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2013年02月11日
天才漫画家って?
 ココのところネットで「5大天才漫画家」と称し、4人までの名前を上げて「あと一人は?」ってネタで盛り上がってるスレッドをちょくちょく見かけます。

 もちろんその人選にケチをつける書き込みもありますが、この手の話題になると各個人の好みや知識の量も影響するのは致し方ないことではあります。ですので、この文章はかなり個人的なものであると自覚した上です。ゆえに異論や反論はこの記事のURLをどこかに貼り付け、そこの掲示板などで叩いてください(笑)。

 前述のメンバーの中に「ONE PIECE」の作者、尾田栄一郎さんが入っていました。その人選に異議を唱える人に対しては「尾田入れないとか「支持されてるものを貶す俺かっこいい」病なの?」ってな書き込みもあったので、若干気が引けるのですが・・・これは違うような気が(笑)。

 もちろん、何をもって天才とするかって基準もあるでしょうが、尾田栄一郎さんは「ONE PIECE」以外に代表作が無いし、「ONE ・・・」もまだ完結してない。これは尾田さんに対する誹謗ではありませんが、どうも私には漫画家と言うよりも「ONE PIECEの作家」と言う印象しかありません。

 その点で言えば高橋留美子さんは「うる星やつら」に始まり「めぞん一刻」「らんま1/2」「犬夜叉」などなど、コンスタントにヒット作を生み出し、(ダラダラと長くなった印象もありますが)それらを完結させて次に行っている点で評価できると思うが・・・ここでちょっと前に覚書に書こうとした話を。

 萩尾望都さんという漫画家をご存知でしょうか?

 「ご存知でしょうか?」と書くのも失礼なくらいに有名な方ですが、若い人は知らないかと思いまして。この萩尾さんの作品に「半神」という物語がありますが、これ、たった20ページ程度の作品ですが、今の漫画家なら話を引っ張って最低でも3巻くらいの作品にするでしょう。もの凄く「重い」「濃い」話で、劇団「夢の遊眠社」が舞台化した作品でもあります。

 同じく手塚治虫さんの作品ももの凄く中身が濃い作品が多いのですが、今の漫画家は「ストーリーを完結させる能力」ってのがどれくらいあるのか疑問になるような作品ばかりの様に感じます。


 まぁ、それを作家が望んでいるのかどうかはわかりませんし、尾田さんも「ONE PIECE」を延々と続けることを望んでいるのかもしれません。ただ、ファンがもっとも望み、もっとも恐れているのがその作品の最終回。それを鮮やかに提供できる漫画家ってどれくらいいるか。

 今のマンガはヒットすればダラダラと連載を延ばし、落ち目になってエンディングを迎えるものばかりに思えます。これでは最終回が「名作の汚点」になりかねない。その証拠に長く続きすぎたために飽きてしまい、どの様な最終回を迎えたか知らない作品って多くありませんか?

 何となく(私の基準では)この先、天才漫画家って人が生まれにくく、かつ複数の代表作をもつ漫画家ってのが減っていくような気がします。それで良いって話かもしれないんで、口出しする話じゃないかもしれませんが(笑)。







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