生き残り術を紹介します。
彼の戦略は「現場に付く」もので警備会社が
入札で変わっても、移籍して残るもの。
新しく取った警備会社が別の物件を落札した
場合は、そこへ応援に行き経験値を積む。
こうやってあの施設できます、この施設経験が
ありますといったように、懐を深くしていく。
こうすれば逆のケース、入札で元居た会社が
取り返しても、経験値を持って仕事の間口を
拡げた状態で帰ってくれば、会社に取っても
メリットがあります。
彼は交通誘導検定２級のみ持っています。
年齢的に年金受給まであと１０年くらいか、
現場の一兵卒として警備員を貫くようです。
そして重要なアイテム、軽ですが車所有です。
これは地方ではこの上ない武器となります。
機動力を活かして、遠くの現場にも行ける。
使う側に取ってもメリット満載です。
警備で使いにくいのは、制限のある隊員。
地方で車やバイクを持たず行ける現場が狭い
とか、何曜日がシフト入れられないとか。
時間と空間の制約がなければないほど、
会社にとっての貢献度が違ってきます。
とはいえ、都合のいい隊員にならない
彼の立ち回りはうまいものです。
そしてもう一つ推測ですが、今の現場が
入札で元居た警備会社に取られた時の
彼の戦略についてです。
入札結果が出れば一旦辞表を出します。
恐らく結果が出てから、次の警備会社に
交代するまで一か月半くらいはあるはず。
ハローワークに離職の手続きをして、
元居た警備会社に入社の根回しをします。
再就職手当をもらうには、時間的な条件
もあるので素早く動く必要があるのですが、
次の仕事がほぼ内定状態で動くのは心強い。
詳しいことは、厚労省HPを参照願います。
これとは別に、再就職後の賃金が離職前の
賃金より低い場合は就業促進定着手当が
受けられます。
前出の彼は障がい者手帳も持っているので
さらに条件が有利になるメリットもあり。
こうやって制度も利用して、生き抜いて
いこうとする戦略です。この手の知恵は
普通学校教育で教えません。
しかし社会に出てから必要な知恵として
必須です。行政のサポートを上手に利用
できないと取り返しのつかない貧困に
追い込まれたりします。
経験値＆機動力、そして行政のサポート
を利用する知恵。
出世したり大金持ちにならなくても、自分の
楽しみをそこそこ叶える生き方を、彼に見る
事ができます。
ちなみに彼の楽しみはパチンコです。変則
勤務で平日が休みになる方がいいからと、
産廃業者から警備員になったのでした。
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