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2020年07月14日

「一生懸命」が免罪符?

カテゴリ「施設警備〜市役所葛藤編」の
頃の話です。



入札で奇襲攻撃を成功したA社。前業者の
牙城であった市役所を占拠。



ところが施設警備の経験者がほとんどいない。
寄せ集めの素人集団で、見切り発車。



これで苦情が来ないわけがありません。
苦情の嵐はA社にとっても想定外であった
ようで、毎日のように呼び出される上司。



最初の1年間は、ミスをする度に
クライアント側である市役所管財課から
「警備会社を変えるぞ」と言われ続け。



そんな中で徒手空拳、痛い目に遭いながら
手探りで警備隊は形になっていきました。



どうやら管財課の評価基準は「一生懸命
やっている」ことであった模様。



レベルの低い話であったと、今では思うの
ですが、最初からやるべき事をきっちり
こなせば、こうはならなかった。



見られる基準は、勤務態度やせわしなく
警備が動いているという様。もちろん、
警備にはパフォーマンスの一面もあります。



管財課がけしかけて、警備がせわしなく
動いている。この有様がミスが多い警備隊
の免罪符になっていたようです。



最初警備の質は低くても、管財課が指導して
形にしたのであれば、対外的にも角が立たず
市役所内でも評価されるでしょう。



市幹部など、力のある人の前での粗相さえ
気を付ければ致命傷にならない、これが
市役所警備の実態だったようです。



これを鑑みるに、自分には知識も経験も
ないならば、一所懸命にやる姿をアピール
するのも一つの方法でしょう。



ただそれで、ある程度の評価を得たら知識
や経験で見せる(魅せる)方向へ転換して
欲しい。



というのは、警備業界は体育会系の世界で
精神論がまかり通る事が多く、理詰めで
納得するような指導をする人が少ない。



これをしなければいけない意義、理由、
経緯。これを理詰めで説明できる指導者が
優秀な指導者です。



それともう一つ、一所懸命を絡めとる、
許し難い搾取する人間も業界にいます。



カテゴリ「施設警備3〜ブラック企業編」
のB社がまさにそうでした。



やればやるほど、報われるどころか負荷が
増えるアリ地獄。これなら適当にサボって
体制側に文句を言ってる方がマシです。



結論として、一所懸命やるのは最初だけ。
もっと言えば、一所懸命さは入口のみ有効
となる武器という事です。



その後は、知識や経験を基にしたやるべき
ことを淡々とこなす隊員が評価されます。



一生懸命はここ一番の時にとっておいて、
警備マニュアルを遵守した業務を行う
警備員が安心を売る事ができるでしょう。

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かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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