警備でもそうですが、部下に朝礼
等で出す指示について、具体的に
指示ができれば成果が上がります。
例えば、施設警備での出入管理。
着実にチェックを行う、といった
ベタな指示があります。
もちろん、IDカードや運転免許証
などとリストを照合するに決まって
います。
身分証とリストを照合し、合って
いればそれでOKなのでしょうか。
ここに落とし穴があります。
顔写真付きの身分証明書で出入管理を
行うときは、必ず相手の顔を見ること。
これが徹底できている警備員は少ない。
相手の顔を見ることで、相手や周囲に
着実な出入管理をやっているな、と
見せる警備ができます。
小さなことかもしれませんが、施設警備
では差がつくポイントです。
自分が責任者やクライアント側に
なったら、どれだけ具体的にアクション
を落とし込めたかで成果が決まります。
注意する、気に掛ける、集中するなど
ただ指示を出すだけなら誰にもできます。
そのアクションをすることで、どう
いったメリットがあるのか。
または、どういったデメリットを回避
できるのか。
そこまで落とし込んだ指示を行えば、
貴方のリーダーとしての価値は上がる
でしょう。
今は少なくなっていると思いますが、
体育会系の責任者で、精神論または
それに近い指示をしてくる人もいます。
「気を引き締めて」「集中しよう」
酷いのになると、体を張れみたいな
指示をする人もいないではない。
そこまでいかなくても、着実に
チェックを行うという事に対して
具体的なアクションは何か。
そこまで落としこんだのが、前出の
相手の顔を見ろという事なのです。
もう一つ、警備では自分たちが落ち度
のない仕事をしているだけでは不十分。
それを周囲に示さなければいけない。
それが「見せる警備」です。
出入管理で相手の顔を見るというのは、
相手と周囲に着実にチェックしてますよ
というのを示すアクションに他なりません。
警備は安心を売る仕事なのです。周囲に
安心感を与える所作も必要なのです。
責任者がどれだけ具体的なアクションを
指示できるか。これが指導力のバロ
メーターになりそうです。
逆に貴方が部下なら、責任者にその行為
をする意味は何ですか、と質問するのも
GOOD。
理詰めで説明できれば合格でしょう。
警備における行動は、危機管理に
基づいています。
それも未然に防ぐことが主たるもの。
もし事が起きても、被害を最小限にする
行動が求められます。
警備以外の仕事を志すのであっても、
未然に防ぐ危機意識や、それを実現する
ためのアクションを考えるのは有益です。
もっと言えば、上記を通過点にして
よりよい仕事に就くためのステップ
ボードにしてもいい。
警備経験者ならではの味を出すことが
できれば、転職活動でも有利になる。
但し行先を吟味するのは必要です。
「千丈の堤も蟻の一穴より崩れる」
(中国古典・韓非子)こんな考えを
持つ職場とは相性がいいでしょう。
最後に、危機管理と言いましたが
責任者の器を知るのに徳を見るという
方法もあります。
徳と言えば漠然としていますが、
この人が責任者の日は対して大きな
事は起こらない。
または起こっても、被害が拡大しない。
別の人が責任者をした日には、面倒な
事案が起こる。能力的には差がなくても。
これは徳の差ではないか、とこの年に
なって思うようになりました。
徳というものは、生まれ持ったもの
かもしれませんが、これまでの生き様
が反映されたものとも言えます。
中国古典・書経に「人を弄べば徳を
失う、物を弄べば志を失う」という
一節があります。
同じような能力でも、結果が違うのは
徳の差ではないか。これからは徳という
要素が重要視されるかもしれません。
危機管理のために、具体的な
アクションを指示できて、かつ
徳もある。
そんな人がこれからの時代、リーダーに
相応しい人になっていくのでしょう。
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