資本主義に競争はつきもの。
と同時にオーナーのエゴが暴走する
リスクを秘めています。
今回は、警備員時代あったことを
回想し、あまりお勧めできない
警備会社について語ります。
今回言う、お勧めできない警備会社とは
何か。ライバル会社の看板物件を奪う会社。
地場警備業者は、交通も施設も物件を
取ったり取られたりでしのぎを削って
いるものですが
ライバル会社の看板物件(特に施設)を
強引に奪ってしまうとどうなるか。
当然取られた方は激怒します。
この「相手を本気で怒らす」のは
限度を知らない、エゴの暴走です。
人間関係でも、法人であっても
相手を本気で怒らすとどうなるか。
必ず、報復を生みます。自分の会社の
看板物件を取られる。やったように
やり返される。
または敵対関係にある警備会社同士で
結託して、包囲網を敷かれ屈辱的な形で
施設物件を撤退せざるを得なくなる。
過去、僕の勤めた警備会社で
他社の看板施設を安く取った事が
ありました。奇襲に近かった。
市の施設でしたが、当時は落札すれば
4年間随意契約で行けるはずでした。
ところが、年度末の市議会で政治的な
横やりが入り、1年で再度入札に。
幸いにして落札できましたが、数年後
またもや政治的な横やりが入ります。
1回落札した業者は、次回の入札に
入れない。同じ土俵に上げてもらえない。
そうなると、別会社を作って入札する
しかありません。
入札にはランク制限があり、Aランク
規模の業者しか入れない。
そうなると別会社を大きくする必要がある。
落札に失敗すれば投資が無駄になります。
かくして別会社で臨んだ入札は負け、
大きな赤字と共に、撤退する事に。
あとで聞いた話ですが、入札用に作った
別会社は、3位だった。
すなわち、落札した会社が辞退する事に
なっても、2位の会社が繰り上がる。
二段構えになっているあたり、包囲網を
敷かれたに違いありません。
こんな闘争をやっていると、現場で働く
隊員にしわ寄せが行きます。
入札で安く取ろうとして、値段を
下げれば現場隊員の待遇に跳ね返る。
不毛な叩き合いは、お互いの首を
締め合うだけでなく、現場隊員まで
不幸になってしまいます。
ある程度住み分けて、不毛な闘争や
消耗を避ける知恵が、会社も隊員も
不幸にならない鍵のようです。
オーナーのエゴで、相手を本気で
怒らせると、末端の隊員まで不幸に
する羽目になる。
そして報復を受け、会社を大きくした
以上のダメージをカウンターでくらい、
有為な隊員が辞めていく。
中国古典「書経」の一節で
「人を弄べば徳を失う、物を弄べば
志を失う」
戦国武将立花道雪が、主君大友宗麟を
諫めた言葉として有名です。
末端の隊員だって生活がかかっている。
それをオーナーのエゴ暴走で根底から
揺らぐとどうなるか。
人が集まらなくなってしまいます。
徳を損なったからです。
地元で分不相応な版図拡大をして、
その後伸びていった警備会社を
知りません。
敵の本丸を攻略して、勝ったつもりに
なると、自分の本丸を取られてしまう。
取り返そうとしても、有為な隊員が
去り、人を揃えられない。
このような会社を見分ける方法みたいな
ものはないでしょうか。
私見ですが、勤続年数の長い隊員が
多い。使えない隊員は除きます。
隊員の入れ替わりの激しい会社は
それだけ、経営が荒いということで
しょうね。
相手の逆鱗に触れ、本気で怒らせて
しまう勝ちは、禍根が残るもの。
どうしても攻略したければ、相手が
ボロを出して、自滅して行くところに
乗じる。
地元の商業施設を警備していた
中堅警備会社が変えられたという
話を聞きました。
聞けば、隊長が問題人物であったとの
こと。何かやらかしたに違いない。
次に取った会社は、棚ぼたものでしたが
受け皿に足る、隊員を用意できた。
末端の隊員を軽視しない、徳を失わない
経営が、棚ぼたの幸運をゲットできるの
です。
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