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安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
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2017年02月17日

ゆびきり

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プルシアンブルーの肖像』五曲目、「ゆびきり」です。

童謡のような、やさしい曲です。この曲が一番好きという声をよく耳にする名曲です。

いきなり余談ですが、わたくしこのアルバムを録音したテープを、同級生に貸したことがございます。パナソニックのいまはなきハイポジションテープで、ご丁寧にインスタント・レタリングまでしておいたやつです。時代ですねえ。余談のなかにさらに余談ですが、そのテープはナショナルの電器屋さんでしか手に入りませんでしたが、値段の割にやたらと音がよかったので、TSUTAYAとかで売っているTDKとかマクセルとかには見向きもせずに愛用していたのです。で、その珍しいテープを返してもらうときなんですが、

「ゆびきりが一番好き」「そう、いい歌だよね」「でもこれって、ロリコンの歌だよね」「え?」「だって赤い服とか小さな靴とか」「ああー……」

なんという暴言!わたくしが少なからぬ財産や時間や労力を投入した安全地帯の精神世界を「ロリコン」よばわりするとは!いやー、まあー、財産とはパナソニックのテープ代金280円とかですし、時間や労力といってもCDからテープに録音する時間とかその間レタリングにいそしんでいたこととかですが、それにしてもロリコンはないだろうロリコンは(笑)。

歌詞をただ虚心にみつめれば、晴れた日に、麦わら帽子かなにかを被った小さな女の子が広い野原で夕暮れ以降まで遊んでいるのを、青年〜オジサン〜もしかしたらおじいさんが、目を細めてみている、そして家に帰る前にまた会おうねと言ってゆびきりをする、という内容なんです。問題は、その青年〜オジサン〜もしかしたらおじいさん、の性癖がロリコンに該当するか否かです。いやー、この歌詞だけで特定・認定するのはきわめて困難と言わざるをえません。よって無罪!さきの暴言を吐いた者への処分は追って通知があります(笑)。

うーん、「中年男性が女子中学生に道を尋ねる事案が発生しました」などと警察がネットで発表するようなご時世では、無事ではすまない情景を描いた歌である疑いもないではありません。しかし、これはこの歌の世界よりも、どちらかといえばこのご時世のほうがクレイジーなのではないかと検討してみたくなります。みんなが快適な世の中を目指しているはずなのに、じつに不思議なことです。松井さんも、自分の書いた詞がよもやロリコン呼ばわりされることがあろうとは、1980年代中盤には思いもよらなかったことでしょう。

ひさしぶりに『Friend』を紐解いてみますと、「はじめて詩を書いたときのことを思い出して」お書きになったそうです。ああ、なんという純粋さ……そしてなんというロマンチストっぷり!うっとりです。それなのに、わたくしが真似をすると、事案発生などと報じられかねません。なんだか不公平な話です(笑)。

さて、肝心の曲ですがエレクトリック・ピアノによるアルペジオの伴奏に、ベース、ハーモニカが絡んでゆき、途中でストリングスがエレクトリック・ピアノと交代する、という基本構成になっています。ベースは……ちょっとわたくしの耳では判じかねますが、普通のベースの音ではないように聴こえます。六土さんがフレットレス・ベースをお使いになったか、もしくはストリングス担当の加藤グループさんに所属するベーシストさんがコントラバスをお弾きになったかだと思います。そして、これはおそらく初の試みでしょうけども、少年合唱団のコーラスが入ります。クレジットを見ると「森の木児童合唱団」とありますね。これはかなりの数のレコードを出している超有力合唱団です。現在は「ことのみ児童合唱団」になっているようです。この曲を聴いていても「巧い!」と思いますものね。玉置さんも、おそらくこの曲をきっかけにして、その後「夢のポケット」「このゆびとまれ」等の少年合唱団をコーラスに用いる曲をお作りになるようになったのではないでしょうか。

何とこの曲、ライブバージョンがありますよね。『安全地帯LIVE』のラスト、「ありがとう!また会おうね!」というセリフが入る箇所は明らかにレコードをかけてますが、その前の箇所は、中西さんがお弾きになったのでしょうか、エレクトリックピアノの伴奏で、コーラスもメンバーが担当して演奏しています。これは目の前で聴きたかったですね……今となっては仕方がないのでDVDをみて、ヘッドホンの大音量で浸るしかありません(笑)。DVDでは、お客さんが武道館から出てゆく映像が重ねられているんですが、これがまたいいんですね。みんな、心から満足した感じがよくわかります。ライブの終わりに、この曲を背中に武道館を去るなどという贅沢をしてみたい気もしますが、おそらく、もったいなくて演奏終了まで居座りたい気持ちが勝るでしょう。ああ、もちろん、実際のライブでも演奏が終わってから客電が点灯して、安全に順番にみなさんお帰りになったことと思います。ビデオの編集でこの曲が流れているうちに観客が退場してゆくという演出にしただけのことなのでしょう。

「さよなら さよなら また逢える」

わたくしはいつでも、きっとこれが今生の別れとなるだろうと思われるときにはなおさら、「また会える」といってお別れします。それは紛れもなく、この曲の影響なのです。

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感想(2件)


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この記事へのコメント
昔からある童謡のひとつ!それは、おそらく玉置さんにとっては、かなりの誉め言葉です。まさに、そう思われるような曲を書きたかったのだろうと思います。わたしも、初めて聴いたときは、初めて聴いた感じがしない曲だと思いました。ほんとうに、この曲が童謡集に収められないのが不思議でなりません。もしかしてあの映画のせいではないかと、あらぬ邪推すらしたくなります(笑)。

ああー、女の子、階段降りていきますね。お母さんでしょうか、カメラに気づいて、二人で手を振りますよね。あれはほんとうに曲にピッタリのいい映像で、つよく印象に残りますねー。あの二人は、この映像をご覧になったのでしょうか。お子さんを連れて武道館にいらっしゃるくらいなのですから、きっとこのビデオもお買いになって観てるはずだと信じたいですね。肖像権とか個人情報とかウルサイことをあんまりいわない時代でしたから、ああいうちょっとした奇跡も起こったのでしょう。ああ、あれは仕込みなどではなかったと、わたくしが信じたいだけかもしれません(笑)。

繁忙期、頑張ってください!くれぐれもお体をお大事に!
Posted by トバ at 2018年02月18日 18:12
ライブのDVDで、コンサート後会場を去る人達のバックで流れていたこの曲を聴いた時は、玉置さんの曲とは思わなかったのです。 昔からある童謡のひとつかなと思ったのですが、でも聞いたこと無いしなぁ・・・。 あれ?? んん?? 玉置さんの曲?!って、驚いたのです。
安全地帯と童謡みたいなこの曲が結びつかなかったのですが、映画の為に作られた曲だったのですね。 それにしてもロリコンだなんてひどい!(笑)。
映画はともかく、このサントラはとてもいいです。曲がものすごく良い出来だから、あの映画が残念でなりません。

DVDでは、玉置さんの『ありがとう! また会おうね!』のあと、コンサート会場からお客さんが帰っていく映像に重なるこの曲。小さな女の子が笑顔で階段をピョンピョン降りていきますよね。たまたまピッタリな映像が撮れたのかもですが、可愛くて好きです。何よりもお客さんがいい顔していますよね♪

繁忙期も後半に入り、少し先が見えて来ました。頑張ります!
Posted by pukupuku at 2018年02月18日 00:36
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