2011年08月15日
コメの先物取引
今朝、「サンデー・モーニング」で先日上場した米の先物相場に関する話題がありました。
で、この番組の性質上、どうせボロクソに言うだろうなぁ…と思っていましたが、意外にも先物相場に関する説明をきちんと分かりやすく、正確に行なっていました。
それに対して某地方議員(共産党)のブログには米の先物相場上場に対し、かなりの懸念を示したいましたが、その中で投機マネーの流入により米の価格が高騰し、庶民に手が出なくなると煽っていましたが、先物相場を理解していたら(その可能性がまったく無いとは言いませんが)それほど懸念する必要は無いでしょう。
ここでかなり大雑把ですが、先物取引の仕組みを紹介しましょう。以前にも書きましたが、先物取引は価格の高騰とは逆で、安定をもたらすシステムです。「限月」と言う期日にある単位の商品をいくらで売買すると言う契約をする、これが先物取引です。
例えば実際の上場の単位(「枚」って呼びますが)とは違いますし、値段も架空ですが身近な形で。現在、10キロで3,000円だとして、月間に100キロ消費する定食屋があったとすると、米代に月3万円かかります。今時点で来年6月時点での米の値段が分かりませんが、先物相場では3,500円となっていたとします。
まぁ、値上がりも仕方ないか…と、ここで100キロに相当する分の米を「買う」約束をします。予定よりも5,000円高く仕入れる約束をするわけですが、実際の米の値段が意外に安く2,800円だったとすると、実際の仕入れで2万8千円しか払わずにすみます(通常より2,000円儲け)が、先物で7,000円損してしまいます。(ただし、これは何ヶ月も前から予定していた出費なので、計画は立てられます)
では、逆に大高騰してしまい、4,000円となったら?仕入れに1万円多くかかってしまいますが、先物で5,000円儲けるので、損失は5,000円で抑えられます。
結局、ある程度の仕入れ価格を予想でき、計画的な仕入れが出来るのも先物のシステム。多分、大手の外食チェーン店で米の先物市場に反応を示さないところは無いでしょう。前述の例ではどちらにしろ損をしているようなパターンですが、そもそも3,500円で買おうとした時点で値上がりの恐れを感じたからでしょうから、危険回避には必要な出費です。
ただし、実際に米を大量消費する実体の無い「投機家」にとっては先物は危険がいっぱい。ましてや上場したばかりのコメに素人が手を出すと大やけどするのがオチでしょう(笑)。
で、今年は震災、原発、そしてこれからの台風などの影響もあり、米の高騰は予想されますが、もしかしたら先物がある程度抑制してくれるかも。ただ、逆に高騰の原因を先物上場だという人も間違いなく出てくるでしょう。
サンデー・モーニングでも投機マネー流入を懸念する一言も忘れてませんでしたが、今年の秋には一転、諸悪の根源は先物って言い出しそうな気がする(笑)。
{a8.net http://books.livedoor.com/item/502947}{a8.net http://books.livedoor.com/item/1930027}
で、この番組の性質上、どうせボロクソに言うだろうなぁ…と思っていましたが、意外にも先物相場に関する説明をきちんと分かりやすく、正確に行なっていました。
それに対して某地方議員(共産党)のブログには米の先物相場上場に対し、かなりの懸念を示したいましたが、その中で投機マネーの流入により米の価格が高騰し、庶民に手が出なくなると煽っていましたが、先物相場を理解していたら(その可能性がまったく無いとは言いませんが)それほど懸念する必要は無いでしょう。
ここでかなり大雑把ですが、先物取引の仕組みを紹介しましょう。以前にも書きましたが、先物取引は価格の高騰とは逆で、安定をもたらすシステムです。「限月」と言う期日にある単位の商品をいくらで売買すると言う契約をする、これが先物取引です。
例えば実際の上場の単位(「枚」って呼びますが)とは違いますし、値段も架空ですが身近な形で。現在、10キロで3,000円だとして、月間に100キロ消費する定食屋があったとすると、米代に月3万円かかります。今時点で来年6月時点での米の値段が分かりませんが、先物相場では3,500円となっていたとします。
まぁ、値上がりも仕方ないか…と、ここで100キロに相当する分の米を「買う」約束をします。予定よりも5,000円高く仕入れる約束をするわけですが、実際の米の値段が意外に安く2,800円だったとすると、実際の仕入れで2万8千円しか払わずにすみます(通常より2,000円儲け)が、先物で7,000円損してしまいます。(ただし、これは何ヶ月も前から予定していた出費なので、計画は立てられます)
では、逆に大高騰してしまい、4,000円となったら?仕入れに1万円多くかかってしまいますが、先物で5,000円儲けるので、損失は5,000円で抑えられます。
結局、ある程度の仕入れ価格を予想でき、計画的な仕入れが出来るのも先物のシステム。多分、大手の外食チェーン店で米の先物市場に反応を示さないところは無いでしょう。前述の例ではどちらにしろ損をしているようなパターンですが、そもそも3,500円で買おうとした時点で値上がりの恐れを感じたからでしょうから、危険回避には必要な出費です。
ただし、実際に米を大量消費する実体の無い「投機家」にとっては先物は危険がいっぱい。ましてや上場したばかりのコメに素人が手を出すと大やけどするのがオチでしょう(笑)。
で、今年は震災、原発、そしてこれからの台風などの影響もあり、米の高騰は予想されますが、もしかしたら先物がある程度抑制してくれるかも。ただ、逆に高騰の原因を先物上場だという人も間違いなく出てくるでしょう。
サンデー・モーニングでも投機マネー流入を懸念する一言も忘れてませんでしたが、今年の秋には一転、諸悪の根源は先物って言い出しそうな気がする(笑)。
{a8.net http://books.livedoor.com/item/502947}{a8.net http://books.livedoor.com/item/1930027}
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