『安全地帯III 抱きしめたい』九曲目、「エクスタシー」です。
「あれはディレイなんだ」
田中さんが、エクスタシーのバスドラフレーズに関し、ご自身のサイトでインタビューに答えた記事でそうおっしゃっているわけですが、「あれ」とはどこのことなんでしょう?
(出典:https://web.archive.org/web/20161107043847/http://www.tanakayuji.com/memories/pg37.html)
おそらく、冒頭から始終響いている、左右に振られているバスドラの音のことでしょう。速さ的には通常のシングル・バスドラで十分叩ける(踏める)ものですが、何といっても音が左右に振られていますので、ツイン・バスドラにして、それぞれにマイクを立ててレコーディングしたと考えるのが最も自然です。
ところが、田中さんはあっさり、それは機械的にそうしただけだよと答えてしまいます。ということは、田中さんは普通に叩いた(踏んだ)だけであって、その音を機械でリピートさせ、かつ左右に振った……ということになります。
えー!!
ウソだー!!
と言いたくなるくらい、自然な音です。いまもヘッドフォンで聴いていますが、同じ音を機械でリピートさせたとはにわかに信じられません。左右に振られているから、耳が(脳が)追いつかなくて同じ音だと確かめられないだけかしら……?きっとそうなんでしょうけど、どうも信じがたいです。田中さんがそうおっしゃっているからそうなんですけど……自分の耳と脳を信じられなくなる暴露話をありがとうございます、田中さん、またひとつ、謙虚になれそうです(笑)。
『Stardust Rendez-Vous』でもバスドラは左右に振られていますので、同じ仕組みを使ったことがわかりますね。『安全地帯VI LIVE〜月に濡れたふたり〜 』では左右には降られていないように思われます。これはマイクの置き方、ミキサー上のチャンネルの振り分け方にもよりますので、会場にいないとわからないですね……。もちろん、これは田中さんは当然ですが、一定以上の練度に達したドラマーならこのくらいの速さでバスドラムを踏み続けることはそんなに難しくないので、『安全地帯VI LIVE〜月に濡れたふたり〜 』では田中さんはバスドラをこの速さで踏んだということは、十分に考えられます。
……と、いきなりドラムの話からなんですが、この曲、歌詞を見てしまうと、もう、エロくてエロくて……ボーカルからギターから、すべてがエロく聴こえて仕方ないので、とても語りづらいのです(笑)。
田中さんのディレイだって、歌詞を見てから聴くと、あちゃー、これは胸の高鳴り!エロいわ!(笑)
……すみません、きっとわたくしの心がけが悪いか、もしくは松井さんの意図にドンピシャリの素直な心だから(笑)、エロくしか聴こえないのでしょう。
「ベルベット」とはガラスのことなんでしょうけど、もう、冒頭のギターも閨のガラスの音がするようにしか聴こえません。窓ガラスじゃないですよ!「ベルベットの肌」なんですから!もう(以下略)。
【追記】「ベルベット」とは、絹とかレーヨンとかに似た織物の一種のことであって、ガラスのことではないとご指摘いただきました。調べてみたらまさにその通りで、何十年も間違って覚えておりました。そんなわけで冒頭のギターの音も、すっかり織物をなでるような音に聴こるようになっています。ひどい話です。
ところでわたくし、この曲ではじめて知った言葉が多いです。「ベルベット」とか「コルセット」もおそらくそうでしょう。子どもの頃に読んだ『三銃士』とかで、侍女コンスタンスが王女マリーのコルセットを付けたり外したりした……とか書いてあったとしても、おそらく意味は分からず読んでいたことでしょう。
「トレモロ」とか「ファルセット」、「ビブラート」といった音楽用語も、この曲で知ったはずです。さすがに「ソプラノ」くらいは知っていましたが……これらの言葉も、松井さん玉置さんコンビによってとても官能的な響きをもたされています。
さてこの曲の、アルバム上の位置づけですが、前作における「ダンサー」の役割を彷彿とさせるものですね。アルバムの終盤をアップテンポの曲でフィジカル的に盛り上げ、シリアスながらにどこか(この曲に関しては、かなり)エロティックな歌詞でメンタル的にも盛り上げる役割を担っています。「ダンサー」の後継者(笑)として、十二分の威力をもった曲だといえるでしょう。それだけに、「La-La-La」よりもかなりかわいらしい感じの「瞳を閉じて」の効果が高まるという効果もあるように思われます。
またこの曲は、極上の武沢トーンがシャリーンシャリーンと鳴りまくっている、わたくしにとってとてもうれしい曲です。ほとんどドラムの話と、エロいという話しか書いていないので、ほとんどとってつけたようなギターの話ですが(笑)。このトーン……創業200年とかの蕎麦屋さんの返し以上の秘伝なのでしょう。このブログを始めて以降も相変わらずエフェクターやアンプをいじくり回して、なんとかこのトーンを出そうと試行錯誤していますが、いっこうに近づいた気がしません。このままだと思いあまってほんとうにリックターナーを買いかねませんが、きっとわたくしの腕ではリックターナーでも同じ音が出ずに、がっかりするに違いありません(笑)。蕎麦屋さんなら弟子入りできますが、武沢さんは弟子なんか取らないよなあ(笑)。このトシでローディーになる努力をするのもかなりはばかられますし、そもそも採用してくれないでしょうから、ここで妄想を書き散らすだけです(笑)。ソロでのスパニッシュギター的なトーンがまた!ああもう!(笑)。
そんなわけで、田中さんのディレイと、松井さんのエロさと、武沢さんの職人技にとことん惚れこむことのできる一曲、「エクスタシー」でした。
価格:1,545円 |
大平さんのドラムってイメージあんまりないんですよね。わたくし気づいたときには田中さんでしたし。田中さんいないと再始動もなかったと思いますし、田中さん様々なんです。
横浜スタジアムのドラムソロ!小6の私のふたつの眼に焼き付きました。うちのお袋が「鍛冶屋さんみたい!」と感動してました。
ディレイって、わたしの知る限りこんなに劣化の少ないディレイ音を民生機で出せるようになったのは80年代末期だったと思います。機材の性能的にもちょっと信じがたい話でした。いまならピンポンディレイ一発なんですが、その一発を思いつかない(笑)。
ドラマーの名前って全然わかんないですね……イアン・ペイスとかニコ・マクブレインとかなら詳しいんですが、そういう世界の事を話してるんじゃないですもんねえ。わたくし若い頃、ドラマーがドゥーム・メタルとかミクスチャーとかにハマって、大変でした。もう重い重い。こっちが80年代ブリティッシュなスピーディなリフを出してるのに、ドラムを合わせるとスピードが二割くらい落ちてるんです。せっかくドラムがダスダスと叩いてるんだからベースもこのリズムに合わせようよー、おおいい感じいい感じ(いい感じじゃねえよ!)、じゃあギターもこれだと音数多いからもっとシンプルにしようよーおおそんな感じそんな感じ(なんだよこんな感じ!もう別の曲じゃんか!)と、朝には不本意なデモが出来上がるという。
田中さんといえば、ONE NIGHT THEATERのソロを思い出しますねえ。安全地帯ってすげえよな、と思ってたんですが、わざわざ人に教えるようなことはしませんでしたが。
この曲は、私は神宮球場初日にアリーナ50列目笑でつま先立ちで中学1年の夏休みに観て、次の日に足が筋肉痛になった時に聴いて以来ライヴでは聴いたことありません。
トバさんの書かれたように、田中さんのお店のホームページ?の中のインタビュー記事で、ドラムの回想みたいなお話しの中で、デビュー秘話やこの曲はツーバスかと私も思っていましたら、ディレイを使われていた秘話にビックリしました。
でも、田中さんのドラミングは、私みたいな素人ドラマーに言われても変わりませんので言いますが、世界的に活躍されている名ドラマーと肩を並べる腕だと感じます。何故ならあの玉置浩二の安全地帯のドラマーだからです。
強いて名を挙げるなら、ジェフ ポーカロ、スティーブ ガッド、デイブ ウェックル等と
ハイハットやおかずの入れ方が近いと私個人的に
そう思います。フレージングはセンスでしょうから。あと、力みがなく、姿勢が良い、スマイルが最高!
ドラムの太鼓の音が私ももともと好きなんです。壮絶うまい方のドラム聴いたり観たりすると、凄すぎて笑ってしまいます。なんじゃこりやーと笑
ありがとうございます。
これは懐かしい、ヤンコビックさんでしたっけ?「今夜はEat it 」の人、「エクスタシー」だったらなんてタイトルになるんでしょうね。「御用達」とかだったらさすが!とか思うんですが、日本人でないとわからないという難点があります(笑)。
ガラスのベルベットもないわけじゃないんですね。そのスジで、何を勘違いしたか、ベルベットをガラスのことだと思い込んだのでしょう。古い落語のような話です。
ベルベットの様な光り方をするガラスが有るようで、そのガラスを表現する喩えで「ベルベット」を使うらしいです。
これは私も知りませんでした。
夢のような時間は今日で終わり、明日から現実に戻ります(笑)。
神宮というと、『STARDUST RENDEZ-VOUS』でしょうかね。真っ白の衣装で、玉置さんが髭を生やしていたころ。伊勢正三さんみたいなヒゲとカールスモーキーさんみたいなファッションの組み合わせがセクシー感満載でしたね。いまみると本当に20代なのかい?ですけど、当時は、カッコいい若者ってこういう感じの志向があったかもしれません。
あの曲は、川島さんのフリと、ドラムの音、そしてギターの音(その通りです)で、ドキドキワクワク感を盛り上げて、前奏になだれ込みます。そしてあの詞です。そうですねー、現代だったら、12禁くらいでしょうかね。音楽のことですし、ちょっと背伸びしたっていいじゃないですか(笑)。
仰るとおり、エロいです(笑)。こんな曲、玉置さんしか歌えません。
色んな動画の中で神宮のバージョンが一番好き。当時のビジュアルがセクシーさを倍増どころか何百倍にもしていますよね。
『音』のことはよく分かりませんが、初めて聴いた時、「いったい何が起こるの?」みたいなドラマチックなドラムとギター(ですか?)のあとに、あの詩です。
もうたまりませんね。年齢制限いりそうです(笑)。
ところで、『ベルベット』ってガラスなんですか?
てっきり『布』のことだと思っていました。
シルクやレーヨンで出来た短い毛足のある布で、滑ら手触り上品な光沢がある美しい布です。
多分、女性はみなこちらを想像します。
間違っていたらすみません。