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2008年05月05日
EXPELLED:NO INTELLIGENCE ALLOWED
 先ほど「SHOWBIZ COUNTDOWN」で「EXPELLED:NO INTELLIGENCE ALLOWED」なる映画が紹介されていました。番組HPの紹介文では「米のマルチ・タレント、ベン・スタインがダーウィンの進化論に持論で対決するドキュメンタリー」だそうで、先週の全米興行成績で第10位に入っているとか。

{a8.net http://item.rakuten.co.jp/book/1103552}{a8.net http://item.rakuten.co.jp/book/3729924}

 この映画、題名からも分かるように結構問題の多い映画のようです。紹介文では「進化論に持論で対決する」と、いかにも映画配給会社の用意した文章をそのまま使ったようなものですが、要は「インテリジェントデザインの宣伝映画」みたいです。(つまりはスタインの持論と言うわけではない)

 で、この「インテリジェントデザイン理論」ってのは、この覚書をご覧の方なら私以上にご存知の方も多いと思いますが、簡単&乱暴に言ってしまえば「創造論を“神”と言う言葉を使わず、科学っぽくしたもの」であり、神とは言わないものの、限りなくそれと思わせる「偉大なる知性」が生物の進化を導いたと言う理論。

 ここで無責任な発言をしてみると・・・日本でその内容が問題となった映画「靖国」とそれを上映するか中止するかなどでもめたのに対し、アメリカではこう言う内容で問題が発生する。両国の深層部に潜む問題の違いが見事に浮き彫りになったような気がします。


 さて、この映画は日本で上映されるでしょうか?そしてそれを受けて「ダーウィンの進化論には穴があるんだ!」って人がどのくらい現れるのか。ドキュメンタリー映画とのジャンルではありますが、そこには監督の思想が入り込む、言い換えると事実を写実的に描いているものではないことをしっかりと認識しなくてはなりません。

 もちろん覚書読者諸氏には「釈迦に説法」って感じですが、「ドキュメントこそ疑え!」と書いておきます。

 これはニュース番組もいっしょ。ガソリン税のニュースでは「オレ、別に車運転しねぇから関係ないッス」とか言う若者のインタビューは放送されないでしょうし、「せっかくハイブリットカーを買ったんだから、ガソリンの値段が上がった方が(相対的に)自分としては嬉しい(笑)」ってのもカットされるでしょう。

 映画に話を戻すと、ある事象に問題を感じた監督がそれをテーマに映画を作るわけですから、撮影を進めるうちに「問題ナシ!」って結論を出す事は無いでしょう。(あったとすれば、日の目を見ない映画としてボツになったのかな?)

 そう考えると、ちょっとしたブームの「ドキュメンタリー映画」、お気をつけください。

{a8.net http://item.rakuten.co.jp/book/1773281}

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