以前フリーペーパーで紹介されていたお店で、この場所は意外と店が定着しません。とは言え、最初のラーメン屋さんは駐車場が広い他の場所に移って相変わらず大繁盛しているし、次に入ったラーメン屋さんも他に移って今では3号店まで出す人気ぶり。しかしこの2店で運を使い果たしたのか、その後に入るラーメン店はことごとく短命でした。で、現在この店。フリーペーパーの紹介で価格を見た時に、まぁ行くことはないだろうなと思いました。いくら厳選素材を使ってこだわったラーメンでも850円出す気にはなれません。
しかし今日通りかかったら、500円の大きな文字が。推しの一品じゃなくてもサービスメニューとして500円のラーメンを開発したなら、試しに食べてみるのもいいかな、と思って寄ってみました。これがそもそもの間違い。近づいてよく見ると「期間限定」と書いてある。書いてあるけど、これだけ大きな看板を掲げているんだから期間中なんだろう、と思ったらこれも大間違い。
券売機制。500円メニューを探すと、なんと「朝ラー」の文字。当然、券売機には×印。正直、ここで帰るべきでした。でも入ってしまったものは仕方がないので、一応、店の推しであるいしるそばにしました。850円。500円の予定が850円。テンション、ダダ下がり。
以前の店舗同様にカウンターのみ。お冷やはセルフ。店主一人のワンオペ営業。まぁカウンターのみなら、なんとかなるのかな。と思ったのも大間違い。私の前に一人しか客がいないにもかかわらず、着丼まで30分近くかかりました。まさかまさかの展開。この時点ですでに地雷踏んだな、と思ってはいました。海味家も丸竈もワンオペだけど、いくら待っても30分はかからない。しかも2人しか客がいないのに。その後、2組の客が入ってきましたが、いまだに私のオーダーが提供されていないんだから、後の客も相当待たされるんだろうなと気の毒になりました。
着丼。チャーシュー2枚載ってるし、海苔も2枚だし、高いだけあってトッピングはそれなりかな。
いつものようにスープからいただきました。う〜ん、美味いと言えば美味いのか?それよりも、いわゆる「いかにも無化調のテイスト」を強く感じて、またしてもテンションが下がってしまいました。まぁ、これが店のコンセプトなんだろうな。
麺はオーダーの際に細麺か太麺か訊かれるので細麺を選びました。が、ニチャっとした食感の歯に粘り着くような麺。自家製麺ではなく、麺屋さんにオーダーして作ってもらっているそうですが、これはどうなの?麺量も、必ずしも多いとは言えず。と言うか、この麺だったらそんなにたくさん食べたいとは思わないや。
チャーシューは低温調理っぽいのと、炙りチャーシューと2種類。これがね、へんなフレーバーが付いてる。普通に醤油ダレで仕込んだチャーシューじゃない。チャーシューのものかスープのものかわからないけど、なんか香辛料のテイストを感じます。これがすごーく不思議で、全然味もイメージもまとまらない。
スープにしてもチャーシューにしても、香辛料やハーブの様々なテイストが混ざり合って、統一性のない、とりとめない印象しか受けません。トドメは柚子ピールです。香辛料ごちゃ混ぜの中に、さらに柚子、混迷の極み。
この独特な味わいと香りにハマる人もいるのかもしれませんが、私は完全に「かけ算の失敗」だと思います。良いと思う食材を積み重ねれば良いというものではありません。何事も統一性があってこそ方向性が決まるのです。正直な話し「これは酷い」と思いました。いくら頭が良くなる成分が入っているとしても、無化調にこだわったとしても、良薬口に苦しじゃないんだから、もうちょっとラーメンというモノを意識してはいただけなかったのか?
卓上に岩塩と昆布酢があったので、これで味を変えて食べました。岩塩を加えるとマシになったので、基本的に塩分少なすぎなんでしょうね。
850円は高い授業料でした。二度と行きません。
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