ローテクとは「ローテクノロジー」の
略で旧態依然としたシステムで業務を
遂行することです。
今回は、ローテクの現場でやってきた
事も無駄じゃない、という話をします。
カテゴリ「施設警備〜市役所葛藤編」で
僕は始めて施設警備に従事しました。
当時は昭和の名残を残すシステムで、
出入管理簿は全て手書き。守衛室の
扉は休日もオートロックを解除。
守衛室には僕ら警備員の他に、市役所
OBの嘱託守衛も一人います。彼らの
経験に依存する部分もあったのです。
出入管理簿に入る時は書いても、帰る時
は書かずに行く職員も。それだけ休日出勤
する職員が多かった。
入庁理由に「忘れもの」を取りに行くと
言うものが多かった。これは業務と書くと
残業と思われて人事上面倒になるためか。
これは当時、公務員のブラック労働が
可視化されていなかったためでしょう。
予算がないから残業代がつけられない。
今その市役所は職員の出退勤はカード
&リーダーを使うようになりました。
出入管理は楽になったに違いない。
将来的には顔認証システムに発展して
行くのでしょう。
警備含む、守衛室は楽になった。
ただ、デメリットもなくはない。
以前の手書き出入管理だと、職員との
コミュニケーションが生まれます。
デジタルよりアナログが有利な場面。
職員や馴染みの深い来庁者(出入業者)
と、face to face でコミュニケーション
できる。
たわいもない世間話の中で、市役所内
で起こっている事などを垣間見ること
ができます。
もちろんこのような現場は、訪問者が
一定数に限られていることが条件です。
大きなオフィスビルには不適。
SNSで、出入管理を手書きではなくID
カードで行い、駅の改札のようになった
というものがありました。
カテゴリ「施設警備3〜ブラック企業編」
のB社がまさにそうでした。
外資系保険会社ビルを警備していたB社。
最初に来た時は、市役所との違いに驚いた
ものです。
随所にある監視カメラ。ドアにセンサーが
付き、開閉状況をパソコンでモニター。
これらを防災センターで集中管理。
ぶっちゃけ楽でした。一見さんや出入
業者に対しては手書きで出入管理を行い、
ビジターカードを発行。
その反面、五感を用いて警戒を行うと
いう、警備上の基本が薄れる隊員も
いたのです。
機械に頼りすぎて、緊張感のない巡回
を行ったりしていました。
もっとハイテクがあれば楽なのに、と
思って転職を志す警備員もいるでしょう。
それも悪くはありませんが、警備の基本
である、五感を用いて警戒する。これを
磨く事を忘れちゃいけない。
上記カテゴリB社で、ある時監視カメラが
1台、水漏れで故障したことがありました。
警備日誌には「巡回を強化して対応」と
だけ書いてありましたが、何に留意して
巡回を強化したのか。
クライアント側からはツッコミは無かった
ようです、幸いにも。
これは日常の巡回業務の中で、何をテーマ
に巡回しているか、これが問われます。
出入管理にしても然りで、機器の故障や
サイバー攻撃で、システムはダウンする
リスクを含みます。
そうなると、旧態依然とした手書きで行う
しかない。そんな時、かつてやって来た
非効率な経験が役に立つ。
非常時の対応で、警備員の真価が問われ
ます。普段機械に頼り、問題意識の希薄な
警備員が、対処できるでしょうか。
記憶媒体がこれだけ進化しても、ビデオ
テープがまだ残っています。旧態依然と
した業務にも意味があります。
ハイテクで楽な現場であるほど、機器が
故障した時の対応や、対処方法に詳しく
なる必要があるのです。
どんなに機器が進化しても、警備をする
のは人間。それも人間の五感が頼りです。
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ハイテク機器を使いこなし、かつ五感を
用いて警戒する事を怠らない警備員が、
今後重宝されていくことでしょう。
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