『安全地帯III 抱きしめたい』十曲目、「瞳を閉じて」です。
このアルバムのラストを飾る壮大な曲……ではなく、小品と呼んでいいような、とにかくかわいらしい曲です。
エレクトリック・ピアノいわゆるエレピの音、ギターのアルペジオ、ストリングス、二番にだけドラムとベース、管楽器によるものらしき間奏……もしかして、これが全てなのでしょうか。管楽器らしき音を、わたくしの推測が当たっていればですけど、武沢さんがギターシンセで弾いたとすれば、アルペジオは矢萩さんなのかもしれませんね。
『ENDLESS』では、エレピだけのシンプルな伴奏で玉置さんが朗々と歌っていましたが、この曲は六戸さんが何役もこなすので、ライブでは再現不可能と判断し、いっそのことエレピだけでいこう、と考えたのかもしれないですね。シンプルに聴こえるこの曲ですが、実はとても手がかかっていることがわかります。
さて、こんなかわいらしい曲ですが、歌詞はずいぶん穏やかならぬものです。
「消えそうに安らかな想い出」って……安らかな想い出が消えそうなんですか!それは一大事だ!
「ひとりのままに〜ふれあえばなくしてく ときめき」って……ふれあえばふえあうほど、つまり知れば知るほど刺激がなくなっていって、もしくは知れば知るほど嫌なところが見えてきて……だから「ひとりのままに」いるほうがいい、あるいは、一人じゃないんだけど、まるで一人でいるままのような心境に保つよう努力して、ということでしょうか、それはまた、なんてワガママな!(笑)
……とまあ、かわいらしい曲調に隠された、なんだか不穏なニオイを、心ならずも嗅ぎつけてしまいました。このブログを書くようになって、歌詞を見たり聴いたりするだけでなく「読もう」と意識的に努力するようになったおけげです(笑)。
ヘンなツッコミをいれてはみたものの、こういうふうにワガママで、何にも脅威なんてないのに不安だったり揺れていたりするのが若い人の心ってもんでしょうし、そういう心情を汲んだ、あるいはそういう心情に沿った歌詞を書こうと、松井さんが心を砕いたというだけのことだなあ……と思い直しました。つまり、完璧に野暮なツッコミでした。以後、気を付けます(笑)。
この曲をもって『安全地帯III 抱きしめたい』は終わりになります。こんなレビューに三十曲以上も付き合ってくださった皆様に、厚く御礼申し上げます。頑張りますので今後もどうぞよろしくお願い申しあげます。
次回からは『安全地帯IV』のレビューを書きたいと思います。
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しかもラヴェルのボレロとは、なんという渋いところを!ワタユタケ、大成功ですね。
ラベルのボレロのねじれた感じが好きかも。
こういうの生で聞いたら楽しそう!
カキくん、武沢さんのコンビは最高ですよ。ぜひ、間近でお楽しみください!
椅子がありそうなので……
清水寺跳びで、買っちゃいました〜。
まさになるように、なれ!
で、いまからツインギターを聞く私…
世界が広がるぅ〜。 笑
割れたお茶碗は元には戻らないですね。
玉置さん自身が、音楽に対して、
ゼロ、イチの完全主義的思考を持つ稀に見る才能者で、
安全地帯が、その才能をメインパーツとして
採用されているので、しようがないのでは。
安全地帯を壊す都度、玉置さん自身もダメージあるんでは。
ある種の人は、次の一歩を踏み出すために、
自分自身も壊して次にいきますし。
玉置さんはそんな人かなと。
安全地帯の他の皆さんは資料があまりないので
わかりません。
ただ、安全地帯、として本当にやるなら、
昔の焼き直しじゃなくて、全く新しい形が見たいです。。
ただ、年齢的に厳しいのでは。
なので、たまには皆よって懐かしい同窓会コンサートで
参加されてるメンバー全員がハッピーに演奏して
くださるなら、喜んで行きたい〜。
と、ゆーことで落ち穂拾いの一環として、
年内のシンフォニック、ソロは、手の届く範疇で
なんとかチケットを取ったのですが、
ワタユタケ、は、いちげんさんおことわり、みたいな
感じやったら怖いなあ…とか、
ライブハウス、というものに、今まで一度しかいったことがないので不安です。
すごく狭くて、人でもみくちゃになって酸欠になった記憶が。
ああでも、行ってみたい。
一枚のきれいな皿で、いまはその欠片を拾っている……ですか。言い得て妙、ですね。たしかに割れてしまったのです、粉々に。玉置さんには、何故か気に入らない皿を割る習性がありますから(陶芸家)、いつだって油断ならないのです。
まだ当ブログでは言及してませんが、「置き手紙」に似た情景ですね。同じ部屋の物語なのかもしれませんよ、この曲は。
思いました。
この歌といい、
ふたりでいるためにひとりきり、みたいな
歌って、人間関係の普遍のテーマかな〜。
あんまり、寄り添いすぎると
共依存みたいになって壊れるのが
本能的にわかっちゃうから、その前に
お互いにダメージが少ないうちに疎遠になっとけ。
みたいな感じがして。
死ぬときは一人ですもんね、どうあがいても。
話変わりますが、幸せになるために…を読了しました。
以下、感想文
安全地帯って、変な例えですが、一枚の凄く綺麗で完璧なお皿だったけど、きっと壊れちゃったんですね…
後から欠片を拾って見ている感じが、いま、凄く感じます。
壊れた物は、決して元には戻りませんけど。
それでも、まだ、欠片を探して拾えるだけでも幸せ〜。
ワタユタケ、行ってみようか思案中…