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2018年05月07日
国家試験解説「臨床栄養学(No.136)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。クッシング症候群では、インスリン抵抗性が亢進する。
グルココルチコイドのインスリン拮抗作用による耐糖能障害が高頻度にみられる。
(2)誤り。クッシング症候群では、カリウムを十分に摂取する。
副腎皮質ホルモンであるミネラルコルチコイドの作用により
高血圧や低カリウム血症をきたすことがある。
(3)正しい。バセドウ病は甲状腺の自己免疫疾患で、甲状腺モルモン(T₃、T₄)の分泌過剰により起こる、
甲状腺機能亢進症の一つである。
(4)誤り。バセドウ病では代謝機能が亢進することにより体重減少を起こしやすいため、
高エネルギー食(35〜40kcal/kg標準体重/日)及びたんぱく質1.2〜1.5g/s標準体重/日とし、
消化のよいバランスのとれたものを摂取する。
(5)誤り。橋本病(慢性甲状腺炎)は、甲状腺の自己免疫疾患で、びまん性の甲状腺腫大がみられる。
甲状腺機能は、70〜80%の症例で正常であるが、加齢とともに機能低下症の症状が出現する。
その場合、血清総コレステロール値の上昇がみられる。
なお、バセドウ病では、血清コレステロール値が低下する。
136.内分泌疾患の病態と栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クッシング症候群では、インスリン感受性が亢進する。
(2)クッシング症候群では、カリウム制限食とする。
(3)バセドウ病では、基礎代謝が亢進する。
(4)バセドウ病では、たんぱく質制限食とする。
(5)橋本病では、血清コレステロール値が低下する。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クッシング症候群では、インスリン感受性が亢進する。
(2)クッシング症候群では、カリウム制限食とする。
(3)バセドウ病では、基礎代謝が亢進する。
(4)バセドウ病では、たんぱく質制限食とする。
(5)橋本病では、血清コレステロール値が低下する。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。クッシング症候群では、インスリン抵抗性が亢進する。
グルココルチコイドのインスリン拮抗作用による耐糖能障害が高頻度にみられる。
(2)誤り。クッシング症候群では、カリウムを十分に摂取する。
副腎皮質ホルモンであるミネラルコルチコイドの作用により
高血圧や低カリウム血症をきたすことがある。
(3)正しい。バセドウ病は甲状腺の自己免疫疾患で、甲状腺モルモン(T₃、T₄)の分泌過剰により起こる、
甲状腺機能亢進症の一つである。
(4)誤り。バセドウ病では代謝機能が亢進することにより体重減少を起こしやすいため、
高エネルギー食(35〜40kcal/kg標準体重/日)及びたんぱく質1.2〜1.5g/s標準体重/日とし、
消化のよいバランスのとれたものを摂取する。
(5)誤り。橋本病(慢性甲状腺炎)は、甲状腺の自己免疫疾患で、びまん性の甲状腺腫大がみられる。
甲状腺機能は、70〜80%の症例で正常であるが、加齢とともに機能低下症の症状が出現する。
その場合、血清総コレステロール値の上昇がみられる。
なお、バセドウ病では、血清コレステロール値が低下する。
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2018年05月06日
国家試験解説「臨床栄養学(No.135)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(1)
以下、「慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版(日本腎臓病学会編)」の食事療法に基づく。
(1)正しい。血液透析、腹膜透析ともに、たんぱく質摂取量を0.9〜1.2g/s標準体重/日とする。
(2)誤り。血液透析では、飲料水の摂取量をできるだけ少なくする。
(3)誤り。血液透析では、カリウム量の摂取量を2,000r/日以下とする。
(4)誤り。腹膜透析では、腹膜吸収エネルギーを含めてエネルギー量を30〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)誤り。腹膜透析、血液透析ともに、リン摂取量を「たんぱく質(g)×15」r/日以下とする。
135.透析患者の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血液透析では、たんぱく質量を1.0g/s標準体重/日とする。
(2)血液透析では、飲料水の摂取量を30mL/kg標準体重/日とする。
(3)血液透析では、カリウムの摂取量を制限しない。
(4)腹膜透析では、腹膜吸収エネルギー量を含めてエネルギー量を25kcal/kg標準体重/日とする。
(5)腹膜透析では、リン摂取量を2,500r/日とする。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血液透析では、たんぱく質量を1.0g/s標準体重/日とする。
(2)血液透析では、飲料水の摂取量を30mL/kg標準体重/日とする。
(3)血液透析では、カリウムの摂取量を制限しない。
(4)腹膜透析では、腹膜吸収エネルギー量を含めてエネルギー量を25kcal/kg標準体重/日とする。
(5)腹膜透析では、リン摂取量を2,500r/日とする。
【解説】…回答(1)
以下、「慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版(日本腎臓病学会編)」の食事療法に基づく。
(1)正しい。血液透析、腹膜透析ともに、たんぱく質摂取量を0.9〜1.2g/s標準体重/日とする。
(2)誤り。血液透析では、飲料水の摂取量をできるだけ少なくする。
(3)誤り。血液透析では、カリウム量の摂取量を2,000r/日以下とする。
(4)誤り。腹膜透析では、腹膜吸収エネルギーを含めてエネルギー量を30〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)誤り。腹膜透析、血液透析ともに、リン摂取量を「たんぱく質(g)×15」r/日以下とする。
2018年05月05日
国家試験解説「臨床栄養学(No.134)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
以下、「慢性腎臓病に対する食事療養基準2014年版(日本腎臓病学会編)」の食事療法に基づく。
(1)誤り。ステージ1〜3aでは、カリウム摂取量の制限はない。
(2)誤り。ステージ1・2では、たんぱく質は過剰な摂取をしない。
(3)誤り。非透析患者ではステージにかかわらず、食塩摂取量を3g以上6g未満/日とする。
(4)正しい。非透析患者ではステージにかかわらず、
エネルギー摂取量を25〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)誤り。ステージ3b〜5では、たんぱく質摂取量を0.6〜0.8g/kg標準体重/日とする。
134.CKD(慢性腎臓病)における成人の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ステージ1では、カリウムの摂取量を制限する。
(2)ステージ2では、たんぱく質の摂取量を制限する。
(3)ステージ3では、食塩摂取量を7g/日とする。
(4)ステージ4では、エネルギー摂取量を25〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)ステージ5では、たんぱく質摂取量を0.6g/s標準体重/日未満とする。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ステージ1では、カリウムの摂取量を制限する。
(2)ステージ2では、たんぱく質の摂取量を制限する。
(3)ステージ3では、食塩摂取量を7g/日とする。
(4)ステージ4では、エネルギー摂取量を25〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)ステージ5では、たんぱく質摂取量を0.6g/s標準体重/日未満とする。
【解説】…回答(4)
以下、「慢性腎臓病に対する食事療養基準2014年版(日本腎臓病学会編)」の食事療法に基づく。
(1)誤り。ステージ1〜3aでは、カリウム摂取量の制限はない。
(2)誤り。ステージ1・2では、たんぱく質は過剰な摂取をしない。
(3)誤り。非透析患者ではステージにかかわらず、食塩摂取量を3g以上6g未満/日とする。
(4)正しい。非透析患者ではステージにかかわらず、
エネルギー摂取量を25〜35kcal/kg標準体重/日とする。
(5)誤り。ステージ3b〜5では、たんぱく質摂取量を0.6〜0.8g/kg標準体重/日とする。
2018年05月04日
国家試験解説「臨床栄養学(No.133)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(2)
本患者は、@換算糸球体濾過量(eGFR)70mL/分/1.73u、A微量アルブミン尿がみられることから、
糖尿病腎症第2期(早期腎症期)であるとアセスメントできる。
以下、「糖尿病治療ガイド2016‐2017(日本糖尿病学会編)の食事療法に基づく。
(1)誤り。エネルギー摂取量は、25〜30kcal/kg標準体重/日とする。
(2)正しい。たんぱく質の摂取エネルギー比率は、20%E以下とする。
(3)誤り。炭水化物の摂取エネルギー比率は、糖尿病の食事基準に準じて、50〜60%Eとする。
(4)誤り。カリウム摂取量は、制限しない。
(5)誤り。水分摂取量については、特に制限する必要はない。
浮腫、心不全がある場合などは水分を適宜制限する。
133.62歳、男性。身長170p、体重80s(標準体重63.6s)、管理職(軽労作)。糖尿病腎症と診断された。血圧145/91mmHg、推算子宮体濾過量(eGFR)70mL/1.73平方メートル、血清カリウム値4.5mEq/L。微量アルブミン尿がみられる。この患者の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー摂取量は、40kcal/kg/標準体重/日とする。
(2)たんぱく質摂取量は、1.2g/s標準体重/日とする。
(3)炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%Eとする。
(4)カリウム摂取量は、1,500r/日以下とする。
(5)水分摂取量は、前日の尿量と同量とする。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー摂取量は、40kcal/kg/標準体重/日とする。
(2)たんぱく質摂取量は、1.2g/s標準体重/日とする。
(3)炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%Eとする。
(4)カリウム摂取量は、1,500r/日以下とする。
(5)水分摂取量は、前日の尿量と同量とする。
【解説】…回答(2)
本患者は、@換算糸球体濾過量(eGFR)70mL/分/1.73u、A微量アルブミン尿がみられることから、
糖尿病腎症第2期(早期腎症期)であるとアセスメントできる。
以下、「糖尿病治療ガイド2016‐2017(日本糖尿病学会編)の食事療法に基づく。
(1)誤り。エネルギー摂取量は、25〜30kcal/kg標準体重/日とする。
(2)正しい。たんぱく質の摂取エネルギー比率は、20%E以下とする。
(3)誤り。炭水化物の摂取エネルギー比率は、糖尿病の食事基準に準じて、50〜60%Eとする。
(4)誤り。カリウム摂取量は、制限しない。
(5)誤り。水分摂取量については、特に制限する必要はない。
浮腫、心不全がある場合などは水分を適宜制限する。
2018年05月03日
国家試験解説「臨床栄養学(No.132)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。エネルギー摂取量は、適正体重を維持できる25〜30kcal/kg標準体重/日を目安とする。
標準体重62sを代入すると、1,550〜1,860kcal/日となる。
本患者のBMIは23.0kg/uであり原料の必要はなく、1,000kcal/日では少ない。
(2)誤り。たんぱく質摂取量は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、
50〜69歳男性の場合、推定平均必要量:50g/日、推奨量:60g/日とされている。
40g/日では0.6g/標準体重sとなり、明らかに少ない。
(3)誤り。脂質摂取量は、摂取エネルギー比率25%E以下とする。
(1)で算出したエネルギー摂取量より、388〜465kcal/日となる。
脂質は1g=9kcalなので、脂質量は43.1〜51.7gとなる。
80g/日では39%E〜46%Eとなり、明らかに多い。
(4)正しい。飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率は、7%E以下にする。
(5)誤り。食物繊維摂取量は、25〜30g/日とする。10g/日では少ない。
132.60歳男性。身長168p、体重65s(標準体重62s)。虚血性心疾患と診断された。この患者の1日当たりの目標栄養量である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー 1,000kcal
(2)たんぱく質 40g
(3)脂質 80g
(4)飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率 6%E
(5)食物繊維 10g
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー 1,000kcal
(2)たんぱく質 40g
(3)脂質 80g
(4)飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率 6%E
(5)食物繊維 10g
【解説】…回答(4)
(1)誤り。エネルギー摂取量は、適正体重を維持できる25〜30kcal/kg標準体重/日を目安とする。
標準体重62sを代入すると、1,550〜1,860kcal/日となる。
本患者のBMIは23.0kg/uであり原料の必要はなく、1,000kcal/日では少ない。
(2)誤り。たんぱく質摂取量は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、
50〜69歳男性の場合、推定平均必要量:50g/日、推奨量:60g/日とされている。
40g/日では0.6g/標準体重sとなり、明らかに少ない。
(3)誤り。脂質摂取量は、摂取エネルギー比率25%E以下とする。
(1)で算出したエネルギー摂取量より、388〜465kcal/日となる。
脂質は1g=9kcalなので、脂質量は43.1〜51.7gとなる。
80g/日では39%E〜46%Eとなり、明らかに多い。
(4)正しい。飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率は、7%E以下にする。
(5)誤り。食物繊維摂取量は、25〜30g/日とする。10g/日では少ない。
2018年05月02日
国家試験解説「臨床栄養学(No.131)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。飽和脂肪酸やコレステロールの摂取を控える。
(2)誤り。食塩摂取量は、6g/日未満とする。
(3)正しい。なお、女性のアルコール摂取量は、エタノールで10〜20mL/日以下とする。
(4)・(5)誤り。カルシウムやマグネシウムの摂取量を制限する必要はない。
野菜、果物、低脂肪乳製品が豊富なDASH食は、介入試験で有意な降圧効果を認めている。
131.合併症のない男性高血圧症患者の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)飽和脂肪酸の摂取を勧める。
(2)食塩摂取量は、8g/日とする。
(3)アルコール摂取量は、エタノールで20〜30mL/日以下とする。
(4)カルシウムの摂取量を制限する。
(5)マグネシウムの摂取量を制限する。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)飽和脂肪酸の摂取を勧める。
(2)食塩摂取量は、8g/日とする。
(3)アルコール摂取量は、エタノールで20〜30mL/日以下とする。
(4)カルシウムの摂取量を制限する。
(5)マグネシウムの摂取量を制限する。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。飽和脂肪酸やコレステロールの摂取を控える。
(2)誤り。食塩摂取量は、6g/日未満とする。
(3)正しい。なお、女性のアルコール摂取量は、エタノールで10〜20mL/日以下とする。
(4)・(5)誤り。カルシウムやマグネシウムの摂取量を制限する必要はない。
野菜、果物、低脂肪乳製品が豊富なDASH食は、介入試験で有意な降圧効果を認めている。
2018年05月01日
国家試験解説「臨床栄養学(No.130)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(5)
(1)誤り。腹水がある場合には、食塩制限と水分制限を行う。
エネルギー摂取量は、25〜30kcal/kg標準体重/日を目安とする。
(2)誤り。食道静脈瘤がある場合には、過度のとがった食品、固いもの、刺激物を避けて、
食道の上皮組織に損傷を与えないように注意する。
食事はゆっくりとよく噛んで食べることや軟菜食を心掛けるとよい。
(3)誤り。高アンモニア血症がある場合には、たんぱく質を制限し、
アンモニアや芳香族アミノ酸の発生を抑制する。
脂質はエネルギー比率20%Eを目安とする。
また、亜鉛補充によって血中アンモニア濃度を低下させることが報告されている。
(4)誤り。肝性脳症がある場合には、血中アンモニア濃度を低下させるためにラクツロースを投与する。
肝硬変では、グリコーゲンの貯蔵が十分でないため、
空腹時に肝グリコーゲン分解が円滑に行われなくなることから、
食間のあく早朝に低血糖になりやすい。
早朝の低血糖を回避するために、
分割食(4回/日)としての就寝前補食(LES食)の有用性が報告されている。
(5)正しい。フィッシャー比とは、血中の分岐アミノ酸(BCAA)と芳香族(AAA)のモル比、
すなわち(BCAA/AAA)をいい、肝障害の重症度に応じて低下する。
フィッシャー比を是正するために、分岐アミノ酸を投与する。
130.肝硬変の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腹水がある場合には、エネルギーの摂取量を制限する。
(2)食道静脈瘤がある場合には、亜鉛の摂取量を制限する。
(3)高アンモニア血症がある場合には、脂質の摂取量を制限する。
(4)低血糖がある場合には、ラクツロースを投与する。
(5)フィッシャー比低下がある場合には、分岐アミノ酸を投与する。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腹水がある場合には、エネルギーの摂取量を制限する。
(2)食道静脈瘤がある場合には、亜鉛の摂取量を制限する。
(3)高アンモニア血症がある場合には、脂質の摂取量を制限する。
(4)低血糖がある場合には、ラクツロースを投与する。
(5)フィッシャー比低下がある場合には、分岐アミノ酸を投与する。
【解説】…回答(5)
(1)誤り。腹水がある場合には、食塩制限と水分制限を行う。
エネルギー摂取量は、25〜30kcal/kg標準体重/日を目安とする。
(2)誤り。食道静脈瘤がある場合には、過度のとがった食品、固いもの、刺激物を避けて、
食道の上皮組織に損傷を与えないように注意する。
食事はゆっくりとよく噛んで食べることや軟菜食を心掛けるとよい。
(3)誤り。高アンモニア血症がある場合には、たんぱく質を制限し、
アンモニアや芳香族アミノ酸の発生を抑制する。
脂質はエネルギー比率20%Eを目安とする。
また、亜鉛補充によって血中アンモニア濃度を低下させることが報告されている。
(4)誤り。肝性脳症がある場合には、血中アンモニア濃度を低下させるためにラクツロースを投与する。
肝硬変では、グリコーゲンの貯蔵が十分でないため、
空腹時に肝グリコーゲン分解が円滑に行われなくなることから、
食間のあく早朝に低血糖になりやすい。
早朝の低血糖を回避するために、
分割食(4回/日)としての就寝前補食(LES食)の有用性が報告されている。
(5)正しい。フィッシャー比とは、血中の分岐アミノ酸(BCAA)と芳香族(AAA)のモル比、
すなわち(BCAA/AAA)をいい、肝障害の重症度に応じて低下する。
フィッシャー比を是正するために、分岐アミノ酸を投与する。
2018年04月30日
国家試験解説「臨床栄養学(No.129)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。過敏性腸症候群では、原則的に食事摂取基準に準じた栄養素の摂取量とし、
便秘や下痢に対応した食事療法を行う。
(2)誤り。潰瘍性体調炎では、エネルギーの摂取量の目安を35〜40kcal/kg標準体重/日とする。
(3)誤り。潰瘍性大腸炎では、ビタミン・ミネラルの摂取量の目安を食事摂取基準量以上とする。
(4)正しい。クローン病では、1日の脂肪摂取量が30gを超えると再燃率が高くなるため、
20〜30g/日の低脂肪とする。
(5)誤り。クローン病では、ビタミン・ミネラルの摂取量の目安を食事摂取基準量以上とする。
129.腸疾患の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)過敏性腸症候群では、カリウム摂取量を制限する。
(2)潰瘍性大腸炎では、エネルギー摂取量を制限する。
(3)潰瘍性大腸炎では、葉酸の摂取量を制限する。
(4)クローン病では、脂質の摂取量を制限する。
(5)クローン病では、ビタミンB₁₂の摂取量を制限する。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)過敏性腸症候群では、カリウム摂取量を制限する。
(2)潰瘍性大腸炎では、エネルギー摂取量を制限する。
(3)潰瘍性大腸炎では、葉酸の摂取量を制限する。
(4)クローン病では、脂質の摂取量を制限する。
(5)クローン病では、ビタミンB₁₂の摂取量を制限する。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。過敏性腸症候群では、原則的に食事摂取基準に準じた栄養素の摂取量とし、
便秘や下痢に対応した食事療法を行う。
(2)誤り。潰瘍性体調炎では、エネルギーの摂取量の目安を35〜40kcal/kg標準体重/日とする。
(3)誤り。潰瘍性大腸炎では、ビタミン・ミネラルの摂取量の目安を食事摂取基準量以上とする。
(4)正しい。クローン病では、1日の脂肪摂取量が30gを超えると再燃率が高くなるため、
20〜30g/日の低脂肪とする。
(5)誤り。クローン病では、ビタミン・ミネラルの摂取量の目安を食事摂取基準量以上とする。
2018年04月29日
国家試験解説「臨床栄養学(No.128)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。胃・十二指腸潰瘍では、脂質を制限する。
胃を刺激せず、胃液分泌を亢進させないもの、長時間以内に停滞しない消化のよいもの、
栄養価の高いものが望ましい。
(2)誤り。たんぱく漏出性胃腸症では、高たんぱく質食、高エネルギー食、低脂肪食とする。
(3)正しい。C型慢性肝炎では鉄の吸収が亢進しており、肝臓に過剰な鉄の沈着を認めることが多いため、
鉄制限食(1日6r以下)とする。
(4)誤り。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)では、食物繊維を制限する必要はない。
NAFLDは、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧を合併することが多いため、
脂質はエネルギー比率20%E以下、食物繊維は十分に摂取することが望ましいとされている。
(5)誤り。胆石症では、脂質を制限する(10〜30g/日)。
脂質の摂取量が多いと、胆汁を多量に排泄するために、胆汁を貯蔵している胆嚢の収縮が活発になり、
強い腹痛を誘発する原因になる。
128.消化器疾患とその栄養管理の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃・十二指腸潰瘍ー炭水化物制限
(2)たんぱく漏出性胃腸症ーたんぱく質制限
(3)C型慢性肝炎ー鉄制限
(4)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)−食物繊維制限
(5)胆石症ー水分制限
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃・十二指腸潰瘍ー炭水化物制限
(2)たんぱく漏出性胃腸症ーたんぱく質制限
(3)C型慢性肝炎ー鉄制限
(4)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)−食物繊維制限
(5)胆石症ー水分制限
【解説】…回答(3)
(1)誤り。胃・十二指腸潰瘍では、脂質を制限する。
胃を刺激せず、胃液分泌を亢進させないもの、長時間以内に停滞しない消化のよいもの、
栄養価の高いものが望ましい。
(2)誤り。たんぱく漏出性胃腸症では、高たんぱく質食、高エネルギー食、低脂肪食とする。
(3)正しい。C型慢性肝炎では鉄の吸収が亢進しており、肝臓に過剰な鉄の沈着を認めることが多いため、
鉄制限食(1日6r以下)とする。
(4)誤り。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)では、食物繊維を制限する必要はない。
NAFLDは、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧を合併することが多いため、
脂質はエネルギー比率20%E以下、食物繊維は十分に摂取することが望ましいとされている。
(5)誤り。胆石症では、脂質を制限する(10〜30g/日)。
脂質の摂取量が多いと、胆汁を多量に排泄するために、胆汁を貯蔵している胆嚢の収縮が活発になり、
強い腹痛を誘発する原因になる。
2018年04月28日
国家試験解説「臨床栄養学(No.127)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。高脂肪食は、胃内の滞留時間が長く、胃酸の分泌を促進させるので控える。
(2)誤り。かんきつ類は、胃酸の分泌を促進させたり、下部食道括約筋圧を低下させるので控える。
(3)正しい。1回当たりの食事量が多いと胃内容物が食道に逆流しやすいので、少量頻回食とする。
(4)誤り。コルセットの着用は腹圧を高め、胃内容物の食道への逆流を誘発させるので、避ける。
(5)誤り。食後すぐに仰臥位をつると胃内容物が食道に逆流しやすいので、
食後2〜3時間は横にならないようにし、就寝時は上体を40°挙上したファーラー位にする。
127.胃食道逆流症の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)高脂肪食の摂取を勧める。
(2)かんきつ類の摂取を勧める。
(3)分割食を勧める。
(4)コルセットの着用を勧める。
(5)食後すぐの臥床位を勧める。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)高脂肪食の摂取を勧める。
(2)かんきつ類の摂取を勧める。
(3)分割食を勧める。
(4)コルセットの着用を勧める。
(5)食後すぐの臥床位を勧める。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。高脂肪食は、胃内の滞留時間が長く、胃酸の分泌を促進させるので控える。
(2)誤り。かんきつ類は、胃酸の分泌を促進させたり、下部食道括約筋圧を低下させるので控える。
(3)正しい。1回当たりの食事量が多いと胃内容物が食道に逆流しやすいので、少量頻回食とする。
(4)誤り。コルセットの着用は腹圧を高め、胃内容物の食道への逆流を誘発させるので、避ける。
(5)誤り。食後すぐに仰臥位をつると胃内容物が食道に逆流しやすいので、
食後2〜3時間は横にならないようにし、就寝時は上体を40°挙上したファーラー位にする。