2015年01月18日
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ
本日ご紹介するのは、こちら
辻村深月著『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ』
はじめから、不穏な空気びんびんな小説です。全体的に不穏。
女の関係が生々しく描かれます。女友達と、母親と。
非常にどろどろとして、複雑で生き抜くのが大変そうな、女社会が
表も裏も全て描写されていて、
本当に、辻村さんの描く人の心は生生しい……
女友達の間での暗黙の了解……
ずるずると良くない方向に引きずられていく友達を、しかし止めない「親友」
それはしかし「親友」みずほが悪かったのか……?
女友達の間の掟と、その掟のもと、自分の耳に心地良いことしか
聞こうとしない女達……
――喉からくぐもった笑い声が出た。見捨てた。言わなかった。放っておいた。いつか、後悔することをわかっても、最初から彼女たちに声など届かない――
自分が住む世界とはかなり違うのだけれども、特に女性は何となく、「分かる」のかも
共感は出来なくとも実感できる世界
そして、母親。母親だって女なのだとすれば、そこに血のつながりが加わって
もっと話は、関係は複雑になってくる
自分の母親を殺してしまったチエ
そのチエを探すみずほ
チエの母親と、みずほの母親はともすれば対照的で……
ともすれば同じです。
一緒にショッピングに出かける程、近所で有名なくらい仲の良かったチエとその母親
なぜ、チエは、その母親を殺さなければならなかったのか
チエは手当たり次第に、様々な人に話を聞き、
次第にチエが母親を殺した事件の真相が見えてきます
そして、タイトルの意味も分かった時、あまりの切なさに胸が締め付けられます
愛の形、ってどうしてこんなに難しいんでしょうか。
どこまでも不穏で、どこまでも切ない物語
女として生きる、女として幸せに生きるってどういうことなのか
母親とはどのような存在であるべきなのか
鋭く突き刺さってくる作品です
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辻村深月著『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ』
はじめから、不穏な空気びんびんな小説です。全体的に不穏。
女の関係が生々しく描かれます。女友達と、母親と。
非常にどろどろとして、複雑で生き抜くのが大変そうな、女社会が
表も裏も全て描写されていて、
本当に、辻村さんの描く人の心は生生しい……
女友達の間での暗黙の了解……
ずるずると良くない方向に引きずられていく友達を、しかし止めない「親友」
それはしかし「親友」みずほが悪かったのか……?
女友達の間の掟と、その掟のもと、自分の耳に心地良いことしか
聞こうとしない女達……
――喉からくぐもった笑い声が出た。見捨てた。言わなかった。放っておいた。いつか、後悔することをわかっても、最初から彼女たちに声など届かない――
自分が住む世界とはかなり違うのだけれども、特に女性は何となく、「分かる」のかも
共感は出来なくとも実感できる世界
そして、母親。母親だって女なのだとすれば、そこに血のつながりが加わって
もっと話は、関係は複雑になってくる
自分の母親を殺してしまったチエ
そのチエを探すみずほ
チエの母親と、みずほの母親はともすれば対照的で……
ともすれば同じです。
一緒にショッピングに出かける程、近所で有名なくらい仲の良かったチエとその母親
なぜ、チエは、その母親を殺さなければならなかったのか
チエは手当たり次第に、様々な人に話を聞き、
次第にチエが母親を殺した事件の真相が見えてきます
そして、タイトルの意味も分かった時、あまりの切なさに胸が締め付けられます
愛の形、ってどうしてこんなに難しいんでしょうか。
どこまでも不穏で、どこまでも切ない物語
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