ネタバレ注意
<個人的な評価:10点中7点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
斬新な時代劇ロックミュージカルアニメ!
私は特にミュージカル系は好きではない。たまに当たりもあるけど。
ミュージカルは、音楽で左右される。その音楽が自分が個人的に好きだったら、いっきに当たり作品になる。
そうでない場合は、音楽の場面で眠たくなってしまう事もしばしば。
ストーリーが奥深かったら、それはそれで面白いけど、私にとって、ミュージカルで一番大切なのは、音楽が自分に合うかどうか。
この作品は、前からちょっと気になってた。
「Monkey Majik + 吉田兄弟 〜Change」の三味線ロックが、大好きだったから、ロックと猿楽をどう混ぜるんだろうと気になってた。ストーリーも気になってた。けど日本人でない私は、平家物語の知識がほとんどないから、ついていけるかな?という不安もあった。ただ、やっぱり予告のビジュアルに惹かれたから、観ようと決めた。アニメ映画は実はあまり好きではないし、特に恋愛系ストーリーや萌え系の絵柄は極力避けてる。
でも、この作品の絵柄はけっこう好きな方だ。
ちなみに、「モノの怪」の独特な絵柄も好きだったなー。
という事で、実際にみた結果だけど...
うーん。微妙。
音楽が自分にあわなかった。
眠たくなるほど酷いわけではないが、グッと心に響くというのが個人的になかったな。
最後に舞った「竜中将」は、けっこう良かったけど。
あれは音楽も良かったが、舞が幻想的で綺麗だった。
それぐらいかなー、個人的に、良いね!と思った音楽は。
あとは、普通。
舞の方は面白かったけどね。ブレイクダンスをやりだした時はさすがに笑ったw
確かに、あの時代では斬新すぎる。
モダンバレエみたいなのもあったな。どれも美しかった。しかし、なんかシュールさも感じた。
ストーリーに関しては、けっこう良かったと思う。
報われない死者たちの魂を、猿楽で、成仏させるたびに、犬王の姿が、どんどん人間らしくなっていく様が良かった。
逆に、面をとった顔、美男子設定だけど、どうみてもオッサンにしか見えなかったのが、ちょっと残念...笑。
もっと若い美男子かと思ったわ笑。
面をかぶって踊る様子は、本当に神秘的で美しかった。
でも、うーん?と思う悲しい終わりだった...
友有が処刑された...涙。
哀しい最後だった。
この映画は、そもそも実際の歴史を基にして作られていると後から調べて知った。
実在の能楽師・犬王をモデルに、 “能楽”をミュージカルアニメにした作品だ。
(南北朝から室町期に活躍した能楽師・犬王に題材をとった古川日出男の2017年の小説『平家物語 犬王の巻』が原作)
主人公の犬王は、観阿弥・世阿弥とともに、南北朝〜室町時代を生きた能楽師であるが、彼が描いた作品は、現在にまでいっさい残されておらず、謎に包まれた人物。
三代将軍・足利義満の愛顧を受け、観阿弥、世阿弥よりも贔屓にされていたといも言われているが、その詳細は明らかになっていない。
登場人物は下記の通り:
主人公:犬王(いぬおう)
「犬王」の名は自らが付けて名乗った設定。異形。猿楽の名門・比叡座の棟梁の息子だが、常に瓢箪の面をつけている。その醜さから父に嫌われ、屋外で犬とともに生活させられていた。
友魚(ともな)
琵琶法師。物語のもう一人の主人公。作中で名前は「友一」「友有」と変わる。
犬王と出会い、共に斬新な猿楽を披露する。
足利義満(あしかが よしみつ)
室町幕府第3代将軍。
犬王の父
猿楽の一座・比叡座の棟梁で犬王の実父で、実子の犬王を怨霊に差し出したとんでもないクズ。
このクズは、この世で最高の芸の華やぎを手に入れるため、怨霊が憑りついた呪い面をつけ、生け贄としてこれから生まれる息子の“美”を差し出したのだ。
友魚の父
友魚の実父。宝剣の呪いに命を落とし、亡霊となって友魚に復讐を命じる。
谷一
「覚一座」に所属する琵琶法師。旅先で友魚と会い、弟子にする。
覚一
「覚一座」の検校で座の長老。『平家物語』の正本を編纂している。
定一
「覚一座」で覚一に次ぐ地位にある琵琶法師。
藤若
美形の少年猿楽師で、後の世阿弥。(隠れネタ:将軍の寵童。つまり愛人。あの時代から男色家はいたんだよ...美少年によるパパ活売春も流行してた。)
業子
足利義満の正室(御台所)。犬王の演舞のファンになる。
犬王の父親は、かなりのクズだなーと思いつつ、彼の最後はグロだったな。
アニメだからか、そのグロささえも芸術的だったけど。
最後、友魚は処刑されて無念の死。
犬王は、将軍に寵愛されたままで、えー?と思ったが...うーん。
裏切りっていうより、言う事を聞かないなら、友魚を処刑するって脅されてたんだよね。
でも、結局、友魚は処刑されちゃったし。
その後、犬王は、そのまま将軍の側にいたの???親友と処刑した奴の側に??保身のため?
よくわからんまま終わった。
そして、最後の場面で、現代に時が進む。
魂として再会した2人。
600年もの間、友魚を探していた犬王の魂。
無念の想いで死んだ友魚をずっと探していた犬王は「名前が変わっていたので時間がかかってしまった」と言う。2人は最初に出会ったころの容姿に戻った。そして最初に出会った橋の上で琵琶を弾き、踊り出した。フィナーレ。
綺麗事でまとめた感じだな。
実際、犬王は、友が処刑されたの知らなかったの?知ってたはずだよね。
それでも、将軍の側にいたんだよね?
それでも、魂は、友を探してたって事かな。
最後はモヤモヤするけど。
まあまあ面白かった作品。
個人的な総合評価は、10点満点中7。