23/06/11(日)NHK BS4Kにて『若冲を発掘したアメリカ人』が再放送された。DMR-SCZ2060で録画済みだがこのレコーダーでは5.1chでしか再生出来ない。
今回この番組をDMR-ZR1で録画、VPL-VW255で100インチスクリーンに投影、CX-A5100(H)とMX-A5000(H)のDolby Atmos対応11.1chスピーカー構成で視聴した。22.2ch音声がDolby Atmos 11.1chでどの様に聴こえるか冒頭だけチェックするつもりだったがイマーシヴサラウンド効果が高く最後まで観入ってしまった。
参考:「若冲を発掘したアメリカ人」
https://www4.nhk.or.jp/P5465/3/
番組では、1953年に就職したばかりのジョー氏がNYで初めて若冲の墨絵に出会い、描かれた自然の生命力に一目惚れした。1963年34歳の時若冲ゆかりの京都旅行をしてその時の通訳ガイドが現在の奥様とのことだ。2人で若冲を中心に50年以上掛けて江戸時代の絵画600点以上を集めてきた…というドキュメンタリーだ。
父親が経営する会社に勤めてお金があったから個人コレクターとしてこれだけの点数の美術品を集められた上に1988年には美術館の日本館の建築まで出来たのかと知った。生きたお金の使い方は参考にしたいものだ。
22.2ch音声だから8K収録番組だと思ったらやはりBS8Kで何回も放送されている。BS4K放送でも絵画のアップでは若冲の精密な描写が味わえるので流石8K収録と思える解像感だ。インタビューでジョー氏は88歳と語っていたので2018年収録と思われるがHDR収録でないのは残念だ。
イマーシヴサラウンドは番組開始から効果音が空間に定位し響くという意外性、その後も若冲の絵画が映し出される度、色々な効果音が空間に響くという歌舞伎的な見栄を感じさせる音の配置が楽しい。最近の番組では余り聴かれないフロントからリアに音が抜けると言う22.2chデモぽい演出も味わえる。自然なイマーシヴサラウンドとして波の音やニューヨークの喧騒もあり眼福と耳福になれる59分間だ。
DMR-ZR1のDolby Atmos変換のデモ番組として「メガシティ大発光 空から見た東京夜景」「日本エコー遺産紀行 ゴスペラーズの響歌 〜京都の響き〜」ともども何回も視聴したくなる番組だ。
参考:稀代のコレクター エツコ & ジョー・プライスが若冲にかけた情熱
https://www.tjapan.jp/art/17396489?page=8
東京の出光美術館が若冲コレクションを約190点購入したとのことだから次に展覧会が行われたら必ず行くことにしよう。
参考:伊藤若冲など江戸の絵画収集家、ジョー・プライスさん死去…93歳
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20230419-OYT1T50049/
最後に今回このブログを書くために検索していてジョー氏が今年の4月に亡くなっていたことを知った。ご冥福をお祈りします。