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2018年05月01日

国家試験解説「臨床栄養学(No.130)」

「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。

130.肝硬変の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腹水がある場合には、エネルギーの摂取量を制限する。
(2)食道静脈瘤がある場合には、亜鉛の摂取量を制限する。
(3)高アンモニア血症がある場合には、脂質の摂取量を制限する。
(4)低血糖がある場合には、ラクツロースを投与する。
(5)フィッシャー比低下がある場合には、分岐アミノ酸を投与する。


【解説】…回答(5)
(1)誤り。腹水がある場合には、食塩制限と水分制限を行う。
   エネルギー摂取量は、25〜30kcal/kg標準体重/日を目安とする。
(2)誤り。食道静脈瘤がある場合には、過度のとがった食品、固いもの、刺激物を避けて、
   食道の上皮組織に損傷を与えないように注意する。
   食事はゆっくりとよく噛んで食べることや軟菜食を心掛けるとよい。
(3)誤り。高アンモニア血症がある場合には、たんぱく質を制限し、
   アンモニアや芳香族アミノ酸の発生を抑制する。
   脂質はエネルギー比率20%Eを目安とする。
   また、亜鉛補充によって血中アンモニア濃度を低下させることが報告されている。
(4)誤り。肝性脳症がある場合には、血中アンモニア濃度を低下させるためにラクツロースを投与する。
   肝硬変では、グリコーゲンの貯蔵が十分でないため、
   空腹時に肝グリコーゲン分解が円滑に行われなくなることから、
   食間のあく早朝に低血糖になりやすい。
   早朝の低血糖を回避するために、
   分割食(4回/日)としての就寝前補食(LES食)の有用性が報告されている。
(5)正しい。フィッシャー比とは、血中の分岐アミノ酸(BCAA)と芳香族(AAA)のモル比、
   すなわち(BCAA/AAA)をいい、肝障害の重症度に応じて低下する。
   フィッシャー比を是正するために、分岐アミノ酸を投与する。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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