浜やは、元々は名取市閖上に店を構える老舗の魚料理店でした。閖上地区は東日本大震災で壊滅的なダメージを受け、こちらのお店も再建不可能な被害を被りました。それでも仙台で「閖上・浜や」の伝統をつなぐ心意気は、被災者の励みにもなるというものです。
こちらのお店は初訪問。集合施設内のテナントにしては店内は結構広いです。横に長いイメージですが、奥に座敷もあるようです。カウンター、テーブル、小上がりと席数は十分で、あらゆるニーズにも対応できそう。
今回いただいたのは、もちろんはらこ飯定食。1780円。ライチタイムとあって、続々お客さんが入ってきます。予約で来た若いお母さんの団体さんから、家族連れと、比較的「落ち着いた」層のお客さんが多いようです。年齢層は高めな感じ。注文を聞いていると「浜やの浜丼」が人気のようです。
提供を待つ間、メニューを見てみると確かに魅力的な丼セットが多いです。蕎麦、天ぷら、焼き物もあるけど、やっぱり海鮮丼系がイチオシなのかな。また、夜の居酒屋メニューもなかなか魅力的で日本酒も地酒を多数揃えています。これからの季節は名取のセリ鍋も美味しそう。ついつい夜に酒を飲みに来る妄想に取り憑かれてしまいます(笑
さてしばらくして着丼。はらこ飯の丼と漬け物、汁物のセット。汁物は蟹汁でした。丼には蓋がしてあるので、蓋を開けて、いざご対面。鮭の切り身は大ぶりで、イクラはキラキラ美しい。そうそう、これでこその「はらこ飯」。最初は箸で食べていたのですがイクラが良い割合で口に入らないのでスプーンに交代。イクラのプチプチがたまらん。鮭のふっくらした身がたまらん。
味付けは比較的上品でした。鮭もイクラも、あまりしょっぱくなくて食べやすいのですが、個人的にはちょっと物足りないかな。蟹汁もあっさり目だったので、浜やの仕様として全体的にあっさりした味付けなのかもしれません。蟹汁も蟹の風味がほんのり香る程度で、以前「海味家」で食べた「かに味噌そば」のような蟹全開な感じではありません。
贅沢を言ったらキリがないのですが、イクラは粒が小さめで、ちょっと固めな印象。お店で食べるはらこ飯としては十分なんだろうけど、イクラかけ放題の自家製はらこ飯を食べてしまうとちょっと物足りないかな。自宅ではらこ飯なんて気軽に作って食べられるものでもないので、やっぱりお店でいただくのがいいですね。
11:00〜 無休
仙台市太白区あすと長町1-4-30 S306
【このカテゴリーの最新記事】