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2018年04月29日

国家試験解説「臨床栄養学(No.128)」

「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。

128.消化器疾患とその栄養管理の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃・十二指腸潰瘍ー炭水化物制限
(2)たんぱく漏出性胃腸症ーたんぱく質制限
(3)C型慢性肝炎ー鉄制限
(4)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)−食物繊維制限
(5)胆石症ー水分制限


【解説】…回答(3)
(1)誤り。胃・十二指腸潰瘍では、脂質を制限する。
   胃を刺激せず、胃液分泌を亢進させないもの、長時間以内に停滞しない消化のよいもの、
   栄養価の高いものが望ましい。
(2)誤り。たんぱく漏出性胃腸症では、高たんぱく質食、高エネルギー食、低脂肪食とする。
(3)正しい。C型慢性肝炎では鉄の吸収が亢進しており、肝臓に過剰な鉄の沈着を認めることが多いため、
   鉄制限食(1日6r以下)とする。
(4)誤り。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)では、食物繊維を制限する必要はない。
   NAFLDは、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧を合併することが多いため、
   脂質はエネルギー比率20%E以下、食物繊維は十分に摂取することが望ましいとされている。
(5)誤り。胆石症では、脂質を制限する(10〜30g/日)。
   脂質の摂取量が多いと、胆汁を多量に排泄するために、胆汁を貯蔵している胆嚢の収縮が活発になり、
   強い腹痛を誘発する原因になる。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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