今回は僕が警備時代、現任教育の時に
講師である元刑事さんから聞いた
話から。
昂じて、警備の礼式の話になって
いきます。
坂本龍馬暗殺事件についてです。
本能寺の変と共に、黒幕が誰なのか
いまだに議論の種ですね。
元刑事さんは、一説としながらも
こんな風に龍馬はやられたのでは
ないか、という話をしました。
武士同士、向かい合って話をする時に
は刀を自分の右側か、後ろに置く。
これは「私はあなたを斬りませんよ」
という意思表示であるのです。
ところが、龍馬がやられた時は
相手は自分の左側に刀を置いており、
居合で斬りつけられた。
気付かなかったのは、武士として
うかつだったのでしょう。龍馬ファン
にとっては耳の痛い話ですね。
ここで注目したいのは、武器を持つ
(扱う)手は通常右手です。
敬礼では、右手を挙手します。
私はあなたを攻撃しませんよと
いう、意思表示でもあり。
左利きが多数派なら、左手になって
いたでしょう。
ちなみに挙手の敬礼のルーツは
中世の騎士が、王侯貴族に謁見する
際、鎧のバイザーを上げるしぐさ。
顔を見せることで、相手に安心感を
与えるアクションでしょう。
このように、権限はないけれど権威
ある制服を着て行う、警備の礼式は
大事にすれば、評価は上がります。
逆に粗末にすれば、龍馬のように
命に係わるとまでは言わないけれど、
評価が下がる可能性大です。
形だけになっていては意味がない。
そういう人もいるでしょう。
しかし、警備では服装や礼式など
まず形が大事なのです。中身は
その次。
ベストなのは、朝礼時などに勤務する
隊員同士でチェックし合うようにする。
そして隊長や責任者が、なぜそれを
しなければいけないのか、理詰めで
説明できること。
中身はともかく、隊員が形を整えている
警備は、つけ入るスキがないと周りに
思わせる、パフォーマンスになります。
もっと言えば、見せる警備としての
価値を高めることになるのです。
たかが形、されど形ですね。
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