僕が警備員を辞めた理由

カテゴリ「施設警備３〜ブラック企業編」の
B社時代起こった事を元に、今回は警備から
見た、組織の在り方についての考察です。



まずは以前の記事「問題児副隊長」で、
居眠りばかりしている元副隊長の話から。



彼は副隊長を降ろされ平隊員になって
いましたが、勤務態度は相変わらずで
所かまわず居眠りｚｚｚ



業を煮やした隊長は、元副隊長にクビだと
叫び、引導を渡すがよろしく所長の所に
引っ立てます。



ちなみに所長には人事権はありません。
人事権があるのは、所長の上司である
支店長で、支店は地元にはありません。



元副隊長は、これを知ってか開き直ったかの
ように、所長の前でこう言いました。



「自分がいつ寝たんですか」



証拠がない、と言わんばかり。それに対して
所長は、じゃあ寝ている現場を携帯の動画で
撮れ、と激昂。



すると隊長が変な事を言い出しました。動画
一本で他人の人生変わるなんて、侘しいよね。



隊長は数か月後、２人の隊員のクビを言い渡し
ます。元副隊長を庇うような発言は何だった？



回想するに、所長も隊長も元副隊長をクビに
するつもりはさらさらなかった。



自分たちの「お気持ち」を損ねるとクビに
するぞ、という恫喝を込めた茶番劇だった
のか。



結局、元副隊長は警備隊が入札に負け、撤退
するまで居座りました。



彼は設備屋出身であり、設備関係の知識を
買われ入社したようです。B社は警備のみ
ならず、設備管理の落札も狙っていました。



所長・隊長にしてみれば、クライアント側から
苦情がこなければ、大したことないさといった
認識だったのでしょう。



上記の様な茶番劇を通じて何をしたいのか。
部下の支配が目的、と観ます。



クビをちらつかせ、苛めよろしくターゲット
を設定する。これをやると隊員同士のあら捜し
を誘発します。



自分が生き残る為に、生け贄が必要と考える
ようになる。個人または派閥同士で潰し合い
に発展します。



こうやっておけば、所長や隊長は自分への
攻撃の矛先をかわすことができます。隊員を
権力闘争で消耗させる。



僕は当時、この茶番劇の構図に気づかず、
ただ警備向上に勤しむ日々でした。
なんと浅はかだったことでしょうか。



所長や隊長にしてみれば、自分の美味しい
立場をキープできれば、警備向上なんて
どうでもよかったのです。



どうでもいいというのは言い過ぎでも、
やってますというポーズ程度。これに僕は
まんまと利用されていた。



この手の茶番劇に対しては、可能なら
あまり関わらず距離を置くか、または
別の職場を捜すのが生産的です。



といっても、後になって茶番劇と気づくことも
あるでしょう。そこで見抜く方法を参考までに
に紹介します。



結論を言えば、組織は相似形であると言う事。



この場合の組織は、ある程度大きなものが
前提です。一族経営の地場中小警備会社は
該当しません。



本社があり、支店は複数あって人事権を持つ
支店長がいる。B社は全国規模のビル管理会社
で、地域ブロック毎に支店がありました。



そこで起こっている事を観察する。B社では
支店長クラスが、ボロボロ離職して頻繁に
交代していました。



これはトップが責任を取らない事に他なり
ません。このスタンスは末端にも色濃く
出てきます。



恫喝で部下を黙らせる。思考停止させる。
権力闘争を演出して消耗させるといった
管理ではなく「支配」を行います。



思考停止したまま生き残れるなら、社畜と
割り切るのも一つの生き方です。だけれども
そんな組織は長く続かない、B社のように。



僕はB社で真剣勝負をして、ボロボロになり
２年で辞めましたが、楽をして最後まで
生き残るに値しない職場であったと言えます。



責任ある立場を放棄して、平隊員で最後まで
残っても、警備業界脱出のための「気づき」を
得られなかったに違いありません。

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