉と野菜をただ煮込む方法を紹介した。このレシピはトップシークレットなので、ブログでは紹介しない。(外語祭が終わったら公開するかも)こちらが完成したマンティとディムラマ。初めてにしてはまずまずのデキだ。
今回私が教えたマンティとディムラマは外語祭でメニューとして登録されるかはまだ分からない。7月の試食会で今ある7品から半分に絞り込むからだ。私の教えたことは今年の外語祭では役に立たないかもしれないけど、昨日教えた子たちが自分たちでウズベク料理を楽しむことに役立てられれば良いなぁと思う。
追記
米・パスタ・生菓子禁止は外語祭実行委員会が独断で決めたルールだと思っていたが、どうやら保健所の指導により、そうなってしまったようだ。私が学生の頃は、外語祭でアルコールを飲みすぎて救急車で運ばれる人が毎年出ていたため、外語祭実行委員会が「ビンや缶でお酒を売るのは禁止。お酒は小さなカップで売ること。」という、それで問題が解決するのか良く分からないルールを作っていたものだから、今回の「米・パスタ・生菓子禁止」も外語祭実行委員会のお得意のルールの1つかと思っていた。しかし、実際は米・パスタ・生菓子の規制を緩めるように外語祭実行委員会が交渉したのにもかかわらず、保健所が受け入れなかったそうだ。とても残念。
それにしてもなぜ肉よりも米とパスタがダメなのか。(うどん、そばはいいのか?)保健所の理屈が良く分からない。外語祭実行委員会はもっとつっこんで今後も保健所と交渉して欲しい。
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