僕が警備員を辞めた理由

コロナ禍で振り回された２０２１年も
暮れようとしています。本ブログに
お付き合い頂きありがとうございます。



まず最初に、元公警備員とは何でしょう？
元「公安系公務員」という意味です。



すなわち、警察や自衛隊などから警備員に
なった隊員を言います。



以前ヒットしたドラマ「炎の警備隊長〜
五十嵐杜夫」は元消防官ですが、僕の
中では元公と観ています。



さてこの元公警備員さんたち、現場で
どういった評価をされていたのか。
本記事ではこれを見ていきます。



まず、自衛隊出身の元公警備員さん。
カテゴリ「プロローグ〜交通誘導警備編」
でお世話になったＷさん。



陸自出身の彼は優秀なパフォーマンスで、
警備員が相次いで変えられる、厳しい現場
監督の下でも活躍していました。



交通誘導警備、いや警備従事の考え方を
彼から学んだのです。



指導においては「警備は頭だ、頭を使え」
が」口癖でした。



どんな情報から、どう判断するか。例えば
このバスは何番系統だから、まっすぐ行く。



こういった状況判断の基準を、
逐一理詰めで説明したのです。



警備、特に交通誘導警備で頭を使うなんて。
実際に頭を使った警備をすれば、抜きんでる
ことができるのです。



逆を言えば、その他の隊員はいかに頭を
使わないで従事しているか。



彼は、僕が警備の仕事で抜きんでるコツを
伝授してくれたのです。その後就いた施設
警備の仕事で評価されたのも、そのおかげ。



しかし彼は僕が施設警備に異動する、少し
前に退職してしまいました。



理由を聞くと、ある駐車場警備の現場で
詰所で囲碁ばかり指して遊んでいたらしい。



現場のWさんを知る僕としては、信じ難い
話でした。しかし、社長を激怒させた
らしく、嘘ではないようです。



もう一人の自衛隊出身は、カテゴリ
「施設警備２〜市役所迷走編」で部下で
あった隊員。陸自普通科連隊では陸士長。



前回の記事「紙一重の判断」で紹介
したように、自分より１回りは大きい
暴漢を、実質１人で取り押さえ。



彼は抜群の身体能力を持ち、（自衛隊員
としては並みかもしれませんが）普通科
といっても、全然普通ではなかった。



ただ彼は、電話応対が苦手で、市役所
管財課長が呼び出される程のクレームを
招いた事もありました。



彼は今どうしているのか知りませんが、
その身体能力を活かし１号（施設警備）
よりも、４号（身辺警護）向きか。



業界通の知人によると、自衛隊から
警備に来る人は、志願したのでなければ
職能力はあまり高くないそうです。



職能力が高い人は、警備以外の仕事に
行ってしまう。職能力の基準は何ぞや
と、問いたくなるものですが・・・



一方、警察官出身者は一人知っています。
地元の商業施設警備で、副隊長をやって
います。



彼はまともな警備員です。しかし僕が
聞く限りでは、彼以外の警察官出身
警備員の評判はよろしくない。



ある施設警備で、大した仕事ではないと
高を括り、仕事を覚えようとせず去って
いった人。



交通誘導警備で、業者や通行人から
クレームまみれになってクビになった
人もいたそうです。



こうしてみると、元公警備員の評価は
凄く裁けるか、使えないかの両極端に
なってきます。



使えない人は、ぶっちゃけ警備の仕事を
見下している。



虚心坦懐（先入観を捨てて謙虚に臨む）な
姿勢がなければ、どんな仕事も上達しない。



これは元公であろうと、そうでなかろうと
同じです。



ただ元公であったという過去のプライドを
捨てて、初心で臨めるかがポイントか。



警備員は元公より下の仕事だ、という偏見
がそうさせているのかも知れません。



あと最後に、警察を勤め上げて警備会社
幹部になる場合もあります。



多くは用心棒として雇用され、経営陣と
して従事するケースでしょう。



カテゴリ「エピローグ〜さらば警備業界編」
のD社部長は少し違いました。



幹部ながら現場の人事に介入してきたの
です。だから肩書が部長だったのか。



警備は警察の延長ではなく、似て非なる
もの。これを部長は理解していません
でした。



退職者が相次いで、部長は志半ばでD社を
去りました。元々そういう契約（約３年）
だったのかもしれません。



変なプライドを捨てて、一から学ぼうとする
姿勢が、活躍する元公警備員の共通項ですね。

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