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2017年04月27日

”抗生剤”で蘇った母の記憶・・・あの時・・・

抗生剤を打ちます・・・
母はその医師の言葉に反応した。

抗生剤は・・・いやだなぁ・・・

呼吸が荒々しく、息苦しさはピークだっただろう・・・。
母が再入院した日の正午頃。
肺が殆どの機能を失っていた母。
その状態で、朝食を摂り、自宅で過ごしていた母。

しかし、それだけ・・・朝食を摂るのがやっとだった。
意識が途切れ途切れの母、
味噌汁をこぼす。
咀嚼が止まる。
意識は朦朧としていた母。

それでも、病院に行くことは母にとって辛く悲しいことだった。
それは、号泣した母の泣き声にすべてが語られていた。
今でも思い出すと胸が苦しくなる。

母は、抗癌剤が大嫌いだった。
アリムタ+カルボプラチン療法を6クール受けたが、
母の期待する結果は得られなかった。

抗癌剤は、もう打ちたくない・・・
それが母の選んだ道だった。
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あの日、母が抗生剤に拒絶反応を示したのは、
「抗生剤」を「抗癌剤」と間違えたのだろう・・・
咄嗟に私が抗癌剤じゃないから大丈夫だよ・・・と耳打ちすると、
苦しそうにしながらも、母は首を縦に振った。

壮絶な死との闘いの最終章の幕開けとなったあの瞬間、
母は既にいっぱいいっぱいだった筈だ。
本当に、本当に苦しそうだった。

母の死を看取れたことが、良かったのか・・・
時間が経てば経つほどわからななくなる・・・。
知らなくて良かった・・・ということもある。
見届けてあげることが出来た・・・という考え方もある。

分からない・・・わからないが・・・答えを探している訳でもない。

ただ・・・ほんとに苦しそうで、
目の前の生き地獄とも思える状況に何も出来なかったことと、
早く逝かせてあげたいと強く強く感じた記憶は残っている。

抗生剤・・・小林麻央さんのブログ記事を読んで・・・
突如として蘇った記憶・・・母の記憶・・・。

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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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