第2回中央アジア食文化講座「草原の覇者の食文化」
6月18日は2回目の中央アジア食文化講座だった。1回目は中央アジアの中でも定住民族の食文化を紹介したが、今回は遊牧民族の食文化。主に肉と乳製品について、先崎将弘さんに講演して頂いた。
羊、羊、そして羊
今回の講座をTwitterで宣伝する際に、羊押しでツイートしたら、なんだかすごい反響になった。
羊好き必見!「中央アジア食文化講座」6/18(日)14:00-16:00開催!
— 中央アジア料理プロデューサー (@AsalhonCooking) 2017年5月29日
盛りだくさんの内容です。
・おいしい羊の見分け方
・中央アジアの羊の解体儀式
・中央アジアの羊料理 etc.
お申込みはこちら⇒https://t.co/Gbn7u0XEqA pic.twitter.com/0UZqHpmjsO
みんなどれだけ羊が好きなんだ笑 講座がはじまる前は多くの方々から「おいしい羊の見分け方がすごく気になります!」「おいしい羊の見分け方を楽しみにしてます!」と言われ、講座が終わった後には、「ねぇねぇおいしい羊の見分け方知ってる?」と講座に来て下さった方が、来ていない方にうんちく自慢をするというところを度々目撃した。
中央アジアにはおいしい羊を見分ける専門のアドバイサーがいるほどなので、プロのアドバイサーではない我々が、おいしい羊の見分け方を詳細に説明できなかったが、それでも反響が大きかったので、羊ファンが多いんだなぁと改めて実感した。
ちなみにプロの羊アドバイサーは下の羊たちを見て、どの羊がおいしいか分かるそうだ。あなたはどれがおいしい羊かお分かりだろうか?
乳製品ってこんなに種類があるんだ!
第2回講座のもうひとつのメイントピックが乳製品。下記はキルギスの乳製品の紹介の一部なのだが、日本では「バター」と「チーズ」の2語でしか表せないようなものが、キルギスではそれぞれに名前があって、乳製品の種類の豊富さに驚かされた。例えば下の写真、一見チョークに見えるかもしれないが、これはクルトと呼ばれるチーズ。食べるとものすごくしょっぱいので、好きな人と嫌いな人の真二つに分かれるチーズだ。
講座ではそれぞれの乳製品の加工方法と加工に使用する機械などが紹介され、現地で調査しないと見れないような貴重な現場の写真を見ることが出来た。
嬉しい感想
この日は雨で、かつ中央アジアの音楽イベントと日程が重なってしまったが、約60名の方にご参加頂いた。講座の最後に参加者から頂いた感想はどれも好意的なものだった。いくつか紹介しよう。
先月まで4年間カザフスタンに滞在しておりましたが、今回の講義でお話を聞くことで改めて中央アジアの食文化について学ぶことのできる貴重な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
本日は大変貴重なお話をありがとうございました。肉と乳製品を主とする食文化、特に乳製品の食べ方は、味も調理方法もなじみが薄かったので、写真を使用してたくさんのものを見ることができ、よい機会でした。いつかキルギスに行ってみたいです。
丹念な取材お疲れさまです。遊牧民の食事はやはり肉と乳なのだなと感じました。(モンゴルには行ったことがあります。メインの品がなかなか出て来ないのも同様でした)ドゥンガン人の食文化についてはとくに貴重なお話ですね。朝鮮族についても気になるところです。
とても興味深かったです。ウズベキスタンに行っていろんなものをみたり食べたりしたのですが、今日中央アジアの食文化を俯瞰したお話をうかがって、自分の中でつながって合点がいったり納得できたことがたくさんありました。
第3回講座はいよいよ実践編として、中央アジア料理教室を開催する。ラグマンという中央アジアのうどんを私が受講生に教えるのだが、20人という大人数の料理教室をはじめて開くので今からちょっとドキドキしてる。
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