2016年08月24日
まぶたのけいれん…単なる目の疲労? 統計が明かす「仕事への不満」
下まぶたのけいれん―仕事でパソコンに向かっていたら突然目の下がピクピク…ピクピク…経験ない人のほうが珍しいかもしれない。
□下まぶたのけいれんの原因はストレス
毎日長時間パソコン画面に向き合っていると、下まぶたがけいれんすることがある。これは、ずっと同じ姿勢で同じところばかり見続けていることによって起きる眼精疲労の症状だ。
このことを知っている人の中には、少し休憩をして症状を緩げようとする人もいるだろう。
そうやって、作業と休憩を繰り返して眼精疲労をごまかしながら、仕事を進めがちだ。しかし、つらい眼精疲労はパソコンのせいだけではなかった。仕事の不満などのストレスも原因になっている可能性がある。
□眼精疲労は「仕事に満足していない」の表れ?
イタリアのサッサリ大学は、パソコン作業をする銀行の従業員を対象に、眼精疲労のレベル、労働環境条件、仕事のストレスなどについてのアンケート調査を行った。
眼精疲労の症状で悩まされる頻度は、大部分の人が週に3回以上。毎日だという人も13%いた。労働環境の調査では、部屋の照明の苦情はなかった。たばこの煙や騒音もない。
しかし、眼精疲労の症状を持つ人のほとんどが、仕事のストレスの項目において、社会的支援の欠如、グループ間の対立、自尊心の低さ、仕事の満足度の低さ、仕事に求められる技術が低レベルであることなどの不満を持っていた。一方、職場での十分な支援を受けていた人は、眼精疲労の症状の訴えが低かった。
この研究を行ったフランシスコ・モッシュは、従業員が眼精疲労を訴えるとき、「自分の仕事に満足していないという警告である可能性が高い」と述べる。
□眼精疲労を軽くする肩のツボ2つ
眼精疲労で今、困っている人は多い。ストレスによって起きると説明されても、仕事の不満を完全に解消するには、多少なりとも時間がかかるだろうし、自分だけでは解消できないこともあるだろう。
ならば症状を解消するツボを押して眼精疲労のストレスだけでも除いておこう。
パソコン画面から目を離して、姿勢を真っすぐにし、息を吐きながら「1、2、3」のリズムでゆっくりとツボを押し込む。これを3回繰り返す。
・肩井(けんせい)
首の後ろから肩先の中間にあるツボで、肩から触れていくと、首に向かって筋肉が盛り上がり始める部分にある。右側を押すときは左手の人さし指と中指で、左側を押すときは右手の人さし指と中指で押し込む。
・風池(ふうち)
首の付け根と頭蓋骨の間、左右のくぼんだ部分にあるツボ。右側は右手の親指で、左側は左手の親指で、同時に押し込む。
□眼精疲労を軽くする目の周りのツボ5つ
眼精疲労に効果的な目の周りのツボもある。遠くを見ながら行うと、目の筋肉が和らいで、より効果が上がる。
先に述べた要領で、親指を使って押し込む。
・魚腰(ぎょよう)
眉の山になった部分の下にある。疲れ目と近視予防のツボ。
・晴明(せいめい)
左右の目頭から少し鼻寄りのくぼみのところにある。疲れ目と頭痛に効果がある。
・瞳子膠(どうしりょう)
目尻から指1本分外側にある。視力減退と疲れ目のツボ。
・太陽(たいよう)
眉尻とこめかみの間にある。抑えて物をかむように口を動かすと動くところ。眼病の予防と改善に効果がある。疲れ目にも効く。
・四白(しはく)
瞳の中心の真下で、下まぶたより指1本分下にある。視力回復と頭痛に効果がある。
□仕事のストレスにも向き合おう
ツボを押して下まぶたのけいれんが治まったら、表面のけいれんを治すだけでなく、自分の「ストレス」についても一緒に考えてみたい。
眼精疲労は単なるパソコンの見過ぎ、ではない。「ストレスを感じていながら無理をしている自分」からのSOSサインと考えよう。