2021年01月03日
瞑想センターでの体験話
昨年は瞑想センターでお正月を迎えました。
今回ご紹介するのは、ヤンゴンから車で2時間ほどのところにあるパンディタヤマ瞑想センター(Panditarama Meditation Center)です。
こちらの瞑想センターは元々山だった場所を切り拓いてつくられたので、周りは自然に囲まれています。
町の喧騒から離れていて、とても静かで瞑想するには本当にふさわしい環境が整っています。
実は瞑想センターでの体験はこれで3回目でしたので、どのように生活しなければならないか要領は分かっていましたのでスムーズに過ごせました。
4年前に初めて体験したときは、歩けなくなるほど足腰が痛くなり「絶対に続けられない!」とあきらめたくなりました。
しかし、お坊さんの指導をもらいながら続けた結果、ある日を境に痛みがスーッとなくなって長時間座る瞑想ができるようになりました。
ミャンマーには外国人を受け入れる瞑想センターもあります。
外国人を受け入れるので、2か国語が話せるお坊さんや通訳が常駐しているセンターもあります。
パンディタヤマ瞑想センターは積極的に外国人を受け入れている感じがあり、私が滞在した時も世界中から違った国籍の人たちが来ていました。
ベルギー人、アメリカ人、ニュージーランド人、イスラエル人、オーストラリア人、イタリア人・・・それこそ世界中です。
宗教に関係なくヴィパッサナー瞑想をやりに世界中から人が集まっていました。
日本人も数名いました。
圧倒的に多いのは中国人と韓国人です。
瞑想センターは最低でも10日間続けて滞在することが必要です。
10日間滞在できない場合は受け入れないセンターもあります。
瞑想センターですから、シンプルに瞑想することだけをして過ごします。
朝目覚めてから、夜寝床へ入るまでずっと瞑想しながら生活します。
つまり、自分の全ての行動を「気づき(サティ)」で行うのです。
ですから、瞑想センターのルールの一つとして、修行者(※ヨギと言います)たちはゆっくり行動することが求められます。
分かりやすく言えば、全ての行動をスローモーションで行います。
ルール通りに行動できない場合は、お坊さんから「この人は続けることが厳しい」と判断されて瞑想センターを去ることになります。
お坊さんたちはヨギたちをいつもチェックしています。
瞑想センターでは本当にやる気と根性がないとできません。
また、必要最小限しか会話をしてはならないので、誰とも話さない日々を送ります。
初日には携帯電話も事務所に預けることになります。
外部との接触を一切断ち切り、瞑想だけに集中できるようにするためです。
生活を始めると、そこはまるで別世界です。
例えて言えば、とつぜん次元を超えた世界に入ってしまった感じです。
しかし、それも最初の3日間を耐えれば大丈夫です。
瞑想センターでの一日のスケジュールは以下のようになっています。
午前4時 座る瞑想
午前5時 朝食
午前6時 自分の部屋で歩く瞑想
午前7時 座る瞑想
午前8時 歩く瞑想
午前9時 座る瞑想(※お坊さんとの面談がある日もある)
午前10時 歩く瞑想
午前11時 昼食
午後12時 自分の部屋で歩く瞑想
午後1時 座る瞑想
午後2時 歩く瞑想
午後3時 座る瞑想
午後4時 自分の部屋で入浴(※洗濯もします)
午後5時 ジュースの時間(※休憩)
午後6時 お坊さんのお説教の時間(※英語で聞きます)
午後7時 歩く瞑想
午後8時 座る瞑想
午後9時 消灯
このような瞑想三昧の生活を10日間続けますので、最初の3日間でギブアップする人も出てきます。
自分の心と葛藤しながらなんとか続けると、日が経つごとに自分が変化していくことが分かる人もいます。
ミャンマーには瞑想ビザがあり、3か月間も瞑想センターで過ごす人もいます。
10日間を終えると、満足感というか達成感というものもありますが、心がすっきりして穏やかになっていることに気が付きます。
私の場合はそのように感じましたが、どのように感じるかは人それぞれです。
お釈迦様がおっしゃっているように「自分で経験しないと得られないこと」です。
それから、瞑想センターの生活を体験することで出家している方の世界を垣間見る機会にもなります。
お釈迦様が悟りを得た方法を真似して体験していること自体が功徳です。
瞑想に興味がある方、質問がある方、お気軽にお問合せください。
生きとし生けるものが幸せでありますように・・・
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