23/05/31(水)ニコニコ動画で「特別展 恐竜図鑑 東京展」のナイトミュージアム生放送を行っていたのに気づき途中から視聴したら「公式恐竜図録」をすぐにでも手に入れたくなり売切れる前にと23/06/01(木)上野の森美術館へ行った。
音声ガイドを無料で楽しむにはスマホとイヤホンが必要だ。私はイヤホンを持って行かなかったので楽しめなかったが解説文の文字画面を読むことは出来た。
平日とはいえ12時前に到着したら空いていてちょっと今後の集客に不安になった。まあお陰で撮影可能の展示物は綺麗に正面から撮影することが出来た。撮影NGのカメラマークが小さく少なすぎて気付き難く誤って撮影するミスを犯しそうになる程だった。不可は10点もない有り難い展示会だ。
初期の恐竜想像図がそのまま巨大なトカゲやワニっぽく微笑ましい。当時の少ない恐竜知識から想像した復元図は想像の余地が多くあり楽しめる。2代目イグアノドンはゴジラのデザイン原形そのものだ。
恐竜絵画ばかりで普通の美術館では見られない作品展となっていて実に楽しい。結構マイナーな恐竜名が数多くあり自分の知識不足を実感させられた。
勿体ないと思うのはそのイラスト作成年はあるがそのモデルとなった恐竜化石がいつ発見され正式名称が認められたかが不明な点だ。モデルとなった化石はあった筈だがこれらのイラストがどの程度学術的に正確か興味が出てくる。
ティラノサウルスvsトリケラトプスというアイコンを決定づけたとされる絵画も見られて満足だ。恐竜巨匠たちのイラストを模倣したイラストが日本に氾濫したと言う説明文を見ると確かに子供の頃にこんな想像図を見た記憶がある。当時の小学校や中学校にあった恐竜図鑑を再び手にして見てみたいと思う展示内容だ。
《トイザウルスの棲む島》が撮影禁止なのは日米の人気キャラの破棄プラスチック玩具を材料にしているからと納得した。確かにこれはIPの塊でヤバイ恐竜だ。どんな有名キャラが破棄されたか見つけるのも一興かもしれない。(^_^;;
じっくり鑑賞しても90分で見終わるが実に満足する内容だ。最後にショップで「公式恐竜図録」とリサとガスパールのコラボイラスト2種のクリアファイルを買って帰った。
「公式恐竜図録」009ページの『原色 前世期の生物』に掲載されていたプラキオサウルスが私の記憶に強く残っているイラストだと分かって嬉しい。また昭和の少年サンデーにも恐竜特集ページがあったそうだ。
帰宅してから我が家にも古い恐竜イラストが無いかと探してみたら3冊見つかった。
1966年1月初版発行 小学館「世界原色百科事典」2巻の「恐竜」の項目にプロントサウルス、タイラノサウルス、イグアノドンのイラストが掲載されていた。現在は「竜盤類」「鳥盤類」と呼ばれているが当時は骨盤により「トカゲ恐竜」「コウモリ恐竜」と呼んでいたらしい。プロントサウルスは雷竜と呼ばれ水陸両用生活をしていたとの解説もある。
1975年12月初版発行 小学館「万有百科大事典 18宇宙地球」の「恐竜」の項目にプロントサウルス、ティラノサウルス、イグアノドン等13匹のイラストと6枚の化石骨格写真が掲載されている。ここでは「竜盤類」「鳥盤類」と記載されており6ページにも渡り解説が行われている。絶滅理由として「停滞期や衰退期には奇形化あるいは逆に単純化や小型化への道を辿る」とある。そう言えば昔絶滅理由の1つとして恐竜が進化の迷路に入り込んだ、という説もあったことを思い出した。
1974年6月初版発行 小学館「万有百科大事典 20動物」の「恐竜」の項目にプラキオサウルス、ティラノサウルス、トリケラトプス等11匹のイラストが掲載され2ページで解説がまとめられている。恐竜絶滅は「気象条件が厳しく寒暖差の著しい自然環境に適応できなかった」ためと記載されている。ディプロトクスとプラキオサウルスは水陸両用生活で頭の上に鼻があったと解釈されていた。
いずれも恐竜考古学の発展の経緯が見られて興味深い。