2020年11月12日
世界中で一番難しい試験の話
ミャンマーのお坊さんたちは大学を終えてからも勉強を続けるのですが、その中に「ビリカドンブン」と呼ばれる科目があります。
それはつまり簡単に言うとお釈迦様の教えがまとめられている経典です。
「ビリカ」の意味はブッダの教えという意味です。
「ドンブン」は積み重ね/山(heap)という意味です。
科目は3つに分けられています。
* お坊さんや人間たちが守らなければいけない決まり(戒)について
* 大きな間違い、小さな間違いについての決まり(許されることと許されないこと)について
(例)アリを殺すことと像を殺すことの違いのようなこと。
* 智慧について
お坊さんが受ける仏教の試験で最高レベルの試験は、9000ページほどもあるブッダのスピーチが書かれた経典から出題されます。
テストの方法はその本の中からランダムに質問され、その場で答えるというもの。
最高5回までヒントが与えられますが、もし答えられない場合は不合格となりまた翌年トライすることになります。
その質疑応答形式の試験は丸1ヶ月かけて行われます。
また別に筆記試験もあり、10日間以上かかるそうです。
その経典「ビリカドンブン」はなんとイギリスのオックスフォード大学にも保管されているらしいです!
また経典は全てお釈迦様がご生存時のパーリ語で書かれています。
あまりにも難しい試験のため、戦後のミャンマーの歴史上いまだかつて合格できたお坊さんは15人ほどしかいないとか。
また、その試験に合格したお坊さんは国からも正式に合格したことが認められ、全ての国内の移動手段(陸、海、空)がタダとなります!
ですから、お坊さんは呼ばれればどこへでも趣き人々のためにお祈りをしたり、お説教ができるのです。
日常でもミャンマーではお坊さんたちが公共の乗り物(バスや電車)を乗るときは無料の場合も多いです。
ミャンマーでは出家してお坊さんの人生を選択した場合、一切の生産活動を行わずお釈迦様の教え通りに生きていきますのでそれなりに勉強する覚悟が必要になり、一生修行となります。
在家と出家を厳しく分けているところは、テーラワーダ仏教の特徴といえます。
お坊さんを見るとつい手を合わせたくなるのは、自分たちとは次元の異なったところにいる方々だからだと思います。
明日も皆様の一日が幸せで満ちあふれますように・・・!
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