『Knives Out』
(ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密)
(ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密)
<個人的な評価:10点中8点>
前から観たかった映画!ようやく観れました!面白かったです!
先日観たパラサイトという映画も、そうだったけど、この映画も、喜劇であり悲劇!!
そんな映画でした。
Agatha Christie の推理ものって大好きなんです!特に映画化は好きだし、館が舞台の物語とか最高!
前に観た『Crooked House (ねじれた家)』も最高でした。ねじれた家と比べると、やっぱり、ねじれた家の方が好きだけどね。あの結末は好きだった。
まあ、それは置いといて、この映画も、なかなか良かったです。
私の好み丸出しの少しゴシックテイストがある館。
資産家の長が死亡。一族やら、家政婦やら、みんなが容疑者。犯人は!?
私の好きなジャンルですね。推理小説でも、館が舞台のものを、よく読みますし、資産家一族のドロドロとか好きです笑。この映画は、けっこうおもしろいですね。怖くはない。キャラそれぞれがけっこうおもしろい笑。嫌な性格している人も面白い笑。
まず、あらすじから。
あらすじ
NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。
名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。
パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。
調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。
さて、ここからネタバレ注意!!!!!!
自己責任!ネタバレ注意!!!!!!
責任一切とりません!ネタバレ注意!!!!!!
面白かったですね。
犯人が途中でわかってしまう系は苦手だけど、最後まで見ると犯人と思ってた人が厳密には犯人でなかったし、どんでん返しがあって面白かったです。
ちなみに、こちらが相関図。
家族たちも、一癖二癖あって。
でも残念なことに、一番いいキャラしているのは、最初に亡くなってしまった Harlan Thrombey ですね。
資産家であり推理作家でもある彼。なかなか面白い。死ぬ覚悟はいつでもあった人なんだな。
死ぬ間際でも、トリックのネタを考えてたのが良いキャラしているなと思いました。
その彼に寄生していた彼の家族たち。
これもある意味、パラサイト。
自分の子供や孫に愛と善意で経済的援助をしてきたが、それは子供や孫達の未来を支配する事なのでは?と悩んでいたんですね。彼にたかりつづける子供と孫たち。うーん。
でもね。だからって、全財産を友達であった移民の看護師に譲るのは、ちょっとなーと思いました。
破天荒だからこそ、面白いキャラですけどね。
でも私が一族の一員だったらスゴイ怒るし、逆に看護師の立場だったら困惑するし、遺産手放しちゃうかもね。ちょっと取り分はもらうけど。
彼が全財産を心優しい看護師に譲ったのは、彼女なら、良い判断をして自分の家族を助けてくれるだろうと思ったからだろうな。彼はいつでも死ぬ覚悟があったが、家族のことが心配、と看護師に話してたもんね。
意地悪で遺産を家族に残さなかったわけではないんですね。
あえて、家族のために遺産を残さない。
うーん、私だったら、やっぱり遺産はほしいし、遺産があるのならば、自分と血のつながった子供達にあげたいから、この判断には納得いきませんが笑。でも天才推理作家ならではの、価値観なのでしょうね。
そして、主人公で家政婦のマルタさん。彼女は、犯人じゃなかった!!!
あの時、ちゃんと救急車を呼んでいれば。
ああ、切ない。彼女の判断は正しかったんですね涙。
Marta Cabreraさん。若いけれど、働き者で優しく責任感が強い。
亡くなった推理作家の遺産だけではなく、意思を継ぐ人ですね。
彼女の特技、いや特技って言い方は変ですね笑。
嘘をつくと吐いてしまうってのが、面白いですね。なかなかユニークな設定です。
その設定は面白いと思いました。
とても面白い映画でした。
けれど、残念なのが、せっかくの特徴ある館を生かせなかった事でしょうか。
タイトルにも、館ってのがあるのに、その館の特徴が、隠し扉程度しか生かせなかったし、刃はどうした!
ナイフはどうした!せっかく、ナイフがこんなにあるんだ。ナイフでのトリックをもっと楽しみにしてました。最後のマルタが殺されそうになった時にフェイクナイフは、あんなのはトリックではない。
もっと、面白いトリックがあればよかった。
せっかくのゴシックテイストある不思議な館だったのに、あんなにナイフがたくさんあるのに、ぜんぜん物語に絡んでなくて残念でした。(小説は読んでないので知りませんが。)
これが象徴的なナイフ!!
なんかGame of Thronesの玉座のデザインを連想させますね。あれは玉座そのものだったけど。
でも無数の刃。
残念なことに、この映画では、このナイフは象徴的なもので、特にトリックには関係なかった事ですね。
意味が全くなかったというと、個人的にはそう思いませんが。
名探偵が、よくドーナッツの穴といいますが。
まさに、この無数のナイフのデザインが、そのドーナッツの穴を表しているのでは、と思いました。
喜劇であり悲劇のような映画でした。
個人的に、かなり面白かったですね。