Elwood覚書（ブログ版）

　先日、やや期待のハードボイルド映画、「ラスト・ターゲット」を見に行きましたが…少々から口ですが40点くらいかな？主演のジョージ・クルーニーの渋さは光っていましたが、残念ながら映画料金に見合った作品かと言うと、ちょっと疑問。

　淡々と流れるストーリーが味なのかもしれませんが、オープニングのハードすぎる展開から、引退を決めたスナイパーの日常が急激に退屈になり、ラストシーンは…って、監督はこの陳腐なラストシーンを撮りたかっただけじゃないか？とも感じてしまいました。

　それでは恒例の【感想：Start】～【感想：End】を。この間にネタバレの可能性ありです。

【感想：Start】

　さてこの映画、オープニングはゴリゴリのハードボイルド。スウェーデンの雪に囲まれた山中で女性と穏やかに暮らす主人公。ある日、雪原を歩いているところを狙撃されます。狙撃手を仕留めた主人公、彼の過去を知らずに取り乱す彼女に落ち着くように言い聞かせ、警察へ連絡するように言い聞かせます。

　事情も分からず、言われたままに駆け出す彼女。それを数歩も歩き出さないうちに背後から撃ち殺す主人公。彼の居場所を内通したとの疑いから、有無も言わせぬ決断。このドライさは、過去の映画でもなかなかありません（ちなみにジャック・ニコルソン主演の「女と男の名誉」なんかは最高峰だと思います）でしたが、中盤以降がこのオープニングに見合う内容だったか…と。

　さらもに「冷たい熱帯魚」やマンガの「今日からヒットマン」では描かれていますが、一番面倒な「死体の処理」についてスルーされているのが…。カステル・デル・モンテでスクーターに乗った男性と、主人公を襲い返り討ちにあったヒットマンの死体はそのまま？いくらなんでも捕まるでしょう。

　この辺の描写の甘さが、ストーリーにのめり込もうとする気持を萎えさせてしまいます。

　そしてラストシーン。これもいかにもって感じでしたし、冒頭で書いた通り、このシーンが鉄板の展開。が、鉄板すぎて…

　総じてTSUTAYAで旧作50円コースかな？かなりキツイ言い方ですが、どこが「全米No.1」なの？って感じでした。

【感想：End】

　最後に。例によって次の映画の予告で気になった作品がありましたが…これも5月末の映画じゃん。