アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2024年12月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
つぶやき by トバ (01/01)
つぶやき by よし (01/01)
つぶやき by トバ (12/31)
つぶやき by よし (12/31)
抱きしめても by トバ (12/31)
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
toba2016さんの画像
toba2016
安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
プロフィール

2023年08月30日

『ワインレッドの心』

ワインレッドの心 [ 玉置浩二 ]

価格:2,645円
(2023/8/30 16:40時点)
感想(2件)



玉置浩二アルバム『ワインレッドの心』です(発売は1999年2月)。CDジャーナルもWikipediaも「セルフ・カバーアルバム」と書いていて、実際玉置さんが作曲クレジットをもっている曲を玉置さんが歌っているという意味ではたしかに「セルフ・カバー」なのは間違いありません。タワーレコードも「「ワインレッドの心」「夏の終りのハーモニー」「恋の予感」「碧い瞳のエリス」など、90年代を代表するバラードの名曲揃いです!」などとサラッと間違ったことを書いているのはともかく(80年代だろ!)、「セルフカヴァ―・アルバム」と書いていますので、セルフだというのはどうも業界で一致した見解のようです。

わたくし、違うと思うんですよ。玉置さんは、玉置浩二と安全地帯を別のアーティストだと考えているフシがありますもので、玉置浩二が安全地帯をカバーした、というのが正確で、それ以上ではないんだと考えています。そう考えます根拠としましては、第一にMIASSツアーでの「安全地帯の前座の玉置浩二です」と言って客席で「All I Do」歌っちゃった事件が挙げられます。そこはもうキッパリ分かれているわけです。当時は安全地帯に比べて、玉置浩二というアーティストはまだまだ実績の足りない新人でしたから、安全地帯のいちメンバーでしかない玉置浩二が安全地帯を名乗ってはいけない、別のアーティストなんだという自覚をもって安全地帯にリスペクトをもっていることを示したというわけです。第二に、この『ワインレッドの心』は矢萩さん、六土さん、田中さんが参加しているのに「安全地帯」を名乗らない、という事実が挙げられます。武沢がいないと安全地帯じゃないんだよ!という思いがなければ、安全地帯を名乗ってもいいはずなのです。武沢さんは当時脱退していましたから、このメンバーで安全地帯を名乗るのはおかしくないどころか全く自然なことなのに玉置浩二名義でこのアルバムを出したということは、玉置浩二は安全地帯とは別のアーティストとみなしていたからだと考えるべきでしょう。ぐだぐだと書きましたが、多くの人にとってそんなこたーどうでもいいんですよ、きっと。玉置さんがあの声で安全地帯の新バージョンを歌った、それだけが重要であると考えるのなら、全くその通りです。実際に、玉置浩二と安全地帯のキャリアには分かちがたい結びつきがありますし、玉置さんもソロのライブでしばしば安全地帯の曲を演奏してきましたから、どっちでもいいよそんな細かいことにこだわっているのお前だけだよとお考えになるのももっともなのです。ですが、ほかならぬ玉置さん自身がこだわったからこその玉置浩二名義でのリリースなんだと思うわけですから、わたくしもそのこだわりをここに書き留めておきたいと思ったわけなのです。単に安全地帯の契約が取れなかったからという理由だったらコケちゃいますけど。

さて、このアルバムは全13曲、シングル曲は半分ほど、それ以外の曲も往年のファンならよく知っている名曲、それもバラードばかりです。バラード以外、たとえば「じれったい」「I Love Youからはじめよう」などは収録されていませんから、バラード集を作ろうとしたのは明らかです。そして安藤さんのピアノを随所に生かしたアコースティック調で静かなアレンジになっています。そして矢萩さんがギター(とエレクトリックシタール)、六土さんベースに田中さんドラムなんですが、玉置さん自身もギター、ベース、パーカッションを演奏したとクレジットされていますので、安全地帯とは編成が違っていることはここでハッキリします。そしておなじみカルロス菅野さんパーカッション、平原まことさんソプラノサックスとフルート、そして竹内ストリングスのみなさんがストリングスと、なるべく「いつもの・往年の」メンバーで録音しようとしたことがわかります。

その一方で、たとえば『T』における「ワインレッドの心」や「悲しみにさよなら」はすでに安全地帯のオリジナルバージョンに近い形で演奏しようという意図が薄かったように感じられましたし、2000年代以降のライブアルバムではさらにその傾向は顕著になっていきます。ですから、玉置浩二名義で安全地帯の曲を演奏するときはこうなんだ!という、安全地帯との差別化というか、玉置浩二はこういうアーティストなんだ!ということをスタジオアルバムの形で基準として残したアルバムになっています。

で、いつまでも感想を書かないわけなんですが(笑)、安全地帯オリジナルバージョンとはまるで別物だとわたしは考えています。たとえば一曲目「To me」、イントロのピアノとストリングスの時点ですでにゾクゾクと来ます。玉置さんのボーカルは極力リバーブを抑えた生々しい声で、「なにも言わないで」を初聴時にヘッドホンで聴いたら失禁するんじゃないかってくらい近いんです。そして二曲目、タイトルナンバー「ワインレッドの心」は安全地帯時代の妖艶さをすっかり脱していて純粋に曲のよさをグリグリと押してきます。さらに三曲目「Friend」、これは低音のピアノがいいんですよ……わたくし曲を作るときピアノを低音にしがちなのはこのピアノに完全に参っているからです。安藤さんのセンスなんだと思うんですが、安藤さんがいかに玉置さんとベストマッチなピアニストであったかを示す究極のプレイだと思っています。そしてこの平原さんのフルート……なんじゃこの切なさは!『安全地帯LIVE』で聴くことのできる平原さんのプレイをここで堪能できるという、非常に贅沢なバージョンとなっています。わたくし的にはこのアルバムベストチューンはこの「Friend」です。そして四曲目……このまま続けると読みにくいし、きりがないんで、いつもどおり箇条書きにしていきますね。

1.To me ストリングスとピアノではじまる、原曲を超える切なさ爆発バラードです。
2.ワインレッドの心 アコギでスローに歌われるタイトルナンバーです。
3.Friend 低音のピアノとフルートの、卑怯な切なさ暴発ソングに変身しています。
4.夏の終りのハーモニー 陽水さんなしで、ピアノで盛り上げられる完全な玉置浩二バージョンです。
5.夢のつづき ストリングスでシンプルに盛り上げられて、知る人ぞ知る名バラード復活です。
6.瞳を閉じて 玉置ソロでしばしば聴くことのできる、よく響くアコギでの弾き語りです。
7.恋の予感 アコースティックな響き、とくにギターを中心にアレンジを再構成しています。
8.あなたに これも原曲のピアノのイメージを覆すかのように、ギター中心のアレンジになっています。
9.悲しみにさよなら 繰り返しの説明でしつこいようですが、ギター中心、そしてスローです。
10.碧い瞳のエリス ……安藤さんいるのにピアノでなくギター中心です。ドラムも入ってません。
11.朝の陽ざしに君がいて 比較的時代が近いせいか、オリジナルにそれなり近いアコギバラードです。
12.ゆびきり なんだか暗いです!でも、もとはこういう曲としてつくっていたんだ!と気づかされます。
13.あの頃へ シタールってこれじゃない?すごい迫力のアレンジです。これも原曲を超えています。

さて、ここまで書いてしまうとお気づきの方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、わたくし、このアルバムを通して、原曲を超えている!と考えているものは数曲なのです。これはもちろん人によりますから、このアルバムのほうが明らかにいい!という方もいらっしゃることでしょう。完全に好みの問題です。それで、だからそれ以外の曲を聴かないということでは全くございません。わたくし安全地帯・玉置浩二の曲は全曲良いと考えておりますし、このアルバムも例外ではありません。ただただ、原曲と比較してより好きかそうでないかというだけのことです。気分によってこのアルバムを手に取り(というか現代では画面上で選択し)、じっくり耳を傾けることもございますし、今日の気分はこっちだなと考えて単曲で聴くこともございます。

当時はあまり自覚していませんでしたが、これがわたしの考える安全地帯と玉置浩二の、アーティストとしての違いなのだと思います。作曲者でありリーダーであるからといって、玉置さんが安全地帯であるわけではないのです。玉置さんがソロで全身全霊で歌う曲と、安全地帯で演奏する曲とでは、たとえ原曲が同じであっても違う曲に近いものなのだとわたしが心の奥で見なしているいうことなのです。だから原曲が同じだとどうしても宿命的に比較してしまうし、その結果、これは玉置さんソロのほうが明らかによい、と考える曲もいくつか出てくるのでした。

さて、ここまで、このアルバムはセルフカバーではない、ということを力説してきたわけなのですが、そんなのどうでもいいよという方が大勢だと思いますから、さらっとお勧めするならば、アコースティックテイストのアレンジで玉置浩二が作り直した安全地帯のバラードを収録したアルバムだ、ということが出来るでしょう。つまり、安全地帯のバラードが好きであるか興味があるかで、かつアコースティックなアレンジが好きならば、いの一番にお勧めできるアルバムです。というか、そんなアルバムこれしかありません。

ワインレッドの心 [ 玉置浩二 ]

価格:2,645円
(2023/8/30 16:40時点)
感想(2件)


【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
おお、お疲れ様です!わたくしもやや疲れてきました。今日はちょっと用事があって金属加工の調査を。自分でアーク溶接できればいいんですが……。どうやって資格取るんだろう?と調べたら、絶対抜けられない仕事の最中に講習が開かれていました(笑)。

このアルバムを聴いて一日の疲れを癒しましょう!もうコンビニでカップ酒(にごり)買って、6Pチーズでもかじりながら、ヘッドホンに耳を澄ませると、そこはもう軽井沢!玉置さんがホールの暖炉前で弾き語りしてくれてるんじゃないかってくらい生々しい音ですよね。

Posted by トバ at 2023年09月11日 18:24
自分もこのアルバム、好きですね。雰囲気が良くて、落ち着きますよね。
α波が出ますね。脳内ホルモンといか。
もうこの時間、仕事でヘロヘロなので、何か脳内ホルモンが欲しいです!
Posted by ちゃちゃ丸 at 2023年09月11日 17:55
やっぱそうですよね、玉置さん本人が安全地帯をどう見つめているかということが、このアルバムによって示されたんだと思います。あんまり関心ない人にとってはワァ名曲のバラードだ、アコースティックだ、リメイクだでいいんですけども。

そうですねえ、わたしもこのアルバムに手を伸ばすときは、落ち着きたいときです。心を名曲で一度ざわめかせて、そしてその演奏で整えてくれる感覚があります。『今日というこの日を生きていこう』はいいペアリングてすね!
Posted by トバ at 2023年08月31日 17:13
安全地帯と玉置さんのソロは玉置さん自身が明確に区別しているのだと思います。2002〜03の活動後にも「安全地帯の復活は切り札だった」という感情を持っていた訳ですし(しあわせになるために...より)、今現在も安全地帯はふるさとだと話していました。
このアルバムですが、つらいことがあったり落ち着きたい時によく聴いています。自分をゆっくりと見つめ直し、続けて「今日というこの日を...」聴くのが好きな流れです。
Posted by タケ at 2023年08月31日 11:45
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/12192409
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック