2015年09月01日
ツナグ
おおお、9月初っ端から
こんな時間に…
昨日もさぼったので
更新してしまいます
本日はこちらでございます
辻村深月著『ツナグ』
使者と書いて、ツナグ
ツナグとは、
亡くなった人と
生きている人を
会わせる
仲介人のことです
亡くなった人に
もう一度会えるなら…?
ある意味ありふれたとも
言える設定でも
あるのですが
非常に新鮮に
感じる作品です
連作短編集になっており
ツナグに依頼をした
4人のお話と
もう一つ。
まずもって、最初の
「アイドルの心得」から
既視感というものを
きっちり払拭して
独特な『ツナグ』の世界へ
連れて行ってくれます
如何せん、最初の一篇は
亡くなった人と会えるなら……
と聞いてまず浮かぶ
肉親や恋人ではなく、
突然死したアイドルに
会いたい、という
女性が主人公の
お話しなのですから
この話で明かされる
ツナグによって
使者と会うことのできる
条件もなかなか
秀逸で、
生きている者は
勿論のこと、死者だって
一人の人間である、ということが
きっちり強調されている
ように感じられます
そんな、条件をクリアした
生きている人と
亡くなった人との
出会いは
生きている人を
励まし、生きる希望を
与えることもあれば、
取り戻せない後悔の念に
とらわれる結果を
生むこともある
どの話も、それぞれ
独立した話でありますが
どれもこれも
非常に生と死について
考えさせられるような
人として生きることに
ついて考えさせられる
ような、素晴らしいものに
なっています
しかし、そんな4人の
話の後、もう一つだけ。
個人的に、この最後の
話がなくっても
勿論この短編集は非常に
面白くお勧めしていたに
違いないのですが
最後、これは秀逸
このようなお話し
このような設定で
そうか、こうくるか!
と思わず感心してしまい
ました。
うまいなぁ、うまい。
この私の反応を見て
最後どんな話なのか
ちらっとズルをすることなく
きっちり、最初から
一つ一つ、心で消化して
言ってください
そして、最後に
うーむ、と唸らされて
ください
ネタばらしを
しないでどうにか
伝えられるのは
ここまでです
いやはや。
とても読みやすい
作品でもありますので
ぜひぜひ
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