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2018年04月27日
国家試験解説「臨床栄養学(No.126)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。十分に水分を摂取するのは、尿酸排泄を促進し、尿酸の尿中飽和度を減少させるためである。
尿量を2,000mL/日以上確保する。
(2)誤り。果糖・ショ糖の過剰摂取を控えるのは、血清尿酸値の上昇・痛風のリスクを
抑制するためである。
(3)正しい。この他に、フェブキソスタット、トピロキソスタットがある。
腎障害、尿路結石の既往ないし合併例では尿酸生成抑制薬を選択する。
(4)誤り。プロベネシドやベンズブロマンは、尿酸排泄促進薬である。
尿アルカリ化薬を併用して、尿路結石の防止に努める。
(5)誤り。コルヒチンは、痛風発作直前の前兆期に使用する発作の寛解及び予防薬である。
126.高尿酸血症の栄養管理および治療薬とその主な効果の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)十分に水分を摂取するー尿酸産生抑制
(2)果糖の過剰摂取を控えるー尿酸排泄促進
(3)アロプリノールー尿酸産生抑制
(4)プロベネシドー尿酸産生抑制
(5)コルヒチンー尿酸排泄促進
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)十分に水分を摂取するー尿酸産生抑制
(2)果糖の過剰摂取を控えるー尿酸排泄促進
(3)アロプリノールー尿酸産生抑制
(4)プロベネシドー尿酸産生抑制
(5)コルヒチンー尿酸排泄促進
【解説】…回答(3)
(1)誤り。十分に水分を摂取するのは、尿酸排泄を促進し、尿酸の尿中飽和度を減少させるためである。
尿量を2,000mL/日以上確保する。
(2)誤り。果糖・ショ糖の過剰摂取を控えるのは、血清尿酸値の上昇・痛風のリスクを
抑制するためである。
(3)正しい。この他に、フェブキソスタット、トピロキソスタットがある。
腎障害、尿路結石の既往ないし合併例では尿酸生成抑制薬を選択する。
(4)誤り。プロベネシドやベンズブロマンは、尿酸排泄促進薬である。
尿アルカリ化薬を併用して、尿路結石の防止に努める。
(5)誤り。コルヒチンは、痛風発作直前の前兆期に使用する発作の寛解及び予防薬である。
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2018年04月26日
国家試験解説「臨床栄養学(No.125)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。炭水化物の摂取エネルギー比率は、50〜60%Eとする。
(2)誤り。たんぱく質を制限する必要はない。
「食事摂取基準(2015年版)」の目標量である摂取エネルギー比率13〜20%Eに準ずる。
(3)正しい。
(4)誤り。高カイロミクロン血症ではより厳格に脂質制限を行う。
中鎖脂肪酸やn-3系脂肪酸を主として用いる。
(5)誤り。食物繊維の摂取を増やす。
125.高カイロミクロン血症の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)炭水化物の摂取エネルギー比率は、30%E以下とする。
(2)たんぱく質の摂取エネルギー比率は、10%E以下とする。
(3)脂質摂取エネルギー比率は、15%E以下とする。
(4)n-3系脂肪酸の摂取量は、制限する。
(5)食物繊維の摂取量は、制限する。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)炭水化物の摂取エネルギー比率は、30%E以下とする。
(2)たんぱく質の摂取エネルギー比率は、10%E以下とする。
(3)脂質摂取エネルギー比率は、15%E以下とする。
(4)n-3系脂肪酸の摂取量は、制限する。
(5)食物繊維の摂取量は、制限する。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。炭水化物の摂取エネルギー比率は、50〜60%Eとする。
(2)誤り。たんぱく質を制限する必要はない。
「食事摂取基準(2015年版)」の目標量である摂取エネルギー比率13〜20%Eに準ずる。
(3)正しい。
(4)誤り。高カイロミクロン血症ではより厳格に脂質制限を行う。
中鎖脂肪酸やn-3系脂肪酸を主として用いる。
(5)誤り。食物繊維の摂取を増やす。
2018年04月25日
国家試験解説「臨床栄養学(No.124)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(1)
以下、「糖尿病治療ガイド2016-2017(日本糖尿病学会編)」の食事療法に基づく。
〇エネルギー摂取量(軽労作):25〜30kcal/kg標準体重/日
標準体重50sを代入すると、1,250〜1,500kcal/日となる。
〇炭水化物:指示エネルギー量の50〜60%
選択肢のエネルギー量より、指示エネルギー量を1,500kcal/日とすると、750〜900kcal/日となる。
炭水化物は1g=4kcalなので、炭水化物量は188〜225g/日となる。
〇たんぱく質:指示エネルギー量の20%まで
指示エネルギー量を1,500kca/日とすると、300kcal/日となる。
たんぱく質は1g=4kcalなので、たんぱく質量は75g/日以下となる。
〇脂質:指示エネルギーから炭水化物とたんぱく質をひいた残りのエネルギー量
25%を超える場合は、飽和脂肪酸を減じるなど脂肪酸組成に配慮する。
選択肢のたんぱく質量より目標摂取量を60g/日とすると、たんぱく質のエネルギー量は240kcal/日となる。
炭水化物とたんぱく質のエネルギー量は990〜1,140kcal/日となる。
指示エネルギー量を1,500kcal/日とすると、脂質からのエネルギー量は360〜510kcal/日となる。
脂質は1g=9kcalなので、脂質量は40〜56.7gとなる。
124.54歳、女性。現体重52s、標準体重50s、事務員(軽労作)。合併症のない2型糖尿病と診断された。この患者の1日当たりの目標栄養量の組合せである。
最も適切なのはどれか。1つ選べ。
エネルギー たんぱく質 脂質
(1) 1,500kcal ー 60g − 40g
(2) 1,500kcal − 80g − 60g
(3) 1,750kcal − 60g − 40g
(4) 1,750kcal − 80g − 60g
最も適切なのはどれか。1つ選べ。
エネルギー たんぱく質 脂質
(1) 1,500kcal ー 60g − 40g
(2) 1,500kcal − 80g − 60g
(3) 1,750kcal − 60g − 40g
(4) 1,750kcal − 80g − 60g
【解説】…回答(1)
以下、「糖尿病治療ガイド2016-2017(日本糖尿病学会編)」の食事療法に基づく。
〇エネルギー摂取量(軽労作):25〜30kcal/kg標準体重/日
標準体重50sを代入すると、1,250〜1,500kcal/日となる。
〇炭水化物:指示エネルギー量の50〜60%
選択肢のエネルギー量より、指示エネルギー量を1,500kcal/日とすると、750〜900kcal/日となる。
炭水化物は1g=4kcalなので、炭水化物量は188〜225g/日となる。
〇たんぱく質:指示エネルギー量の20%まで
指示エネルギー量を1,500kca/日とすると、300kcal/日となる。
たんぱく質は1g=4kcalなので、たんぱく質量は75g/日以下となる。
〇脂質:指示エネルギーから炭水化物とたんぱく質をひいた残りのエネルギー量
25%を超える場合は、飽和脂肪酸を減じるなど脂肪酸組成に配慮する。
選択肢のたんぱく質量より目標摂取量を60g/日とすると、たんぱく質のエネルギー量は240kcal/日となる。
炭水化物とたんぱく質のエネルギー量は990〜1,140kcal/日となる。
指示エネルギー量を1,500kcal/日とすると、脂質からのエネルギー量は360〜510kcal/日となる。
脂質は1g=9kcalなので、脂質量は40〜56.7gとなる。
2018年04月24日
国家試験解説「臨床栄養学(No.123)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(2)・(4)
(1)誤り。高度肥満症は、BMI35s/u以上の肥満症をいう。
日本肥満学会では、肥満症を「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、
その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要する病態をいい、
疾患単位として取り扱う」と定義している。
(2)正しい。減量を主目的とする外科手術の適応は、
内科治療で優位な体重減少及び肥満関連健康障害の改善が認められない高度肥満症である。
(3)誤り。肥満症では、徐脂肪体重の減少を抑制しるる、脂肪体重の減少を目指す。
徐脂肪体重とは、筋肉・骨・内臓などの脂肪以外の体重である。
(4)正しい。超低エネルギー(VLCD)は、1日の摂取エネルギー量を600kcal以下にしたものである。
VLCD療法は副作用に注意して実施する必要があり、入院管理下で開始する。
継続期間は1〜3週間が一般的である。
(5)誤り。VLCDによる治療では、エネルギー参戦のために脂質が使われるため、
血中のケトン体(酸性)増加がみられ、ケトアシドーシスを生じやすい。
VLCD挿入後数日を経て次第に空腹感の訴えが減少することが多く、
脂肪組織の年少に伴い血中に増加したケトン体が食欲を抑制するためと考えられている。
123.肥満症に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)高度肥満症は、BMI30s/u以上をいう。
(2)高度肥満症の治療には、外科療法がある。
(3)徐脂肪体重の減少を目指す。
(4)超低エネルギー食(VLCD)は、600kcal/日以下である。
(5)VLDCによる治療では、乳酸アシドーシスを生じやすい。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)高度肥満症は、BMI30s/u以上をいう。
(2)高度肥満症の治療には、外科療法がある。
(3)徐脂肪体重の減少を目指す。
(4)超低エネルギー食(VLCD)は、600kcal/日以下である。
(5)VLDCによる治療では、乳酸アシドーシスを生じやすい。
【解説】…回答(2)・(4)
(1)誤り。高度肥満症は、BMI35s/u以上の肥満症をいう。
日本肥満学会では、肥満症を「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、
その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要する病態をいい、
疾患単位として取り扱う」と定義している。
(2)正しい。減量を主目的とする外科手術の適応は、
内科治療で優位な体重減少及び肥満関連健康障害の改善が認められない高度肥満症である。
(3)誤り。肥満症では、徐脂肪体重の減少を抑制しるる、脂肪体重の減少を目指す。
徐脂肪体重とは、筋肉・骨・内臓などの脂肪以外の体重である。
(4)正しい。超低エネルギー(VLCD)は、1日の摂取エネルギー量を600kcal以下にしたものである。
VLCD療法は副作用に注意して実施する必要があり、入院管理下で開始する。
継続期間は1〜3週間が一般的である。
(5)誤り。VLCDによる治療では、エネルギー参戦のために脂質が使われるため、
血中のケトン体(酸性)増加がみられ、ケトアシドーシスを生じやすい。
VLCD挿入後数日を経て次第に空腹感の訴えが減少することが多く、
脂肪組織の年少に伴い血中に増加したケトン体が食欲を抑制するためと考えられている。
2018年04月23日
国家試験解説「臨床栄養学(No.122)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(3)
(1)誤り。エリスロポエチン製剤の主な適応疾患は、腎性貧血や未熟児貧血である。
エリスロポエチン製剤は、赤血球前駆細胞に直接作用し、造血作用を発揮する。
(2)誤り。HMG-CoA還元酵素阻害薬の主な適応疾患は、高LDL-コレステロール血症である。
HMG-CoA還元酵素阻害薬は、肝臓でのコレステロール合成を阻害する薬剤で、
血清LDL-コレステロール値低下作用は強力である。
現在、高LDL-コレステロール血症治療薬として最も広く使用されている。
(3)正しい。抗TNF-α抗体製剤は、炎症性サイトカインの一つであるTNF-αに結合し
炎症反応を抑える作用、TNF-αを産生する細胞に対する阻害作用をもつ。
また、TNF-αはTNF-α受容体に結合してその作用を発揮するが、
すでに結合しているこの受容体からTNF-αを引き剥がす作用により炎症作用を抑える作用ももつ。
(4)誤り。ヒスタミンH₂受容体拮抗薬は、胃粘膜壁細胞のヒスタミンH₂受容体に特異的に拮抗し、
強力かつ持続的に胃酸分泌を抑制する。
胃液量の減少に伴いペプシン分泌も抑制される。
(5)誤り。ビスホスホネート薬の主な適応疾患は、骨粗鬆症である。
ボスホスホネート薬は、骨のハイドロキシアパタイトに強い親和性をもち、
投与後は破骨細胞が存在する骨表面に選択的に分布する。
破骨細胞に取り込まれた後その活性を抑制することにより、骨吸収を抑制する。
122.薬剤とその適応疾患の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エリスロポエチン製剤ー骨粗鬆症
(2)HMG‐CoA還元酵素阻害薬ー胃食道逆流症
(3)抗TNF‐α抗体製剤ークローン病
(4)ヒスタミンH₂受容体拮抗薬ー高LDL‐コレステロール血症
(5)ビスホスネート薬ー腎性貧血
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エリスロポエチン製剤ー骨粗鬆症
(2)HMG‐CoA還元酵素阻害薬ー胃食道逆流症
(3)抗TNF‐α抗体製剤ークローン病
(4)ヒスタミンH₂受容体拮抗薬ー高LDL‐コレステロール血症
(5)ビスホスネート薬ー腎性貧血
【解説】…回答(3)
(1)誤り。エリスロポエチン製剤の主な適応疾患は、腎性貧血や未熟児貧血である。
エリスロポエチン製剤は、赤血球前駆細胞に直接作用し、造血作用を発揮する。
(2)誤り。HMG-CoA還元酵素阻害薬の主な適応疾患は、高LDL-コレステロール血症である。
HMG-CoA還元酵素阻害薬は、肝臓でのコレステロール合成を阻害する薬剤で、
血清LDL-コレステロール値低下作用は強力である。
現在、高LDL-コレステロール血症治療薬として最も広く使用されている。
(3)正しい。抗TNF-α抗体製剤は、炎症性サイトカインの一つであるTNF-αに結合し
炎症反応を抑える作用、TNF-αを産生する細胞に対する阻害作用をもつ。
また、TNF-αはTNF-α受容体に結合してその作用を発揮するが、
すでに結合しているこの受容体からTNF-αを引き剥がす作用により炎症作用を抑える作用ももつ。
(4)誤り。ヒスタミンH₂受容体拮抗薬は、胃粘膜壁細胞のヒスタミンH₂受容体に特異的に拮抗し、
強力かつ持続的に胃酸分泌を抑制する。
胃液量の減少に伴いペプシン分泌も抑制される。
(5)誤り。ビスホスホネート薬の主な適応疾患は、骨粗鬆症である。
ボスホスホネート薬は、骨のハイドロキシアパタイトに強い親和性をもち、
投与後は破骨細胞が存在する骨表面に選択的に分布する。
破骨細胞に取り込まれた後その活性を抑制することにより、骨吸収を抑制する。
2018年04月22日
国家試験解説「臨床栄養学(No.121)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(2)
(1)誤り。評価・分析であるため、A(評価)に該当する。
(2)正しい。臨床検査値であるため、O(客観的データ)に該当する。
(3)誤り。患者から得た情報であるため、S(主観的データ)に該当する。
(4)誤り。問題解決のための具体的な方法の計画・指導であるため、P(計画)に該当する。
(5)誤り。患者を観察して得た情報であるため、O(客観的データ)に該当する。
121.SOAPとその記載内容の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)Sー低栄養状態である
(2)Oー血清アルブミン値2.8g/dL
(3)Aー家に帰りたい
(4)Aー嚥下調整食の指導
(5)Pー水を飲む時にむせる
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)Sー低栄養状態である
(2)Oー血清アルブミン値2.8g/dL
(3)Aー家に帰りたい
(4)Aー嚥下調整食の指導
(5)Pー水を飲む時にむせる
【解説】…回答(2)
(1)誤り。評価・分析であるため、A(評価)に該当する。
(2)正しい。臨床検査値であるため、O(客観的データ)に該当する。
(3)誤り。患者から得た情報であるため、S(主観的データ)に該当する。
(4)誤り。問題解決のための具体的な方法の計画・指導であるため、P(計画)に該当する。
(5)誤り。患者を観察して得た情報であるため、O(客観的データ)に該当する。
2018年04月21日
国家試験解説「臨床栄養学(No.120)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
a:抗凝固薬、b:ビタミンK、c:減弱
ワルファリン使用時は、ビタミンKを多く含む食品(納豆、クロレラ食品、青汁等)を制限する。
これは、ビタミンKが、血栓予防のために使用される抗凝固薬であるワルファリンの薬理効果を
減弱させるからである。
ビタミンKは、血液凝固因子の合成に補酵素として作用する。
(1)〜(3)・(5)誤り。
(4)正しい。
120.食品が医薬品の薬理効果に及ぼす影響に関する記述である。̻̻
「 」に入る正しいものの組合せはどれか。1つ選べ。
「a」であるワルファリンの薬理効果は。「b」を多量に含む食品を摂取することにより「c」する。
a b c
(1)抗炎症薬 ー ビタミンA − 増強
(2)抗炎症薬 ー ビタミンK − 減弱
(3)抗凝固薬 ー ビタミンA − 増強
(4)抗凝固薬 ー ビタミンK − 減弱
(5)抗凝固薬 ー ビタミンK ー 増強
「 」に入る正しいものの組合せはどれか。1つ選べ。
「a」であるワルファリンの薬理効果は。「b」を多量に含む食品を摂取することにより「c」する。
a b c
(1)抗炎症薬 ー ビタミンA − 増強
(2)抗炎症薬 ー ビタミンK − 減弱
(3)抗凝固薬 ー ビタミンA − 増強
(4)抗凝固薬 ー ビタミンK − 減弱
(5)抗凝固薬 ー ビタミンK ー 増強
【解説】…回答(4)
a:抗凝固薬、b:ビタミンK、c:減弱
ワルファリン使用時は、ビタミンKを多く含む食品(納豆、クロレラ食品、青汁等)を制限する。
これは、ビタミンKが、血栓予防のために使用される抗凝固薬であるワルファリンの薬理効果を
減弱させるからである。
ビタミンKは、血液凝固因子の合成に補酵素として作用する。
(1)〜(3)・(5)誤り。
(4)正しい。
2018年04月20日
国家試験解説「臨床栄養学(No.119)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。末梢静脈栄養法では、1日に800〜1,200kcalの投与が限界である。
(2)誤り。末梢静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度は、2.7〜3%である。
(3)誤り。中心静脈栄養法では、長期間(2週間〜数年)実施できる。
(4)正しい。亜鉛は短期間であっても欠乏症が認められているため、中心静脈栄養法の基本輸液剤には、
微量元素として亜鉛が含まれている。
なお、高カロリー輸液用微量元素製剤には、亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素が含まれている。
(5)誤り。中心静脈栄養法は、在宅でも実施できる。
ただし、@疾患の治療を入院して行う必要がなく、病態が安定していて(末期がん患者を除く)、
在宅静脈栄養法によって生活の質が向上すると判断される時、
A患者と家族が中心静脈栄養法の理論や在宅静脈栄養法の必要性をよく認識して、
両者が在宅静脈栄養法を希望し、家庭で輸液調整が問題なくでき、
注入管理も安全に行えて合併症の危険性が少ないと判断される時、
などの実施条件に適合した場合である。
119.静脈栄養学に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)末梢静脈栄養法では、1日に2,000kcalを投与できる。
(2)末梢静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度は、30%である。
(3)中心静脈栄養法は、1週間以上は実施できない。
(4)中心静脈栄養法の基本輸液製剤には、亜鉛が含まれる。
(5)中心静脈栄養法は、在宅では実施できない。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)末梢静脈栄養法では、1日に2,000kcalを投与できる。
(2)末梢静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度は、30%である。
(3)中心静脈栄養法は、1週間以上は実施できない。
(4)中心静脈栄養法の基本輸液製剤には、亜鉛が含まれる。
(5)中心静脈栄養法は、在宅では実施できない。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。末梢静脈栄養法では、1日に800〜1,200kcalの投与が限界である。
(2)誤り。末梢静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度は、2.7〜3%である。
(3)誤り。中心静脈栄養法では、長期間(2週間〜数年)実施できる。
(4)正しい。亜鉛は短期間であっても欠乏症が認められているため、中心静脈栄養法の基本輸液剤には、
微量元素として亜鉛が含まれている。
なお、高カロリー輸液用微量元素製剤には、亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素が含まれている。
(5)誤り。中心静脈栄養法は、在宅でも実施できる。
ただし、@疾患の治療を入院して行う必要がなく、病態が安定していて(末期がん患者を除く)、
在宅静脈栄養法によって生活の質が向上すると判断される時、
A患者と家族が中心静脈栄養法の理論や在宅静脈栄養法の必要性をよく認識して、
両者が在宅静脈栄養法を希望し、家庭で輸液調整が問題なくでき、
注入管理も安全に行えて合併症の危険性が少ないと判断される時、
などの実施条件に適合した場合である。
2018年04月19日
国家試験解説「臨床栄養学(No.118)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。半消化態栄養剤は、低残渣食であり、脂質も必要量が含まれている。
半消化態栄養剤は、天然食品を人工的に処理した栄養剤である。
(2)誤り。成分栄養剤の窒素源はすべて結晶アミノ酸である。
成分栄養剤は、消化態栄養剤(栄養成分のほとんど全てが消化されたものと同様な状態となっている
栄養剤)の一種で、全ての栄養素が化学的組成の明らかなものだけから構成されている。
(3)誤り。半固形タイプの栄養剤は、胃瘻に使用できる。
半固形タイプの栄養剤の利点としては、@栄養剤の胃食道逆流症が抑制され、誤嚥性肺炎を減らす、
A栄養剤の胃瘻からの漏れを防ぐ、B栄養剤の胃内移動速度が遅く、ゆっくりと消化される、
C豊富な食物繊維が含有されているので、便通が改善し、下痢が改善する、
D短時間注入のため、体位を長時間一定にする必要がなく、褥瘡の予防や改善によい、
E短時間注入のため、余った時間をリハビリテーションやその他に有意義に使用できる、
など多岐にわたる。
(4)正しい。この他に、汎発性腹膜炎、活動性の消化管出血、病態が重篤な活動期の炎症性腸疾患、
難治性嘔吐、難治性下痢、ショック時などには、経腸栄養法が禁忌となる。
(5)誤り。下痢が生じた場合は、投与速度を遅くする。通常の栄養剤投与速度は100〜200mL/時であるが、
下痢時には50mL/時程度に下げ、消化器症状の変化をモニタリングする。
118.経腸栄養法に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)半消化態栄養剤は、脂質を含まない。
(2)成分栄養剤の窒素源は、たんぱく質である。
(3)半固形タイプの栄養剤は、胃瘻には使用できない。
(4)下部消化管完全閉鎖時には、禁忌である。
(5)下痢が生じた場合は、投与速度を速める。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)半消化態栄養剤は、脂質を含まない。
(2)成分栄養剤の窒素源は、たんぱく質である。
(3)半固形タイプの栄養剤は、胃瘻には使用できない。
(4)下部消化管完全閉鎖時には、禁忌である。
(5)下痢が生じた場合は、投与速度を速める。
【解説】…回答(4)
(1)誤り。半消化態栄養剤は、低残渣食であり、脂質も必要量が含まれている。
半消化態栄養剤は、天然食品を人工的に処理した栄養剤である。
(2)誤り。成分栄養剤の窒素源はすべて結晶アミノ酸である。
成分栄養剤は、消化態栄養剤(栄養成分のほとんど全てが消化されたものと同様な状態となっている
栄養剤)の一種で、全ての栄養素が化学的組成の明らかなものだけから構成されている。
(3)誤り。半固形タイプの栄養剤は、胃瘻に使用できる。
半固形タイプの栄養剤の利点としては、@栄養剤の胃食道逆流症が抑制され、誤嚥性肺炎を減らす、
A栄養剤の胃瘻からの漏れを防ぐ、B栄養剤の胃内移動速度が遅く、ゆっくりと消化される、
C豊富な食物繊維が含有されているので、便通が改善し、下痢が改善する、
D短時間注入のため、体位を長時間一定にする必要がなく、褥瘡の予防や改善によい、
E短時間注入のため、余った時間をリハビリテーションやその他に有意義に使用できる、
など多岐にわたる。
(4)正しい。この他に、汎発性腹膜炎、活動性の消化管出血、病態が重篤な活動期の炎症性腸疾患、
難治性嘔吐、難治性下痢、ショック時などには、経腸栄養法が禁忌となる。
(5)誤り。下痢が生じた場合は、投与速度を遅くする。通常の栄養剤投与速度は100〜200mL/時であるが、
下痢時には50mL/時程度に下げ、消化器症状の変化をモニタリングする。
2018年04月18日
国家試験解説「臨床栄養学(No.117)」
「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。
【解説】…回答(5)
(1)誤り。肩甲骨下部皮下脂肪厚と上腕三頭筋部皮下脂肪厚は、体脂肪の指標となる。
(2)誤り。血中ヒスチジン値は、ヒスチジン血症の指標となる。
ヒスチジンの血症は、ヒスチジンとウロカニンへ代謝する酵素の欠損により
血中ヒスチジン値が上昇する常染色体劣性遺伝形式をとる遺伝的疾患である。
以前は新生児マス・スクリーニング検査の対象疾患であったが、
知能障害や言語障害をきたす疾患ではないことが確認されたため、
平成4年より新生児マス・スクリーニング検査の対象疾患から除外された。
(3)誤り。血清CRP値、炎症マーカーである。
急性炎症が起こると6〜8時間以内で休息に増加し、48〜72時間で最高値となる。
(4)誤り。尿中アルブミン排泄量は、各種腎疾患があると高値になり、
腎糸球体障害の有無あるいは重症度の指標となる。
(5)正しい。クレアチニン身長係数が60〜80%で中等度、60%未満で高度の栄養障害と判定される。
*クレアチニン身長係数=24時間尿中クレアチニン排泄量(r日)/標準24時間尿中クレアチニン量
(r/日)×100
117.骨格筋量のアセスメント指標である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)肩甲骨下部皮下脂肪厚
(2)血中ヒスチジン値
(3)血清CRP(C反応性たんぱく質)値
(4)尿中アルブミン排泄量
(5)クレアチニン身長係数
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)肩甲骨下部皮下脂肪厚
(2)血中ヒスチジン値
(3)血清CRP(C反応性たんぱく質)値
(4)尿中アルブミン排泄量
(5)クレアチニン身長係数
【解説】…回答(5)
(1)誤り。肩甲骨下部皮下脂肪厚と上腕三頭筋部皮下脂肪厚は、体脂肪の指標となる。
(2)誤り。血中ヒスチジン値は、ヒスチジン血症の指標となる。
ヒスチジンの血症は、ヒスチジンとウロカニンへ代謝する酵素の欠損により
血中ヒスチジン値が上昇する常染色体劣性遺伝形式をとる遺伝的疾患である。
以前は新生児マス・スクリーニング検査の対象疾患であったが、
知能障害や言語障害をきたす疾患ではないことが確認されたため、
平成4年より新生児マス・スクリーニング検査の対象疾患から除外された。
(3)誤り。血清CRP値、炎症マーカーである。
急性炎症が起こると6〜8時間以内で休息に増加し、48〜72時間で最高値となる。
(4)誤り。尿中アルブミン排泄量は、各種腎疾患があると高値になり、
腎糸球体障害の有無あるいは重症度の指標となる。
(5)正しい。クレアチニン身長係数が60〜80%で中等度、60%未満で高度の栄養障害と判定される。
*クレアチニン身長係数=24時間尿中クレアチニン排泄量(r日)/標準24時間尿中クレアチニン量
(r/日)×100