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2014年08月23日

『UFO少年アブドラジャン』の食卓風景から見えるウズベキスタンの食文化

今週から数回に分けて、ウズベキスタン映画『UFO少年アブドラジャン』に出てくる食べ物について紹介する。

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まずは映画のあらすじのおさらいから。

モスクワからの電報で、「UFOが接近している」と伝えられたウズベキスタンのとある村に、本当にUFOが来た。鍋に似たそのUFOは村に落ち、裸で金髪の少年が倒れているところを、村の男バザルバイが発見する。バザルバイは「惑星から来た」と言う少年をアブドラジャンと名づけ、息子として家に連れて帰った。バザルバイの家族はアブドラジャンをバザルバイの隠し子だと勘違いするが、やがて家族に受け入れられる。しかし、それから村では奇妙な現象が次々に起こり始めるのであった。


今回は、映画の中の食卓シーンに注目したい。『UFO少年アブドラジャン』には、2つの印象的な食卓のシーンがある。







@ はじめての食事のシーン

宇宙人であるアブドラジャンが起こした最初の奇妙なことは、バザルバイと初めてご飯を一緒に食べるシーンだった。UFOに乗ってやってきた謎の少年(アブドラジャン)のために、家から服と食べ物を持ってきたバザルバイが、少年に服を着せ、食べ物を分け与えた時に、少年は「ありがとう」と言って、食べ物を皿ごと一瞬で食べてしまう。というか、食べ物が一瞬で消えてしまった。驚いたバザルバイに対して、少年は「普通、皿ごと食べるよ」と言う。とても滑稽な場面である。

UFO少年アブドラジャン

UFO少年アブドラジャン

ちなみに私は一度ウズベキスタンの映画館で映画を観に行ったことがあるのだが、滑稽なシーンでのウズベク人の反応が、とても面白かった。皆周囲を気にせず大きな声で笑うのだ。日本人だったら、他の人を気遣って小声でクスっと笑う程度だが、ウズベク人はゲラゲラ笑うので、国民性が出ているなぁと感じた。そして、映画が終わると大きな拍手が起きる。誰に対しての拍手?と疑問に思ったが、私もつられて拍手した。


A 家族の食卓のシーン

バザルバイはその後、少年にアブドラジャンという名前をつけ、家に連れて帰るが、バザルバイの家族は、バザルバイがロシア人の愛人との子供を連れてきたと勘違いしてしまう。2人は食事に招かれず、食卓にぽっかりスペースが空いている場面がある。

UFO少年アブドラジャン

ウズベキスタンでは、家族や親戚など大人数で食事を共にすることが当たり前。客好きでお客さんに対して料理でもてなすことが良くある。つまり、ウズベク人にとって食卓は、人と人の深い結びつきを象徴する場であり、ここに招かれないバザルバイとアブドラジャンの2人は完全な部外者を意味するのだ。

しかし、バザルバイが部屋を出て、家族が食事を終え、バザルバイの妻とアブドラジャンが2人きりになると、妻はアブドラジャンを近くに呼び、ノン(ウズベキスタンのパン)とお茶をふるまう。アブドラジャンを家族として受け入れる象徴的なシーンだ。

UFO少年アブドラジャン

このシーンを見ると、ロシア語のхлебосольствоという言葉を思い出す。「客好き、おもてなし」という意味の単語だが、хлеб(パン)とсоль(塩)が合わさった名詞だ。塩味のきいたノンは、アブドラジャンに対する歓迎を象徴する食べ物と見ることもできるだろう。ロシア語には「パンと塩」を使って、「ごちそう、もてなし」を表す表現がたくさんあるのだが、ウズベキスタンにもそのような表現や語句があるのだろうか?とても気になるところだ。

ノン

一方、バザルバイはどうしていたかというと、その日家族と一緒に食事をすることが許されず、家の外で牛と一緒に過ごす。家族から見放された哀れなバザルバイは、人から家畜レベルにまで陥り、ついには牛と会話できるようになってしまった。

映画の語り部分
「牛はバザルバイに尋ねました。『ねぇ、うまくいった?』バザルバイは答えました。『うん、まぁね』と。」

家から追い出されておいて、「うん、まぁね」はないと思うのだが。

次週は、映画に出てくるウズベキスタンのノンについて、もう少し掘り下げてみたいと思う。
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Asalhon(アサルホン) 日本人。 学生時代にウズベキスタンを旅行し、その料理に魅了されたのをきっかけにウズベク料理のブログを始める。 Facebookグループ「中央アジアの料理が好きじゃー!」の管理人。
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