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2022年08月24日

Alchemy of Actor epigenetics01

Alchemy of Actor epigenetics01

具体的なエピジェネティック過程

エピジェネティクスは、
DNAメチル化 と ヒストンの化学的修飾の重要性が解説されるが、
多くの生物で RNA干渉 などの 非翻訳性RNA による制御も知られており、
ヒストンバリアント(変異体)の関与 や
クロマチンモデリング因子などのヒストン以外のタンパク質の関与も知られている。

DNAメチル化・ヒストン修飾・非翻訳性RNAはそれぞれ別の事象として発見されたが、
これら3種類の事象が互いに連携しあって
クロマチン構造の変化・遺伝子発現制御 に関わる例も多く、その典型として X染色体不活化 がある。

エピジェネティックな遺伝子発現の制御は 促進と抑制 に大別される

抑制は
遺伝子サイレンシングとほぼ同じ。
遺伝子サイレンシングは、さらに転写型遺伝子サイレンシング (transcriptional gene silencing) と
転写後遺伝子サイレンシング (post-transcriptional gene silencing) に分けられる。

DNAメチル化は 転写抑制(脱メチル化は転写促進)

ヒストンの化学的修飾を中心としたクロマチン構造の変化は 転写促進と転写型遺伝子サイレンシングに、

非翻訳性RNAによる制御は 転写型遺伝子サイレンシング 転写後遺伝子サイレンシング と関係す。



分子レベルの機能

DNAメチル化;

DNAメチル化 脱メチル化により、塩基配列情報自体には変化なく遺伝子発現のオン/オフが切り替わる


ヒストンの化学的修飾 ;

メチル化・アセチル化・リン酸化などの修飾によりヌクレオソーム中のヒストンに物理化学的な変化がおき、遺伝子発現に直接的(シス型) 間接的(トランス型)に影響す


非翻訳性RNAによる制御




細胞機能に影響する変化

細胞記憶; 

細胞自体が経歴・位置に依存した遺伝子発現状態を維持している


X染色体の不活性化; 

哺乳類では性染色体 X染色体の本数が雌雄で異なるため(雌2本・雄1本)、
1本のX染色体の活性を残して他のX染色体の遺伝子発現を抑制する


ゲノムインプリンティング; 

哺乳類などの配偶子で雄雌それぞれ特異的なDNAメチル化がなされ、
受精後の個体で父性・母性の遺伝子の使い分けがなされる


リプログラミング; 

細胞(細胞核)の記憶を初期化する
(分化能を狭められた体細胞が分化能を再獲得するために必要な過程)




その他(より広範囲な現象・より限定された現象)

遺伝子サイレンシング; 

転写レベル 翻訳レベルで 遺伝子発現を抑制・中断する


位置効果;

遺伝子が存在する位置の上流域の構造が与える発現抑制 発現活性化の効果


催奇形物質の影響; 

催奇性物質の中にはDNA塩基配列自体の変異ではなく、エピジェネティック効果で異常をもたらすものがある


発がん過程; 

発がんには複数の遺伝子の変異が必要、その内 ピジェネティックな発現制御が異常化した遺伝子


プリオン;

出芽酵母には突然変異発生を制御するプリオンが存在す


パラ変異; 

ある対立遺伝子がヘテロ状態のときに、同じ遺伝子座の対立遺伝子の発現を変えてしまう。
発現が変わった対立遺伝子は、その状態のまま数世代に渡って遺伝しえる



と たのしい演劇の日々
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