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2023年06月06日

2016年4月放送『甲鉄城のカバネリ』を視聴した感想は要素盛り込み過ぎて展開が速過ぎ!?

2023年4月のアニメ新番組の放送が始まって2カ月が経過した。今もDMR-BZT9600のUSB外付けHDDの空きを作ろうと標準DRで昔録画したアニメを観て消そうとせっせと消化している。

参考:GATE 自衛隊 彼の地にて 斯く戦えり
 http://www.gate-anime.com/character/index.html 


『GATE 自衛隊 彼の地にて 斯く戦えり (2016年1月放送)』は第18話から最終回まで一気に視聴した。伊丹二等陸尉達の炎龍退治後、帝国ではゾルザル王子によるクーデターが発生し日本国との和睦を画策している帝国貴族シェリーたちに危機が迫る。ついに彼らを救出しようと自衛隊が出動し…というストーリーだ。

ついに自衛隊員柳田が死亡か…と思ったら刺客デリラと恋仲になるし相変わらず主人公補正が強力だ。ただ話の中では第1話で帝国の捕虜となった日本国民の男性一人は奴隷にされ鉱山工事中に事故死したという報告はあった。

伊丹二等陸尉の活躍もありクーデターは失敗し王子とテューレ一味は逃亡し一応のハッピーエンドとなった。悪役を退治して気分スッキリという展開にならなかったのはある意味リアルではあるが爽快感はない。

伊丹二等陸尉を囲む3人のヒロイン、テュカ、レレイ、ロゥリィのタイプは見事に異なり魅力的で物語に花を添えてくれる。続きが気になるのだがアニメ3期は「マダー」なのだろうか?

参考:甲鉄城のカバネリ
 https://kabaneri.com/tv/introduction/ 


続いて『甲鉄城のカバネリ (2016年4月放送)』を視聴した。オリジナルアニメで美樹本晴彦の魅力的なキャラに素晴らしい作画と美麗なCGで面白いのだが『進撃の巨人』の大ヒットを見て企画を立ち上げたと思われる世界感が「おしい」という感想になる。

江戸時代から近代になった日ノ本国にカバネ化の病が発生し人間は駅と呼ばれる城壁に囲まれた城内で生活していた。それら各駅間を装甲蒸気機関車が走り物資を輸送する。妹をカバネに殺された生駒は蒸気鍛冶の仕事をしながら対カバネ筒を開発していた。機関車事故から生駒が住む城内にカバネ達が流れ込み…と物語が始まる。

アニメのクオリティは高いのに中世欧州に出現する巨人が近代江戸に出るゾンビに変わっただけに見える。一般避難民を汽車に乗せてのカバネ戦闘はガンダムのホワイトベースかマクロスのマクロス艦に思えてしまう。

1匹のカバネがコアになりカバネ達が巨大なカバネになり城の大門を破壊する展開はもう進撃の超大型巨人の役割そのものだ。アニメを観過ぎると既視感に襲われ素直に楽しめないのは不幸な病だとは言えこの展開は残念だ。

カバネに噛まれるとすぐにウイルスが全身に感染しカバネ化するという設定だが、生駒は自ら脳への感染を防ぎ肉体は不死のカバネリとなる。この為カバネに噛まれても問題ないと言う設定はカバネの怖さを薄めカバネの大群だけのモブ敵に成り下がってしまう。

もう1人のカバネリ無名も戦闘力は高いが一定時間活動すると眠気に襲われると言う弱点設定がありながら後半には活かされていない。

味方の武士たちもカバネの血に魅かれるといった性質を利用せずひたすら鉄砲を撃つだけと戦術がないのでアクションを見せるだけの単調な戦闘になっている。お陰で一般民衆があっさり犠牲になり大勢が死に過ぎる。

後半には無名をカバネリとしながら彼女から兄さまと慕われている将軍の第一子美馬が登場する。彼は自分を戦場で見捨てた父に復讐を誓い、画策して次々と駅をカバネ達に陥落させついに本陣まで乗り込む展開となる。

何故父が息子を見捨てたのかと言う理由は美馬の「父は臆病者」という台詞だけで説明され復讐劇の動機として弱いと感じる。彼もカバネリ化しているようだがカバネウイルスの解析がそこまで出来ているのであれば生身の人間を武士として動員する必要は無いだろう。

OPアニメもCGで美麗かつ格好良く仕上がっている。楽曲の頭に生駒の台詞「俺はカバネリだ!」が入っているのは赤胴鈴之助のOPを思い出す。

『キングダム』の様にもっと攻城戦を丁寧に描き生駒達の装甲蒸気機関車が無事次の駅に到着し一般避難民を送り届けると言った話だけでも十分面白い作品になったと思える。多くの要素を盛り込み過ぎてテンポ良く話を進めるのに注力しているのが「もったいない」オリジナル作品だ。
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バンブーヤン
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