2016年01月15日
オーダーメイド殺人クラブ
一段と冷え込む
本日はこの一冊です
辻本深月著『オーダーメイド殺人クラブ』
主人公の名前は
小林アン
中学二年生
彼女は、スクールカーストの
上位に属する
「リア充」女性
派手でイケてる
「いい子」たちと
つるんで
運動部のイケてる
男の子と
付き合って
気が強くて
気に入らないことを
した子を「外す」ことは
しょっちゅうな芹香
そんな芹香に逆らわず
しかし他へも媚びを
売る倖
ほんの些細な事が
アンの世界では
命取りになってしまう
うんざりして、
げんなりして
そんなアンのママは
美人だけれども、
それだけ
全くイケてない
「赤毛のアン」が
大好きで、
ふわーっと
何も考えていない
アンのセンスを
分からない、
分かろうとしない
そんなママが
嫌いなアン
そんなママがつけた
アンという名前が
嫌いな、少女
そんな少女が
昆虫系とバカに
していた男子徳川
関わり合うはずのない
二人が、関わるのは
どんな時……?
中学生特有の
気まぐれで、それだけに
残酷な人間関係
それを余計に
ぐちゃぐちゃと
かき混ぜてしまう
大人たち
皆が注目している
皆が陰口を言っている
皆が、無視をしている
そんな皆は
つまらない、バカ
私はもう
疲れた、げんなり
うんざりと
アンは、皆の世界から
降りることを決意する
徳川に
私を殺して、と
頼むところからはじまる
アンの『悲劇の記憶』
何というか、生々しい
女子たちのやり取りは
相変わらずさすが、の
一言ですが
それにもまして、
アンの中二病さが
すごい。
全然分からないところも
あるというのに
何だか、分かる気がする
というところもある
中学生の時に感じていた
不満や鬱憤、が
濃く濃く描写されていて
なにこれ、ただの
中学生の日常じゃん、
なんて思っていたはずが
いつの間にか目が
離せなくなってしまう
頑張れ、も違うし
だからと言って
イケてる死に方を
してね、とも声を
かけられないし
だからと言って
間違っても
彼女に対して
命の重さ、だなんて
説けない
彼女の『悲劇の記憶』は
もう、はじまってしまって
いて、もう後戻りできない
少女らしい思い切りの
よさで、ポン、と
取り返しのつかないことを
勢いでしてしまえる
その恐ろしさよ
そんな彼女の決意を
助長するかのように
起こり続ける事件
そして、徳川という
何とも奇妙な存在
一体どうするのか
胸が苦しくなりながらも
心のどこかで
アンに綺麗に死んでほしい
なんて思い始めている
自分もいたりして……
女子同士のドロドロを
書かせると本当に
辻村さんはすごい
死気迫るものが
あります
是非是非
圧倒されてください
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