星新一のショート・ショートにこんな話がありました。

　あるホテル（だったかな？）から一人の女性が投身自殺を図ろうと屋上のフェンスの外に立ちます。自殺を思いとどませるべく、いろんな人が現れ彼女を説得しますが完全に失敗。死に対する強い決意も見られず、それでいて漂々と説得の言葉を受け流しますが、一人の男性が現れて事態は急変。彼女の恋人らしく、その男性の説得にアッサリと乗るのですが…

　実は最初っからそう言う計画で、彼女の自殺騒動で多くの宿泊客が彼女に目を取られている間に男の方が窃盗をしていたという話だったのですが、今度上映される「崖っぷちの男」の予告編をみてすぐに思い出しました（笑）。この映画のネタバレになってなきゃ良いけど。


　さて、もう一つ星新一のショートショートで心に残っている話があり、ちょっとシミュレーションを。

　男女２名ずつを乗せた探査船を宇宙に飛ばし、中で３世代をかけて長距離の星へ行くというものでしたが、子供心にこれを読んで思ったのが近親交配を避けて“繁殖”するのに男女何人いれば行けるか？と言うもの。

　宇宙船と言う狭い空間ではなく、人類の生き残りで考えてみましょう。便宜上、食料は十分あるとし、生まれる子供は男女１名ずつとしましょう。

　前述の例で男性を[]付き、女性を()付きで表し、A〜Dさんとしましょう。[A][B](C)(D)さんとし、間に生まれた子供を[[A](C)]とすると、[A]さんと(C)さんの間に生まれた男の子と表現します。孫になると[[A](C)[B](D)]となると父方の祖父が[A]、祖母が(B)、母方の祖父が[B]、祖母が(D)と表記し…となると“マジメ”な人の考えだとこうなりますが、[A](C)と[B](D)の組み合わせに捕らわれず[A](D)と[B](C)の組み合わせも考慮。

　いや、倫理観に捕らわれてはダメ。残された人類に繁殖がかかっているんで。

　ただ、これでもどんなに組み合わせを考えて繁殖しても、祖父母がA〜Dに限られてしまいます。しかし、更に反倫理的な考えですが、[[A](C)]と(D)なら世代はズレますが近親にはならない。が、やっぱりこれでも３世代目にはアウト。やっぱり両親か祖父母が4人の誰かになります。


　ならば女性を一人増やして(E)さんがいるとしたら…書いてると長くなるんで割愛しますが、倍近くのバリエーションが増えますが…ここに来て星新一が小説を書いていた時代には無かった技術として、精子を保存する技術が確立されてますから、実際には女性が３人ほどいれば繁殖には十分と判明。

結論：男、いらねぇじゃん（笑）。



{a8.net http://tenant.depart.livedoor.com/t/asahirecord/item5424626.html?lid=af0501}{a8.net http://books.livedoor.com/item/1672165}{a8.net http://books.livedoor.com/item/3551531}

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