2021年も本ブログにお付き合いいただき
ありがとうございました。今年最後の
記事をUPします。
皆さんは、誇りをもって業務に従事されて
いると思います。これが本当に真っ当な
労働対価なのか、というのが今回のテーマ。
と言うのは、例えば公務職場では正規→
非正規→委託業者へと、業務がシフト
していきます。民間でも同じでしょう。
この非正規や、委託業者に責任をシフト
していく「基幹化」がどれだけリスキー
なものなのか。
かつて僕が従事していた、市役所も
戸籍受付を業者でも可能にしたことに
よって、守衛室は警備員だけに。
かつては、非正規職員である守衛職が
いて、戸籍受付を行っていましたが、
警備業者で事足りるようになりました。
このケースは、デメリットよりもメリット
が大きかったように思います。
というのは同じ守衛室で立場の違う人間が
勤務すると、いろんな摩擦が起きます。
休憩や仮眠時間も、クライアント側との
調整がつけば、守衛に気を使うことなく
運用できるでしょう。
これは、委託業者とはいえ市役所内で、
かつ、職員の監視下で行われる業務で
あり、合格点の品質を提供できれば良い。
すなわち、業者側で好き勝手できない
クライアント側の目が光っている、と
いう基準をクリアすればいい訳です。
これが、クライアント側の目が届かない
委託だとどうなるか。
過去記事「ボロボロの民間委託」で紹介
したようになっていく。
これまでの公務職場は、公人としての
権限の縛りがあり、非正規や委託業者には
させられない、というしきたりがあり。
これが規制緩和よろしく撤廃されていくと、
委託業者であっても可能になっていく訳です。
上記の市役所のように。
警備だと警備業法という縛りがありますが、
これもご都合的な運用で、グレーゾーン
でのせめぎ合いになるか。
いすれにせよ、非正規や委託業者の責任や
負荷増は避けられない情勢にあるようです。
従来は、現場で働く非正規や委託業者の
「誇り」によって業務は回っていました。
委託業者でありながら公務職場の顔として、
職員の立場で振る舞ってくれと、要請された
ことがあります。
これはかつて僕が市役所警備に就いた時に、
クライアント側である管財課からの言葉。
もちろん警備員としての職責を全うする
義務はあります。
しかし、年収200万のワーキングプアに
職員と同じ職責を求めるのか。
市役所の警備は、かつて正規職員が行って
いました。それが非正規→委託業者に。
当時警備員の収入は、正規職員の半分で
非正規職員の2/3程度。コストダウンには
貢献しているのでしょう。
そういった事情を知る、元大手警備会社の
OBさんから「もっと給料を上げるべき」
との意見を個人的にいただきました。
この手の貧困問題は、マスコミがもっと
突っ込まなければいけない。
マスコミは公務職場を叩くのは得意でも、
そこで働く人間の貧困にはフォーカス
を当てようとはしないものです(怒)
これは確実に社会の衰退につながるもの
なのに、行政サービスの低下が大衆に
対し形になってこないと分からないのか。
これだけ貧困にあえぎながら、辛うじて
行政サービスを維持できているのは、現場
で働く人間の誇りがあるから。
業務に穴はあけられない、という必死の
想いで従事しているのです。
ただその誇りも無限ではありません。
あまりにも割の合わない労働になって
行けば、離脱していくでしょう。
これが社会問題化しているのが、保育士
さんの一斉退職です。報道されています。
責任に見合った待遇でない理不尽さが、
一気に表面化したケースです。
こうなると、一番困るのは経営側では
ありません。顧客である子供たちとその
親御さんです。
立場の弱い方に仕事の負荷を押し付け、
かつ待遇を絞りまくる。一斉退職は
当然の帰結と観ます。
今後同様な事が、別の業種で起きてくる
でしょう。声を挙げても届かないなら、
行動で示すのが、日本人の切り札です。
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