今回は、僕がカテゴリ「施設警備2〜市役所
迷走編」でおこったエピソードから。
過去記事「痴話ケンカはやめてくれ(前・
後編)」が元になっています。
責任者としての判断は結果が全て、という
シビアさを感じた事案でした。
名ばかりの副隊長に祭り上げられ、
面白くない日々でしたが存在感を魅せる事案が
起こりました。市役所6年目夏の事です。
その日はI隊長が休み。当然副隊長である僕が
責任者となります。
戸籍受付係で義理の父親とその息子が
険悪になっていました。どうやら
離婚問題で揉めているようです。
二人は長椅子で対峙中。息子は携帯電話で物騒な
言葉を吐いていました。それを聞いた来庁者が
怖がってなんとかできないかと相談されました。
しかし、事を起こさなければ我々は手が
出せません。10時頃から臨時措置として
巡回者をその親子の近くに配置しました。
親子は険悪なまま、時間は過ぎ午後に
なろうとしていました。
ちょっかいを出すのが好きなI隊長が
(市役所の近くに家がある)現場を
見に来て、警戒解除を勧める。
これには迷いました。臨時体制で巡回を
犠牲にしているとはいえ・・・
そして僕は14時を以って臨時警戒体制を
解除、通常業務に戻すと指示。
13時半頃、事は起こりました。息子が父親を
床に押し倒し馬乗りになり拳で殴打を始めました。
「やめて下さい!」
元陸上自衛隊W隊員が飛びかかる。
他の隊員や職員で息子(180pはあり
ラグビーをやっていたような体格)を
取り押さえ警察に引き渡しました。
けが人が出なかったのは奇跡的でした。
しばらくして、警察に連行された息子が
市役所関係者に謝りに来ました。
殴られた父親が被害届を出さなかった
ようです。
この事案で最大の功労者は、元自衛隊員
であるW隊員です。彼の身体能力が
無ければ、取り押さえるのは難しい。
暴行事案が始まった第一発見者なので、
一人で対峙した訳です。これでケガを
せず対処できたのは、彼ならでは。
たまたま彼が臨時巡回のポストに居た、
タイミングも勝因の一つでした。
ただ僭越ながらその時現場責任者として
指揮を取っていた、僕も結果オーライ
でした。
もしけが人がでたら、いやもっと深刻な
事になっていたら・・・後から妄想が
モクモクと湧いてきます。
無事で済んだ結果とは裏腹に、起こった
事に対して結果責任を負う立場の重さを
感じた者です。
どれだけ僕が運に恵まれていたか。当時
僕は臨時巡回体制の開始/終了を決める
権限しかありません。
臨時巡回体制をあと30分早く解除して
いたら、悲惨な事になったでしょう。
責任者というポジションは警備でなく
ても楽なものではありません。
警備においては、お客様の生命と
財産を守る、安心を売る仕事です。
経験に基づく判断こそが、責任者に
とっての武器と言えます。特に施設
警備は経験値が重要。
結論として、警備であっても責任者を
任されるのは、能力があるから。
もう少し詳しく言えば、責任者として
成長する能力を見込まれた、という
ことなのです。
組織の都合でなった、名ばかりの責任者と
腐らないで、真面目に従事しましょう。
通常業務の小さな判断が、大きな事案に
おいて、的確な判断をするゆりかごに
なります。
リーダーシップ経験のない人ほど、
無責任に批判ばかりするもの。
彼らは要領良く立ち回っても、所詮
1.5流で終わる。少なくとも警備を
突き抜けることはできない。
そう、警備での責任者経験は
警備業界を突き抜ける大きな武器なの
です。
警備以外の仕事に就く際も、
武器になるでしょう。
紙一重の判断をしてきたという経験が、
キャリアに箔を付けます。
逆に言えば。こいつは警備員だからと
いって、舐められない。
要領良く立ち回って、泥をかぶらずに
来た人には、到達できない境地です。
【ファンケル】通販限定!4週間分でお試し1,000円!
↑詳細はクリック
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image