NHK BSP4Kにて『ヒューマニエンス』「“体温” 熱して冷ます生存戦略」が23/11/06(月)に放送された。DMR-ZR1で録画、VPL-VW255で100インチスクリーンに投影、CX-A5100(H)とMX-A5000(H)のDolby Atmos対応7.1.4chスピーカー構成で視聴した。
参考:「“体温” 熱して冷ます生存戦略」
https://www.nhk.jp/p/ts/X4VK5R2LR1/episode/te/ENJ7M3XXNX/
この中で変温動物と恒温動物は細胞内のミトコンドリアの量に違いがあり、恒温動物は代謝を活性化させたことで気温に左右されず活発に活動できる代償として細胞が活性酸素のダメージを受け変温動物より寿命が短くなっているとの説明があった。
哺乳類の深体温は表面体温より高く、この温度が内蔵の代謝を司る酵素の働きが効率的になる温度と高温による細胞のダメージの均衡点との話もあった。逆に精巣は温度が低くないと精子が形成されなくなるので哺乳類の雄は股間に陰嚢をぶら下げて空冷しているという。
話題が話題だけに深堀されない説明だったが、精子形成には34℃位が適温というのは爬虫類が繁殖期を迎える頃の日向ぼっこで維持出来る体温なのかもしれず、この時の進化の仕組がそのまま哺乳類に引き継がれた可能性があるかもしれないと勝手に想像した。
でも同じ恒温動物でも鳥類のオスは股間にぶら下げていないと思い調べて見ると鳥類は高い体温でも精子を作れるよう進化したと言う。確かに股間にぶら下がっていては飛翔するのに空気抵抗が生じバランスを取り難そうだし、大切な臓器を何かとぶつけそうだ。
参考:鳥類の起源としての恐竜と、恐竜の子孫としての鳥類
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjo/67/1/67_7/_pdf/-char/ja
恐竜は今では恒温動物だったのではないか、もしくは巨体のお陰で変温動物だとしても体温を一定に保っていられたと考えられている。恐竜のオスの股間に大きな陰嚢がぶら下がっていたと想像するとイメージが壊れると思ったら、腹腔内にあったという証拠の化石も見つかっているそうだ。さすが鳥類の祖先だ。
同じ哺乳類でも飛翔するコウモリはどうなのかと思ったら鳥類と同じく腹腔内にあるという。これも鳥類と同じ理由で進化したと考えられる。
参考:オットセイの睾丸は太ももにしまわれている! 海の生き物の意外すぎる真実
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1544
哺乳類である海獣は水で冷えるから全て腹腔内かと思ったら鯨・イルカ・アザラシは腹腔内に、オットセイ・アシカは大腿筋肉の中にあると言う。この差は水中生活への適応性進化の違いと説明されている。
下ネタ的な興味から調べて見ると環境適応や生存戦略に関わる生物の進化は本当に興味深い。