2020年12月25日
「わたし」の正体
「あなたはどのような人ですか?」という質問にパーフェクトに答えられる人はいるでしょうか?
自分で自分のことをよく分かっているという人はどれくらいいるでしょうか?
そもそも「わたし」というのは何を根拠にして「わたし」と言っているのでしょうか?
例えば、子供の時の自分は臆病で弱虫だったけれど、大人になったら何でもチャレンジする怖い物無しになったとします。
この場合、どちらが本当の自分なのか?
臆病で弱虫だったのも自分だし、チャレンジ精神に満ちあふれた怖い物無しも自分です。
時間を経て自分が変わっただけです。
子供から大人に至る間の時間は長いのですが、もっと短いスパンで考えてみましょう。
昨日は嫌なことがあって落ち込んでいた。
でも今朝起きたら気分がスッキリしていて昨日の嫌な気分はなくなっていた。
昨日の自分と今日の自分はどちらが本当の自分でしょうか?
昨日の落ち込んでいた自分は今日はもういないのです。
さらに短い時間帯で考えてみると、一時間前に美味しいケーキを食べて幸せになっていた自分と今の自分は全く同じではありません。
一時間前の自分は今はいません。
そうするとさらに短くして、一秒前の自分と今の自分も違っていると言えます。
自分というのは常に変わり続けている存在です。
だから本当の「わたし」というのは何か言えないのが事実です。
ただ、過去から今までの自分を総体的に「私はこのような性格です」と言っているだけです。
お釈迦様の教えでは、自分という存在に執着することをやめることで幸福になれるとおっしゃっています。
全ての事象は変化し続けていることに気が付くことで智慧が生まれてきます。
生きとし生けるものが幸せでありますように・・・
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